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英総選挙 与党保守党 圧勝 来年1月に離脱の見通し
 EU(ヨーロッパ連合)からの離脱の是非が最大の争点になったイギリスの総選挙は、離脱の実現を公約に掲げる与党・保守党が議会下院の過半数の議席を獲得して圧勝し、ジョンソン首相は「この結果は、離脱が否定しようもない国民の判断だということを示している」と述べて、来年1月末までにEU離脱を実現することに自信を示しました。

 イギリスの総選挙は12日、投票が終了し、開票の結果、議会下院の650議席のうちほとんどの議席が確定しました。

 公共放送BBCによりますと、EU離脱を公約に掲げる与党・保守党は選挙前より大幅に議席を伸ばし、日本時間の午後5時50分現在、過半数となる326議席を大幅に上回る、364議席を獲得しました。保守党にとってはサッチャー政権時に行われた1987年の総選挙以来、最大の獲得議席となります。

 保守党を率いるジョンソン首相は13日、ロンドン市内で演説し、「この選挙結果は離脱が否定しようもない国民の判断だということを示している。議論に終止符をうち、来年1月31日までに必ずEUからの離脱を完了する」と述べて勝利宣言を行いました。

 保守党が過半数の議席を獲得したことで離脱に向けた法案は議会で承認される見通しとなり、ジョンソン首相が訴えてきた来年1月の離脱の実現は確実とみられます。

 一方、EUとの再交渉や国民投票の実施を公約にする最大野党・労働党は、長年守ってきた議席を保守党に奪われる選挙区が相次ぎ、選挙前より大幅に少ない203議席にとどまっています。

 コービン党首は、「労働党のマニフェストでは国民に希望と結束を訴えたが、労働党にとって残念な夜になった」と述べて敗北を認めました。

◇EU大統領「準備はできている」
 EUのミシェル大統領は13日、首脳会議に先立ち記者団に対して「ジョンソン首相の勝利をお祝いしたい」と述べました。

 そのうえで、「イギリスの議会ができるだけ早く離脱協定の合意案を可決することを期待している。われわれは次の段階へ進む準備はできている」と述べ、今後は自由貿易協定の交渉など離脱した後の関係についてすみやかに交渉に入りたい考えを示しました。

 また、オランダのルッテ首相も記者団に対し、「もし出口調査の結果が正しければ離脱の問題は前に進むことができる」と述べるなど、EUの首脳の間には選挙の結果を受けて離脱問題が進展することへの期待感が広がっています。

◇アイルランド首相「離脱は残念だがイギリスの決定」
 イギリスと国境を接するアイルランドのバラッカー首相は13日、EU首脳会議に先立ち記者団に対し総選挙の結果について、「アイルランドのためにもイギリスのためにもほっとした。この2、3年間続いたこう着状態が終わることになる。友人であるイギリスがEUから離脱するのはきわめて残念だがそれはイギリスの決定で今回の選挙で確認された」と述べました。

 そのうえで、次はイギリス議会が離脱協定案を批准し、イギリスの北アイルランドと、アイルランドの間でモノの移動が円滑に行えるように保障することが重要だと指摘し、できるだけ早い批准を求めました。

◇トランプ大統領「離脱後は英米は自由な貿易協定」
 アメリカのトランプ大統領は13日未明、ツイッターに「ボリス・ジョンソンよ、偉大な勝利、おめでとう!」と投稿しました。

 そのうえで、「EUから離脱したあとイギリスとアメリカは大規模な新たな貿易協定を自由に結ぶことができる。この協定はずっと大きく、もうかる可能性がある」と述べ、イギリスのEU離脱後に2国間の貿易協定を結び、取り引きを活発化させたいという考えを示しました。

◇安倍首相「離脱に道筋 高く評価」
 安倍総理大臣はジョンソン首相に対し祝意を表すとともに、「引き続きともに仕事ができることを大変うれしく思う。イギリスのEUからの離脱が円滑に行われるための道筋が立ったことを高く評価し、日英両国間の新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組みたい」としています。

 また、安全保障分野については、「アジアとヨーロッパにおける最も緊密なパートナーとして、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて引き続き緊密に協力し、世界の平和と繁栄に貢献していきたい」としています。

◇保守党支持者「離脱前に進められる」
 このうち、ロンドン中心部にあるスポーツバーに集まったこのうち、ロンドン中心部にあるスポーツバーに集まった保守党の支持者たちは、労働党が維持してきた選挙区で保守党が議席を獲得したことが伝えられるたびに大きな歓声があがり、ジョンソン首相の名前を連呼する人もいました。

 バスで4時間かけてやってきたという25歳の男性は、「出口調査の結果通りならようやく離脱が前に進められます。私の選挙区も接戦の選挙区なので最後まで結果を見届けたいです」と話していました。

 会場では「離脱をなしとげよう!」と叫ぶ人たちも多く、グループがビールで乾杯するなど一足早いお祝いムードに包まれています。

◇労働党支持者「若者は労働党支持なのに…」
 一方、最大野党・労働党の支持者が集まったロンドンのパブでは会場に設置されたモニターで保守党候補の勝利が伝えられるたびに、ブーイングの声が沸き起こり、集まった人たちは不満をあらわにしています。

 支援者の1人は、「未来を担う若者が労働党を支持しているのに高齢者の多くが保守党を支持し私たちの思いが届かないのが悲しい。これが今のイギリスが抱える『世代間ギャップ』です」と悔しさをにじませていました。

 選挙の結果が次第にあきらかとなり、EU離脱が現実味を増す中、会場には諦めムードが漂っています。
| 政策 | 23:14 | comments(0) | trackbacks(0) |









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