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「イートイン脱税」続出で波紋
◎コンビニ等の“イートイン脱税”客と、チクる“正義マン”。店側の対応策を聞いてみた
 (2019年10月05日 09:12 日刊SPA!)

 10月1日より消費税が原則10%に。そんななかで、消費者の負担を減らすべく軽減税率制度が導入された。この軽減税率制度により、イートインコーナーを設けるコンビニエンスストアなどでテイクアウト(消費税8%)で購入したにも関わらず、イートイン(消費税10%)する人が続出している。

 こうした行為は、ネット上で「イートイン脱税」と呼ばれ、波紋を呼んでいる。店側はどう対応するのだろうか? コンビニや飲食店で働く人に本音を聞いてみた。

◆イートイン脱税に対し、絶対に“正義マン“がやってくる
 パン屋で働く友人を持ついとうさん(@iii_to_uuu)は、こんな愚痴を友人から聞いたという。

 <友達がパン屋で働いてるんだけど「軽減税率面倒くさいよ〜テイクアウト・イートインも面倒だけど何が面倒って『あの人テイクアウトで買ったのに食べてますけど?』とか言い出す謎の正義マンが現れそうなところが面倒くさいよ〜!」と言ってて「うわ〜絶対現れる〜!控えめに言って地獄〜!」ってなった>

 この友人の働く店は、会計時の自己申告制を採っていることもあり、「店員にはどうすることもできず、かと言ってそういった方を無視するわけにもいかないから困っちゃうよね、という話をしていた」(いとうさん)という。

 確かに、現状法律では特に差額を請求することを定められているわけでもなく、店側も購入時点での客の自己申告を元に精算するほかない。

 しかし、いとうさんの友人が考えるように、店員に対し「あの客はイートイン脱税をしている!」と告げ口をする“正義マン”も現れることだろう。

 これらの「イートイン脱税」をする客、そしてそれを許さず告げ口をする「正義マン」に対し店側はどのように対応するのか。店側のマニュアルについて聞いてみた。

◆罰則規定がない、常連を失いたくないから、おまけすることも…
 コンビニで働く重本さん(仮名)は今回の消費増税、そして軽減税率についてこう嘆く。

 「とにかく準備がめんどくさかったですね。プライスカードを全アイテム変えなければいけなかったこともあり、各店結構な時間かかりました。うちのチェーンでは21日に、全アイテムのプライスカードが届き、増税対応用のポスターを掲出し『現在、店内には8%と10%のプライスカードが混在しています』と掲示しつつ、順次付け替え作業を実施していました」(重本さん、以下同)

 軽減税率のものには「軽」とマークのついたプライスカード、そうでないものは増税後のプライスカードに差し替えなければいけないことから、結果的に全ての商品のプライスカードを変更しなければならなかったのだという。

 特に商品点数が数千点と多いコンビニでは、付け替え作業をするだけでもかなりの時間がかかり、少しずつ実施するしかなかったのだろう。

 増税後のオペレーションについては、「コンビニでは店側からは、お客さんにイートインにするか持って帰るかを聞かなくて良いことになっているオペレーションマニュアルに決まっています」としつつも、その実情は……。

 「正直、常連さんとかは特にですけど、座ってコーヒー飲むだけで前よりも2円くらい多く取るくらいなら、お客様から申告があっても『おまけしておきますわ〜』みたいな感じで10%にしないと話すスタッフは多いですね。罰則規定等も無いことですし」

 コンビニ側としても顧客から集めた消費税をそのまま国に収めるだけなので全く損はしない。それなのに口うるさいことを言って常連を失う必要はないと考えるのだろう。

◆“正義マン”がチクってきたら店はどうする?
 とはいえ、イートイン脱税を見張り、そして告げ口をしてくる“正義マン”についての対応はどうするつもりなのだろうか。

 「お会計後にやっぱりイートインで食べるという申し出があった場合は再度レジを打ち直す……というオペレーションはありましたが、“正義マン”へのイレギュラーな対応はマニュアルとしてはありません。

 結局は、罰則規定が無いから店側としても言いようがないですよね。それに今のご時世はSNSリベンジが怖いですから、どっちにも動きづらいというのもあります。間違った対応をしたら炎上してしまいますから……」

 ということで、特に対応については定めていない様子。

 とあるコンビニでは、「会計後の変更はできません。持ち帰るつもりでいたが気が変わりイートインスペースで飲食をした場合、税率は8%のままとなります。申告忘れのままイートインスペースで飲食されても罰則規定等はございません」とわざわざ記載したポスターを提示し、あくまで「会計時点での考えで税率が判断されます」と呼びかけている。

 正義を振りかざしてやろう! と“正義マン”になったとしても、あるいは悪意なく気が変わって消費税8%でイートインしたとしても、現状は店側としてはなにも対応しないしできない、ということらしい。

 現状、やや曖昧な部分が残る。ルールが明確になるまで、もう少し時間がかかるのかもしれない。

 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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