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回転寿司、原価率が高い「お得ネタ」
◎回転寿司、原価率が高い「お得ネタ」最新ランキング
 (2020/03/18 15:00 マネーポストWEB)

 「最強の外食産業」──回転ずしがそう呼ばれているのをご存じだろうか。

 日本に回転ずしが誕生したのは、東京タワーが完成した1958年。大阪の「廻る元禄寿司」が草分けとされる。特許が切れるまで元禄寿司の独壇場だったが、1978年に特許切れすると、回転ずしはチェーン店から個人経営まで、全国津々浦々、爆発的に広まった。

 「バブル崩壊から平成不況という苦しい時期も含めて、外食産業の中で、売り上げを伸ばしているジャンルは唯一、回転ずし業界だけ。だから、最強の外食産業と呼ばれているんです」(外食業界紙記者)

 「安くてうまい店だけが生き残る」というシンプルで苛烈な競争を経て、回転ずしは独自の文化を築いてきたという。その1つが、徹底した「原価主義」だ。

 「一般的な飲食業の原価率は15〜30%です。そんな中で、回転ずし業界は40〜50%と驚異の原価率の高さを示しています。1皿100円だとしたら、仕入値が平均50円だということ。この数字はほかの業界ではまず不可能です」(前出・外食業界紙記者)

 調達・購買業務コンサルタントの坂口孝則さんがその秘密を明かして言う。

 「人件費の安さと廃棄率の低さが大きな理由です。近頃は『ハイブリッドレーン』と呼ばれる、通常のレーン以外にタッチパネルで注文したネタを直接客に届けるシステムを採用する店舗も増えていますが、これは無駄になるすしを減らせるうえ、席まで運ぶためのホールスタッフの人員も削減できるのです」

 人件費を下げる、無駄な出費を抑えるといった企業努力が実を結び、高い原価率ながら利益を出せているわけだ。

 「原価率50%と言っても、すべてのネタが50%でないところがミソです」と語るのは、回転ずしチェーンの仕入れ担当者だ。

 「回転ずしの客単価は約1000円。その中でいかに原価率が高いネタを食べて満足度を上げてもらい、低いネタも注文して儲けを出させてもらえるか。そのバランスが重要なんです」

 それなら原価率が高い=お得なネタをおなかいっぱい食べたい! というのが消費者の心理というもの。前出の仕入れ担当者がしぶしぶ明かす。

 「原価率で言うと、業界では、“ウニ、マグロ、イクラがトップ3”なのは常識です。それぞれ売価100円に対して、85円、75円、70円ぐらいでしょうね。それに続くのが、ハマチ、カツオ、サーモン、タイなどのグループで65円ぐらいです。このあたりは平均の原価よりはるかに高い」

 ちなみに、ここでいう原価には一貫あたり20gのシャリ5円も含まれる。詳しいネタ原価率ランキングは別掲の表をぜひ参考にしていただきたい。別のチェーンの商品担当者はこう話す。

 「冷凍していない“生”の商品はグンと原価率が上がります。冷凍サーモンは原価60円で出せても、生サーモンは80円することもある。そのほか、生ホタテや生エビなども原価率が高い」

 テレビCMに登場する期間限定のフェア商品は総じて原価率が高く、“売れば売るほど赤字”というものもある。

 「大手チェーンでたまに『大トロ一貫100円』というキャンペーンがありますが、これは文字通りの出血大サービス。ズワイガニやフグのフェアも赤字覚悟です」(前出・仕入れ担当者)

 とはいえ、大トロが100円で出せるのは、スケールメリットがあり、仕入価格を抑えられるからにほかならない。

 「大手であればあるほど、入荷する量が多い。つまり、“たくさん仕入れるから安くしてほしい”と仕入れ先に交渉できるんです。そういう意味では、大手の方が“おいしく安く”は実現しやすい」(前出・商品担当者)

 その一方で、原価率が低いものも食べてもらわないと商売にならない。

 「ボイルエビやコーンサラダ、ツナサラダ、タマゴなど、子供に人気のものは原価が20円以下。ちなみに、お椀は10円程度です」(前出・商品担当者)

※女性セブン2020年3月26日・4月2日号
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