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どうなる景気 企業経営者が語った「これが日本の課題」
 経団連など3つの経済団体が、7日、祝賀パーティを開きました。日本の景気はどうなるのか、何が足りないのか。企業経営者に聞きました。

◇ANA HD社長「景気上向く インバウンド消費に期待」
 大手航空会社のANAホールディングスの片野坂真哉社長は、ことしの景気について、「アメリカとイランの問題で始まったが、基調としては明るい年になる」として、全体として上向くという見通しを示しました。

 また、東京オリンピック・パラリンピック後については、「ホテルの建設ラッシュもすごい勢いで進んでいて、大会後もインバウンドの消費には期待が持てる。航空会社としてもさらなるネットワークの拡大に取り組む」と述べ、景気は年の前半よりも上向いていくという見通しを示しました。

◇サントリーHD社長「13兆円の経済対策 GDP押し上げる」
 サントリーホールディングスの新浪剛史社長は、ことしの景気について、「東京オリンピック・パラリンピックに向けた企業の設備投資は少しいいが、個人の消費はキャッシュレス決済のポイント還元でもっているところもあり、決していいともいえず、輸出も決してよくはない」と述べ、「やや上向き」で推移するという見通しを示しました。

 一方で、東京オリンピック・パラリンピック後については、「財政支出が13兆2000億円程度の経済対策が決まっており、GDPの押し上げ効果が期待できるほか、企業の生産性向上のための設備投資も生きてくる。さらに、アメリカは、大統領選挙を控え、中国に対してむちゃなことはやらないだろうということもあり、むしろプラスに働く」と述べ、景気は「上向く」という見通しを示しました。

◇ディー・エヌ・エー会長「中東不安定 読みきれない年に」
 ディー・エヌ・エーの南場智子会長は、ことしの景気について、「5Gやキャッシュレス決済などの投資のほか、政府の経済対策投資もある」として、やや上向くとの見通しを示しました。

 その一方で、「中東の情勢など非常に不安定になっていて読みきれない年になると思う」とも話し、イラン情勢の緊迫化などが世界経済に与える影響に懸念を示しました。

◇西武HD社長「やや下向き ホテルの予約 五輪後はげ落ちる」
 鉄道やホテル事業を展開する西武ホールディングスの後藤高志社長は、東京オリンピック・パラリンピック後については、「大会期間中の『プリンスホテル』の予約は通常の倍のペースで入っているが、オリンピック後はそれがはげ落ちてくる。景気にとってはマイナスの影響になる」と述べ、景気はやや下向きになるという見通しを示しました。

 そのうえで、後藤社長は、「大会は大きなチャンスだ。日本的なおもてなし、先進的なホテルの取り組みなどを海外のお客様にアピールする絶好の機会なので、それらをしっかりアピールしていきたい。そして、今後のさらなるグローバルに見たビジネスチャンスにつなげていきたい」と抱負を語りました。

◇すかいらーくHD会長「景気は『気』から メダル数が左右」
 ファミリーレストラン最大手「すかいらーくホールディングス」の谷真会長兼社長は東京オリンピック・パラリンピック後については、「景気は悪くなると考える経営者も多いが、きっとそれに対して対応策を打ち出しているはずだ。景気は『気』からなので、大会で選手がメダルを取れば国民も気持ちが消費に向かうと思う。メダルの数が日本の景気を左右するだろう」と述べ、景気は、さらに上向いていくと見られるものの、メダルの数が影響するという見方を示しました。

◇オリックス シニア・チェアマン「サービス業の生産性低い」
 金融サービス大手のオリックスの宮内義彦シニア・チェアマンは、東京オリンピック・パラリンピック後の見通しについては、「前回のオリンピックに比べると日本の経済は大きくなっているし、巨大な設備も造っておらず、大会が終わってすぐに不況になるようなことにはならないと思う」と話し、景気は上向くという認識を示しました。

 そのうえで、今後の日本経済の課題について、「企業収益は上がっているが、問題点はサービス業の生産性が低いことだ。かつては製造業がなんとかしないと日本が持たないということが多かったが、今は全体の70%が製造業以外のサービス業が占めている。デジタル技術を取り入れ、規制緩和を進めることで、サービス業の生産性を高めれば日本経済を伸ばすことができる。視点を変えていくべきだ」と指摘しました。

◇ローソン社長 人手不足「デジタル技術を活用」
 ローソンの竹増貞信社長は、課題となっている人手不足への対応については、「デジタル技術を活用することでレジがなかったり人がいなかったりしてもおもてなしができる次世代型の“デジてなし”店舗を、日本中・世界中から東京に人が来るオリンピックをきっかけに体験してもらい、さまざまな検証をしながら全国に広げていきたい」と述べました。

 そのうえで、竹増社長は、「同じ店舗を全国に拡大するこれまでのコンビニのモデルから、その町の事情を踏まえた店作りを行う“個店主義”へとコンビニをゲームチェンジしていく」と抱負を語りました。

◇みずほFG社長「デジタル決済など次世代金融へ転換」
 みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長は、次世代を生き抜く鍵については、「デジタル化」がキーワードだとして「銀行のレガシーを脱却して新しい時代に向けた構造に事業を変革していくことが大事だ。そのために日本の国家戦略とも重なるが、人材を次世代金融にふさわしい集団にしていくことが大事になる。デジタル決済やデータの活用など次世代金融への転換を加速する年だと考えている」と述べました。

◇伊藤忠商事会長「5G 新たなビジネスチャンス」
 大手商社の伊藤忠商事の岡藤正広会長は、ことしの日本経済のキーワードとして次世代の通信規格「5G」をあげ、「高速・大容量の通信で、自動運転は飛躍的に進み、遠隔医療もかなり現実的になる。仮想世界でのショッピングなど、商社としても新たなビジネスチャンスがかなり出てくると期待している」と話しました。

◇アマゾンジャパン社長「ロッカーや『置き配』の実験も」
 アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長は、商品の届け方について新しいアイデアを導入したいとして、「自宅以外の顧客の都合のよいところにロッカーを置き荷物を受け取ってもらうというアイデアもある。また、玄関前などに荷物を置いて届けるいわゆる『置き配』の実験もしている。顧客の反応をみてどのような形で展開するか考えていきたい」と述べました。
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