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ローマ教皇 長崎 爆心地から核兵器廃絶のメッセージを発信

 24日朝から長崎市を訪れているフランシスコ教皇は、爆心地公園で核兵器の廃絶に向けたスピーチを行いました。

◇「平和と安定は核兵器の保有では望めない」
 冒頭で、被爆者とその家族が受けた苦しみに思いを寄せたあと、「人々が、心の中で最も深く望んでいることのーつは、平和と安定です。しかし、核兵器や大量破壊兵器を保有していてはこの望みに応えることはできません。それどころか、私たちを絶えず試練にさらすことになるのです」と述べ、核兵器の保有に強く反対する姿勢を示しました。

 そして、今の世界の現状について、「私たちは今、手に負えないほど分裂した世界の中で、平和や安定を求めています。その足元では、恐怖や相互不信がはびこっていて、これが人と人の関係をむしばみ、互いに対話することを阻んでいるのです」と述べ、懸念を示しました。

◇「長崎は核兵器の悲劇的結末の証人」
 そして、フランシスコ教皇は、被爆地である長崎について触れ、「長崎は、核兵器が環境と人間に対していかに悲劇的な結末をもたらすかを示す証人です。しかし、軍拡競争に反対する声はわずかです」と述べ、被爆地の訴えに耳を傾けるべきだと強調しました。

 さらに、本来、貧困対策や自然環境の保護に使われるべき費用が武器の製造や開発など軍備に費やされているのは「途方もないテロ行為だ」と強く非難しました。

 そのうえで、「核兵器から解放された平和な世界こそが、数え切れない全ての人が熱望するものです。この願いを実現するには、全ての人が理想の実現に向けて取り組む必要があるのです」と述べ、各国政府に核兵器をなくす取り組みを一致団結して進めるよう訴えました。

◇「多国間主義が衰退」
 フランシスコ教皇は、国家間の相互不信が核兵器を規制する国際的な枠組みを脅かしているとしたうえで、「私たちは、多国間主義が衰退するのを目の当たりにし、最新兵器の技術開発が進むなかでは非常に深刻な状況にあるのです。あらゆる国のリーダーがいますぐこの問題に注意を払い、取り組むべきなのです」と述べて、各国のリーダーに対し、多国間で核兵器の問題に取り組むべきだと訴えました。

◇「核兵器と軍備削減に向け働きかけ続ける」
 フランシスコ教皇はスピーチの中で、バチカンがおととし、いち早く批准した核兵器禁止条約について、「カトリック教会としては、核兵器禁止条約を含め核兵器と軍備の削減に向けてこれからも働きかけを続けていきます」と述べて、各国に引き続き参加を呼びかけていく考えを示しました。

 そして、「お互いの合意を求め、粘り強く対話を呼びかけていくことが私たちの武器でありますように」と述べ、国際社会の連帯を呼びかけました。

◇「核兵器のない世界 可能で必要と確信」
 そして、フランシスコ教皇は改めて、「核兵器のない世界が可能であり、必要であるということを確信しています。政治リーダーの方々、核兵器は国際社会や国家の安全保障を脅かすものから私たちを守ってくれるものではないということを心に刻んでください」と訴えました。

 さらに、「核兵器の使用が人と環境に及ぼす壊滅的な破壊をもたらすということを考えなくてはなりません。核兵器による平和理論は捨てる必要があります」と強調しました。

◇「世界のリーダーの協力を得ることが重要」
 フランシスコ教皇は、「核兵器や核開発、それに環境問題などの解決のためには、相互の発展と信頼関係を築くこと、そして世界のリーダーの協力を得ることが重要です。さらに、私たち一人一人の関わりも求められています。多くの人の苦しみに無関心であってはいけません」と述べました。

◇「過去の過ちを繰り返さないよう」
 フランシスコ教皇は、最後に、みずからの名前の由来である、聖フランシスコにちなむとされる「平和を求める祈り」とよばれる祈りをささげました。

 そして、「この祈りが私たち全員の祈りとなることを確信しています。無関心に流され、過去の過ちを繰り返さないようこの場所を記憶にとどめましょう」と述べてスピーチを締めくくりました。
| 政策 | 16:22 | comments(0) | trackbacks(0) |









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