2019.01.31 Thursday
インフル対策 “紅茶や緑茶が効果的”は本当?
インフルエンザの流行が続く中、インターネット上では紅茶などがインフルエンザの対策になるなどという書き込みが多く見られます。
これについて紅茶などの販売会社は、「紅茶で人への感染が防げるといったデータはない。ワクチンの接種など基本的な対策が大切であり行き過ぎた解釈はしないでほしい」と話しています。
インフルエンザの流行が続く中、インターネット上には「紅茶を飲んでインフル撃退」、「紅茶やお茶が効果的。お茶は冷めても効果がある」など紅茶や緑茶がインフルエンザの感染を防ぐという内容の書き込みが多く見られます。
◇研究者「行き過ぎた解釈はしないで」
紅茶とインフルエンザウイルスについては、紅茶の製造・販売を行う三井農林が研究結果をホームページで公開しています。
研究は紅茶や緑茶、ココアなどの抽出液に、インフルエンザウイルスを高濃度に増殖させた液を混ぜて試験管の中で一定時間反応させるもので紅茶で99%、緑茶で97%、ココアで91%のインフルエンザウイルスについて、感染力を弱めることができました。
この結果について三井農林R&Dグループ基礎開発チームの田中裕子研究員は、「試験管などの実験でウイルスの感染力を奪う力が強いことがわかったもので、人の治験でインフルエンザの感染を予防できるというデータは取れていない」と話しています。
そのうえで、「『インフルエンザの感染を紅茶で完全に防げる』とか『インフルエンザが紅茶で治る』といった行き過ぎた解釈はしないでほしい。ワクチンの接種などの対策が大切で、生活の中に紅茶を取り入れて体調管理に役立ててほしい」などとして、人への感染を防ぐことを示した研究ではないことを強調していました。
◇緑茶は?「ワクチンや手洗いなどと合わせて行って」
緑茶については大手飲料メーカー・伊藤園がホームページ上で、静岡県立大学と共同で行った調査結果を公開しています。
調査は平成21年11月から平成22年4月にかけて、同じ医療施設の職員およそ200人を2つのグループに分けて、1つのグループには緑茶の代表的な成分である「カテキンやテアニンなどが含まれたカプセル」を、別のグループには「こうした成分が含まれていないカプセル」をそれぞれ5か月間摂取してもらい、インフルエンザに感染した割合を比べたものです。
◇カテキンはお茶2、3杯分ほど、テアニンは10杯分ほどに当たります。
その結果、「カテキンなどが含まれたカプセル」を摂取したグループは97人中4人が感染、もう一方のグループでは、99人中13人が感染し、研究グループではカテキンなどを摂取したグループのほうが感染した割合が少ないことなどから、お茶を積極的に飲むことがインフルエンザの予防に有効な可能性があるとしています。
研究にあたった静岡県立大学薬学部の山田浩教授は、「緑茶を飲んだからといって感染しないというわけではない。ワクチン接種や手洗いといった対策が大切で、それと合わせて行えば、感染の予防が期待できる可能性がある」と話しています。
◇専門家は「感染予防ではなく健康法の一つ」
紅茶でも緑茶でも、研究者は、ワクチン接種など基本的な対策が大切で、紅茶や緑茶でインフルエンザへの感染が防げるという研究ではないとしています。
日本感染症学会のインフルエンザ委員会の委員の菅谷憲夫医師は、「医学的に証明された感染予防法はワクチンの接種で、紅茶やお茶を飲むのは健康法の一つと考えてほしい」と話しています。
これについて紅茶などの販売会社は、「紅茶で人への感染が防げるといったデータはない。ワクチンの接種など基本的な対策が大切であり行き過ぎた解釈はしないでほしい」と話しています。
インフルエンザの流行が続く中、インターネット上には「紅茶を飲んでインフル撃退」、「紅茶やお茶が効果的。お茶は冷めても効果がある」など紅茶や緑茶がインフルエンザの感染を防ぐという内容の書き込みが多く見られます。
◇研究者「行き過ぎた解釈はしないで」
紅茶とインフルエンザウイルスについては、紅茶の製造・販売を行う三井農林が研究結果をホームページで公開しています。
研究は紅茶や緑茶、ココアなどの抽出液に、インフルエンザウイルスを高濃度に増殖させた液を混ぜて試験管の中で一定時間反応させるもので紅茶で99%、緑茶で97%、ココアで91%のインフルエンザウイルスについて、感染力を弱めることができました。
この結果について三井農林R&Dグループ基礎開発チームの田中裕子研究員は、「試験管などの実験でウイルスの感染力を奪う力が強いことがわかったもので、人の治験でインフルエンザの感染を予防できるというデータは取れていない」と話しています。
そのうえで、「『インフルエンザの感染を紅茶で完全に防げる』とか『インフルエンザが紅茶で治る』といった行き過ぎた解釈はしないでほしい。ワクチンの接種などの対策が大切で、生活の中に紅茶を取り入れて体調管理に役立ててほしい」などとして、人への感染を防ぐことを示した研究ではないことを強調していました。
◇緑茶は?「ワクチンや手洗いなどと合わせて行って」
緑茶については大手飲料メーカー・伊藤園がホームページ上で、静岡県立大学と共同で行った調査結果を公開しています。
調査は平成21年11月から平成22年4月にかけて、同じ医療施設の職員およそ200人を2つのグループに分けて、1つのグループには緑茶の代表的な成分である「カテキンやテアニンなどが含まれたカプセル」を、別のグループには「こうした成分が含まれていないカプセル」をそれぞれ5か月間摂取してもらい、インフルエンザに感染した割合を比べたものです。
◇カテキンはお茶2、3杯分ほど、テアニンは10杯分ほどに当たります。
その結果、「カテキンなどが含まれたカプセル」を摂取したグループは97人中4人が感染、もう一方のグループでは、99人中13人が感染し、研究グループではカテキンなどを摂取したグループのほうが感染した割合が少ないことなどから、お茶を積極的に飲むことがインフルエンザの予防に有効な可能性があるとしています。
研究にあたった静岡県立大学薬学部の山田浩教授は、「緑茶を飲んだからといって感染しないというわけではない。ワクチン接種や手洗いといった対策が大切で、それと合わせて行えば、感染の予防が期待できる可能性がある」と話しています。
◇専門家は「感染予防ではなく健康法の一つ」
紅茶でも緑茶でも、研究者は、ワクチン接種など基本的な対策が大切で、紅茶や緑茶でインフルエンザへの感染が防げるという研究ではないとしています。
日本感染症学会のインフルエンザ委員会の委員の菅谷憲夫医師は、「医学的に証明された感染予防法はワクチンの接種で、紅茶やお茶を飲むのは健康法の一つと考えてほしい」と話しています。
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