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米中貿易摩擦 対中関税の追加上乗せで対立長期化も
 アメリカと中国の貿易交渉は、双方の溝が埋まらないまま終了し、トランプ政権は、まだ関税を上乗せしていない3000億ドル分の中国からの輸入品にも関税をかける手続きを始め、圧力を強めています。

 これに対して、中国側は譲歩しない姿勢を見せ、米中の貿易摩擦は長期化する懸念が出ています。

 アメリカと中国は、ワシントンで2日間、閣僚級交渉を行いましたが双方の溝は埋まらず、トランプ政権は、中国からの2000億ドルの輸入品の関税を引き上げました。

 さらにアメリカは、まだ関税を上乗せしていない約3000億ドル分の輸入品にも関税をかける手続きを始めると発表し、アメリカが問題視する国有企業への過剰な優遇や、技術の移転を強制する問題などに対応するよう、中国への圧力を強めています。

 一方、交渉を終え、中国メディアの取材に応えた劉鶴副首相は、「アメリカが関税を引き上げるなら、われわれも必ず反撃する」と述べたうえ、「原則に関わる問題では決して譲歩することはできない」としてアメリカ側を強くけん制しています。

 中国の国営メディアは、交渉で中国製品にかけられている関税をどのように撤廃するかや、交渉の合意事項を盛り込む文書の書きぶりなどで依然として隔たりが残っていると伝えています。

 米中両国は、交渉が完全に決裂する事態は回避したものの、貿易摩擦は長期化し、その影響が日本や世界経済にも広がるおそれがでています。

◎米 対中関税さらに上乗せへ手続き開始 ほぼ全輸入品対象に
 アメリカは、中国からの2000億ドルの輸入品の関税を引き上げたのに続いて、トランプ大統領の指示で、まだ関税を上乗せしていない3000億ドル分にも関税を上乗せする手続きを始めました。

 実行されれば、中国からのほぼすべての輸入品に関税が上乗せされることになり、米中の貿易摩擦は全面的な争いに陥るおそれがでています。

 アメリカと中国は、閣僚級の2日間の交渉でも双方の溝を埋められず、トランプ政権は10日、中国からの2000億ドルの輸入品に上乗せする関税を25%に引き上げました。

 それにとどまらず、アメリカ通商代表部は10日、まだ関税を上乗せしていない約3000億ドル分の輸入品にも高い関税を上乗せする手続きを始めると発表しました。

 アメリカ通商代表部は、今後の詳しい手続きは近く公表するとしています。

 トランプ大統領は9日、記者団に対して、「3250億ドルの輸入品にも25%の関税をかける準備を始めている」と述べていました。

 今回の閣僚級交渉で、中国がアメリカの要求に応じず、歩み寄りが見られなかったため、具体的な手続きに踏み切ったものとみられます。

 これが実行されれば、中国からの5300億ドル余りの輸入品、ほぼすべてに高い関税が上乗せされて、米中の貿易摩擦は全面的な争いに陥り、解決が一層困難になるおそれがあります。

◇交渉継続も中国が米をけん制
 中国の劉鶴副首相は、アメリカとの貿易交渉のあと、中国メディアの取材を受け、「いくらかの障害はあるものの、米中双方は北京で再び会い、交渉を継続することで合意した」と述べました。

 また、劉副首相は「米中双方は多くの点で共通認識を得たが、一致していない点もある。原則に関わる問題では決して譲歩することはできない」と述べてアメリカをけん制しました。

 中国国営の新華社通信は、アメリカとの交渉では、中国製品に上乗せしている関税をどのように撤廃するかや、交渉の合意事項を盛り込む文書の書きぶりなどで依然、隔たりが残っていると伝えています。

 さらに劉副首相は、アメリカの今回の関税引き上げについて、「アメリカが関税を引き上げるなら、われわれも必ず反撃する。アメリカが自制的な態度を取るなら、中国も自制的にする。際限なく引き上げるようなことはしてはならない」と述べ、アメリカを強く批判しました。

◇米国内からも不安の声
 関税の上乗せ措置に、中国から輸入する製品を扱うアメリカ国内の小売店の経営者などからは不安の声が聞かれました。

 このうち、東部メリーランド州で家電販売店を経営するジェイ・シンさんは、「すぐに売り上げに影響はないかもしれないが、数か月後には確実に影響が出てくるだろう」と話しています。

 シンさんの店で扱う中国製の冷蔵庫などが関税の引き上げの対象になり、引き上げ分の値上げはいずれ避けられないということです。

 アメリカと中国が互いに関税を上乗せする状況に、シンさんは「結局、消費者を傷つけるだけだ。まるで子どものけんかだ」と批判しました。

 シンさんは、検討していた店舗の改装も一時中断せざるをえないと考えているということで、「先行きが不透明なことが経営者として本当に困る。事業計画を立てようにも、きのうときょうで関税が違うといった状況では難しい」と話していました。

 また、同じメリーランド州の自転車販売店の店主、ティージェイ・モートンさんは、「10%でも商品の値上げにつながっていたが、25%はとても大きい」と話し、関税の上乗せ分をさらに商品価格に転嫁せざるをえなくなるだろうと考えています。

 モートンさんの店では、スポーツタイプの自転車などを販売していますが、中国の工場で作られたものが多いということです。

 関税の上乗せの影響が現れるまで、時間がかかるとみられるものの、先行きが見えない状況に、モートンさんは「大統領が何を目指しているのか分からないが、交渉の成り行きを見守るしかない」と話していました。

◇大統領支持の声も
 関税の上乗せ措置について、アメリカ国内では懸念の声の一方で、中国には断固として厳しく当たるべきだとして、トランプ大統領を支持する声も聞かれました。

 東部メリーランド州で金属製品の加工業を経営するドリュー・グリーンブラットさんは、自社製品をコピーしたとみられる中国製品がインターネット上で安く販売されていると話しています。

 グリーンブラットさんは、「不正を行う相手とは取り引きはできない。中国はまさに不正を行ってわれわれの知的財産を盗んでいる。知的財産をしっかりと保護してこれ以上中国に盗ませるべきではない。こんなことはやめさせなければいけない」と述べ、中国に厳しく当たるトランプ大統領の姿勢を評価しました。

 一方で、グリーンブラットさんは、中国との交渉がまとまらず、関税の上乗せ措置が長引けば、アメリカ企業への影響も避けられないとして、「中国が公正な取り組みを行い、関税上乗せが撤回され、『貿易戦争』が短期間で終わることを望んでいる」と話し、両国の交渉がまとまることに期待を示しました。
| 政策 | 05:12 | comments(0) | trackbacks(0) |









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