<< June 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 4割近くが「1年後 景気悪くなる」最も高い水準 日銀調査 | main | 65歳継続雇用の引き上げ 中小企業の半数が反対 >>
雇用保険や労災保険 支給すべき額は数百億円規模か
 基幹統計は、国や地方公共団体などの公的機関が作成する統計について、国の統計体系全体のなかでその有用性の確保および効率的な整備という目的において重要な位置を占めるものとして、統計法(平成19年法律第53号)で指定される統計の事です。

 総務大臣が基幹統計として指定できる統計の要件が規定されており、その要件としては、国の政策立案に関する重要性、民間活動での広範な利用、国際社会関連での必要性と重要性があげられています。

 2014年11月時点で、新法において直接に規定された国民経済計算と国勢調査のほか、労働力調査や工業統計調査など、旧法下での指定統計の多くを含む全部で55の統計が基幹統計として指定されています。

 厚生労働省が労働時間や賃金を不適切な手法で調査していたことの影響で、雇用保険や労災保険が本来の額より少なく支給されたケースがあり、その総額は現時点で少なくとも数億円規模に上る可能性があることが分かりました。総額はさらに増えるとみられ、厚生労働省はさかのぼって差額を支給する方向で検討しています。

 「毎月勤労統計調査」と呼ばれるこの調査は、賃金や労働時間について厚生労働省が毎月、全国の事業所を対象に行っていますが、従業員が500人以上の大規模な事業所についてはすべて調査することになっていたにもかかわらず、都内ではおよそ3分の1の事業所を抽出して行っていました。

 政府関係者によりますと、これによって、調査結果をもとに算出される雇用保険の失業給付や労災保険が本来の額より少なく支給されていたケースがあり、その総額は現時点で少なくとも数億円規模に上る可能性があるということです。

 また、同様の手法は15年前の平成16年から調査が行われていた可能性があり、総額はさらに増えるとみられるということです。

 厚生労働省は問題の影響や、長年にわたって不適切な手法が行われてきたいきさつなどについて調べを進めるとともに、保険の金額が少なく支払われていた場合には、さかのぼって差額を支給する方向で検討しています。

◇問題発覚の経緯
 「毎月勤労統計調査」は国の行政機関が作成する統計のうち、総務大臣が指定する特に重要な統計として「基幹統計」と位置づけられています。

 正確な統計を作成する必要があるため、国の担当職員だけではなく、調査の一部を地方自治体が行うことができることや、調査に協力を求められた企業が虚偽の報告をした場合などには50万円以下の罰金を支払うことといった一般の統計調査にはない特別な規定もあります。

 この調査は厚生労働省が毎月、都道府県を通じて行っていて、対象は従業員5人以上の事業所で、500人以上の大規模な事業所についてはすべて調べるルールとなっています。

 しかし、都内では大規模な事業所がおよそ1500ありましたが、厚生労働省によりますと、実際には全体のおよそ3分の1の事業所を抽出して行い、全数調査に近づけるよう統計上の処理が行われていたということです。

 この不適切な手法で行われていたのがわかったのが先月中旬でした。

 同じ月の20日には根本厚生労働大臣にも報告を行いました。

 しかし、翌日の21日には不適切な手法のまま10月分の調査結果の発表が行われていましたが、問題については説明がないまま公表され、厚生労働省が問題を明らかにしたのは、大臣への報告からおよそ20日がたった8日でした。

 厚生労働省は問題を把握しながら調査結果の発表の際に説明を行っていなかったことについて、「当時は事態の整理がつかず、公表の際に説明することに思いが至らなかった。申し訳ない」としています。

 しかし、問題が発覚した経緯については「すべての調査を行ったあとに発表する」として明らかにしていません。

◇保険への影響は
 「毎月勤労統計調査」の結果は厚生労働省が支給する雇用保険などの支給額の算出や国の経済分析の際に利用されています。

 厚生労働省によりますと、このうち、雇用保険については職を失った人が就職活動を行う間、以前の賃金の5割から8割を支給する失業給付の算定の際に調査結果の平均給与額を利用しています。

 一般的に都内の大規模な事業所のほうが中小の事業所に比べて賃金が高い傾向があります。

 今回は調査対象の大規模な事業所をおよそ3分の1に減らしたことで、この平均給与額が実態よりも低く出ていた可能性があります。

 こうしたことなどから、支給する金額が少なくなってしまうケースもあったとみられるということです。

◇専門家「国の統計の信頼損なわれる」
 雇用問題に詳しい嶋崎量弁護士は、「国の統計調査が本来と異なる手法で行われていたことは極めて重大な問題だ。国の発表データは雇用保険の失業給付や労災保険にも影響し、景気判断の指標などにも使われる。また、民間でも春闘で労使が賃金を決める際、参考データとして使われていて、国際的に日本の国の統計に対して信頼が損なわれるおそれがある。あってはならないことなので原因を究明し、再発防止に取り組んでほしい」と話しています。

◇国民 玉木代表「全省庁で調査・点検すべき」
 国民民主党の玉木代表は記者会見で、「ありとあらゆるところに大きな影響を与える統計資料が 極めてずさんだったということは大問題で、厚生労働省には、徹底調査を要求し、通常国会でも厳しく追及していきたい」と述べました。

 そのうえで、玉木氏は、「議論の前提となる資料が間違っていたり、意図的に加工されていては、国会での議論がまともなものにならない。すべての省庁の統計について、恣意的なデータの使用や不備がないのか調査・点検すべきだ」と述べました。

◎雇用保険や労災保険 支給すべき額は数百億円規模か
 (2019年1月10日 18時58分 NHK)

 厚生労働省が賃金や労働時間の調査を不適切な手法で行い、雇用保険や労災保険が本来より少なく支払われていた問題で、国がさかのぼって支給すべき額が合わせて数百億円規模に上る可能性があることが政府関係者への取材で分かりました。

 この問題は、賃金や労働時間の動向を把握するため、厚生労働省が毎月行っている「毎月勤労統計調査」で、従業員が500人以上の大規模な事業所についてはすべて調査することになっていたにもかかわらず、都内ではおよそ3分の1の事業所を抽出して調査が行われていたものです。

 厚生労働省のこれまでの調べで、調査結果を基に算定されている雇用保険の失業給付額や労災保険の給付額が、本来支払われるべき金額よりも少なく支給されていたケースがあったことが確認されています。

 厚生労働省は少なく支払われていた場合には、さかのぼって差額を支給する方向で検討していますが、支給すべき額は合わせて数百億円規模に上る可能性があることが政府関係者への取材で分かりました。

 また、不適切な手法は平成16年から行われていたとみられるということです。

 厚生労働省は、雇用保険や労災保険などで支給すべき詳しい額や問題のいきさつについて11日公表することにしています。
| 福祉・医療と教育 | 20:47 | comments(0) | trackbacks(0) |









http://blog.sato501.com/trackback/1090152