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“呼吸法”を変えれば健康寿命が延びる? ウォーキングのすすめ
◎“呼吸法”を変えれば健康寿命が延びる? ウォーキングのすすめ
 (2019年09月07日 08:00 AERA dot)

 「老化は呼吸から始まります。呼吸がきちんとできていないと、体の他のところにすぐ影響が出てきます。呼吸は体と心の両方に重要。しかも自分でコントロール可能です。今は寿命と健康寿命に10歳の差があるので、これを縮めてほしいと思います」

 と話すのは、東京有明医療大学学長で呼吸神経生理学が専門の医師、本間生夫さんだ。

 加齢とともに呼吸をする力は衰えるが、肺を膨らませたり縮ませたりする筋肉を鍛えることが、健康寿命を延ばすことにつながるという。

 日本呼吸器学会は、息を吐き切る力の年齢ごとの平均値から算出した「肺年齢」を肺の健康状態の指標にしている。人間ドックの検査項目に取り入れられることも多い。

 その肺年齢の元になるのが、息を吐き切る力を数値化した「1秒量」だ。年齢が1歳上がるごとに男性は28cc、女性は22ccずつ落ちる。喫煙者は落ちるスピードがさらに速い。

 日本医科大学呼吸ケアクリニック(東京)の日野光紀所長は次のように話す。

 「胸いっぱいに息を吸って吐き切ったものが肺活量ですが、大事なのは最初の1秒でどのくらい吐き切れるか。これを数値化したのが『1秒量』です。全体の7割を吐き切れないとCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の可能性があります」

 同クリニックには、息切れがする、咳が止まらない、痰がからむといった症状を訴える患者が訪れる。肺がん、肺炎、COPD、ぜんそくのほか、最近はアレルギーが関連するぜんそくの患者が増えているという。

 肺は、あばら骨に囲まれた「胸郭」というスペースに収まっていて、左右合わせて約3億個の「肺胞」という小さな袋が集まってできている。

 胸が膨らんで空気が入ると、小さな袋の膜から酸素を血液に取り込む。そして酸素と交換された二酸化炭素は、袋が縮むことで体外に排出される。

 息苦しさを引き起こす病気のCOPDは、気管支が炎症を起こし、その先にある小さな袋が壊れてしまった状態だ。

 袋の出入り口が狭くなっているうえ、フニャフニャと弾力がなくなり、空気が残って排出されにくくなる。

 呼吸をするたびに排出できなかった二酸化炭素などの悪い空気がたまっていくので、動くとすぐに息が上がる。息苦しいので出歩かなくなり、足腰も弱るという悪循環に陥る人も少なくない。

 日本ではCOPDの主な原因は喫煙と受動喫煙で、ぜんそくもCOPD悪化の原因の一つ。

 ただ、喫煙習慣のない人でも、呼吸器の機能が極端に衰えてくると、COPDと同じような息苦しさが出てくるという。

 人間ドックなどでこうした人の肺年齢を調べると、実年齢よりも高い結果に。自覚症状がある人は一度医療機関で調べてもらったほうがいいだろう。

 肺機能は加齢とともに低下するため、以前よりも息切れしやすくなった、最近、呼吸が浅くなったと不安を抱いている中高年は少なくないだろう。そんなシニア読者のために、肺機能を鍛える方法を紹介しよう。

 日野さんがすすめるのは、ウォーキング。病気ではなくても、呼吸器の機能が弱っている人は、運動をして脚の筋肉をつけてほしいと日野さんは言う。

 肺と脚の筋肉には何らかの関係があるとされ、ドイツのCOPD重症患者を対象にした研究では、1日の歩数が多い人ほど生存期間が長かった。

 「毎日、歩数計やスマートフォンを持ってウォーキングし、歩数を記録する。目安は1日7千〜8千歩。膝を痛めないためにはエルゴメーターなどの自転車型トレーニング器具もいい。負荷と時間を記録し、週3回はこいでください」(日野さん)

 本間さんもウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動をすすめる。

 「普段からよく歩いたほうがいい。足腰を鍛えるというだけではなく、有酸素運動は呼吸の動きに直接かかわっているんです」

 呼吸は、肺のまわりにある筋肉の「呼吸筋」が胸を膨らませたり、縮ませたりすることで成り立つ。筋肉は一般的に、瞬発力を出すのが得意な白筋と、持続力に必要な赤筋に分けられるが、呼吸筋には赤筋が多い。

 「赤筋は有酸素運動によって機能を良好に保つことができる。だから、有酸素運動をして呼吸筋の働きをよくすることが、健康長寿につながるのです」(本間さん)

 (ライター・仲宇佐ゆり)

 ※週刊朝日  2019年9月13日号より抜粋
| 福祉・医療と教育 | 01:54 | comments(0) | trackbacks(0) |









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