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ゴーン前会長 勾留理由開示の手続き「私は無実です」
 特別背任の容疑で再逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン前会長の勾留の理由を明らかにする手続きが、東京地方裁判所で行われ、ゴーン前会長は「私は20年間、日産の復活に尽力し無数の雇用も創出した。私は無実です」などと述べ無罪を主張しました。

 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、私的な損失の信用保証に協力したサウジアラビア人の実業家の会社に日産の子会社から16億円余りを不正に支出したなどとして、先月21日、特別背任の疑いで再逮捕され、東京地方裁判所は今月11日までの勾留を認めています。

 勾留の理由を明らかにする手続きは午前10時半から2時間近くにわたって東京地方裁判所で行われ、ゴーン前会長も出廷しました。

 去年11月の最初の逮捕以降、初めて公開の場に姿を現したゴーン前会長は、黒のスーツ姿でネクタイは締めずに出廷し、通訳を介して英語の文書を読み上げる形で20分以上、意見を述べました。

 裁判官が勾留の理由について「証拠隠滅や逃亡の可能性がある」などと説明したのに対し、ゴーン前会長は最初に、「捜査機関からかけられている容疑がいわれのないものだということを明らかにしたい。日産に心からの親愛と感謝の気持ちを持っている」と述べたうえで「I am innocent」=「私は無実だ」などと無罪を主張しました。

 そのうえで、「私は20年間、日産の復活に尽力し三菱自動車ともアライアンスをして世界一位になった。無数の雇用も創出し、これらの成果は私にとっての喜びだ。私は無実です。常に誠実にやってきた。これまで不正をしたことはない。根拠もなく容疑をかけられ、不当に勾留されている」と述べました。

 そして、巨額の含み損を抱えた私的な為替取引の権利を日産に付け替えた疑いについて、「日産に損害を与えていない」と述べたほか、実業家の会社に16億円余りを不正に支出した疑いについても「実業家は長年日産のパートナーで関係部署と相談して相当の対価を支払った」と述べました。

 このほかみずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載した罪についても、「検察による訴追は全くの誤りだ」と主張しました。

 前会長の弁護士は8日、勾留の取り消しを請求したということです。

◎日産事件 ゴーン氏が反撃開始「東京地検の訴追は間違いだ」
 (2019/01/08 17:30 ◎AERA dot.)

 カルロス・ゴーン日産自動車前会長の反撃が始まった。ゴーン氏は8日午前、東京地裁で開かれた勾留理由開示手続きに出廷し、ついに自ら「無罪」を強く訴えた。傍聴席には駐日フランス大使と駐日レバノン大使の姿もあった。一般傍聴席14席に対し、今朝は1122人が席を求めるなど、地裁前で並び、日産ゴーン事件の関心の高さがうかがえた。

 午前10時半、425法廷に現れたゴーン氏は両手に手錠、黒のスーツに白のワイシャツ、ノーネクタイ姿だった。頬がこけて顔はかなりやつれた様子で、髪の毛にはわずかだが白髪も見える。

 最初に裁判官から人定質問。氏名は「カルロス・ゴーン・ビシャラ」と答え、生年月日や日本国内の住所、職業を答えた。「職業は会社役員で間違いないか」という質問に「その通りです」と答えた。

 ゴーン氏は意見陳述で、弁護人から渡されたA4の紙を手にして証言台の前に座り、こう主張した。

 「法廷で発言する機会を許してくれたことに感謝する。疑いがかけられていることについて、いわれのないものであると明らかにしたいと考えている」

 「日産に対して心からの親愛と感謝の気持ちを持っている。これまで公明正大に合法的に、日産のために全力を尽くしてきた。日産を強化し、日産が尊敬される企業であることを回復するために力を注いできた」

 「新生銀行とのスワップ取引について評価損が発生したあと、銀行が担保を入れるよう要求してきたが、私は要求に応えることができなかった」

 「日産を退職して退職慰労金を受け取ってそれを担保とする選択肢もあったが、日産も厳しい状況の中で日産への道義的な責任があったのでしなかった。嵐の最中に船長が逃げ出すことはできなかった」

 「もう一つの選択肢が日産へ一時的に担保を要請すること。日産には一切損害を与えていない」

 さらに、「地検による訴追は間違い。開示されていない報酬を受け取ったことはない」「社内外の弁護士に検討され、承認されている」と正当性を強く訴えた。

 最後にゴーン氏は、「私は人生の20年間に日産の復活とアライアンス構築にささげてきた。従業員との努力はめざましい成果を挙げてきた。日産での成功は家族の次に最も人生の喜びだった」「私は無実です。私は常に誠実に職務にあたってきた。私は不当に勾留されている。傾聴していただき感謝する」と主張した。

 午後には、ゴーン氏の弁護人を務める大鶴基成弁護士ら3人が都内の外国特派員協会で記者会見を開催。外国メディアの記者ら百人以上が集まるなか、特捜部の逮捕を強く批判した。

 「いま、ゴーンさんが逮捕・勾留されている為替スワップを日産に付け替えたという背任容疑は、まったく嫌疑がないと考えております。最初はゴーンさんの話だけ聞いていましたので確信していたわけではありませんでしたが、日産の取締役会の議事録、これは検察がゴーンさんに説明して私たちに説明したものですが、それを聞いて私たちは確信しました」

 「日産と銀行とゴーンさんとの三者間の合意があるのに、なぜ、裁判官が検察の言うとおりに逮捕状を認めたのか、疑問です」

 また、大鶴弁護士は逮捕の背景にルノーと日産の経営に関する対立があったことも指摘した

 ゴーン氏は11日に勾留期限を迎えるが、大鶴氏は裁判所に「保釈を求める」と述べた。ゴーン陣営が公の場で反論を始めたことで、事件は新たな展開を迎えた。

 ゴーン弁護団の大鶴弁護士らの主な主張は以下の通り。

 裁判所が特捜部の意見を聞くというのは必ずしもそうではなくて、裁判では証拠がすべてで、証拠がなければ無罪となるし、証拠があれば有罪となります。ただ、保釈の運用については、その決定については弁護人の意見を聞いて欲しいというのは、弁護士の間で広く持たれていますし、その点については私も同感です。

 なぜ、記者会見を開くことになったかというと、最初は金融商品取引法違反で逮捕起訴されました。この金融商品取引法については特捜部の考え方もあるだろうし、弁護士も比較的早く保釈されるだろうと考えていました。ケリーさんも保釈され、ゴーンさんも保釈されるだろうと思っていました。

 しかし、いま逮捕・勾留されている特別背任はかなり事情が異なります。為替スワップを日産に付け替えたという事実は、まったく嫌疑がない、まったく容疑がないと考えております。最初はゴーンさんの話だけ聞いていましたので確信していたわけではありませんでしたが、日産の取締役会の議事録、これは検察がゴーンさんに説明して私たちに説明したものですが、それを聞いて私たちは確信しました。

 さきほどお話をした三者間、日産と銀行との三者間のゴーンさんの合意があるのに、なぜ、裁判官が検察の言うとおりに逮捕状を認めたのか、疑問です。

 背任容疑でも重要人物である、ミスターEについて、実は検察はゴーンさんを取り調べをする前に話をしていないことがわかりました。

 会社から必要がないのにお金を払わせた事件で、その支払われた先、つまりミスターE氏から話を聞かずに逮捕したのはまったくの異例だと思います。

 ふつうは、これまでは、そういう特別背任の事件では、金が支払われた先から話をきいて、それが本当に支払われるべきものだったのかということを慎重に確認してから逮捕するものです。

 そして、私たちはミスターEと話ができる人を通じて、話を聞きました。そうしたところ、ミスターEの会社、Dという会社は日産のためにいろんな業務をやっていたことがわかりました。

 さらに、日産の中東担当である人からも話を聞くことができて、ミスターEの会社Dから、日産の販売代理店網の建て直しでその成果を日産は得ることができたということがわかりました。

 もちろん、検察官が逮捕状を請求して勾留しているのですから、何も証拠がないということはありません。新聞などの報道によれば、中東の担当者の一人がこの支出はまったく不要だったと述べたと書かれています。

 しかし、人を勾留する、逮捕の期間は48時間ですが、勾留は長くなっています。なのに、日産の一部の担当者が不必要な支払いだったと言っている一方、支払いを受けた人が正当に業務を行っていたという証言もある。あるいは別の人も正当な対価だったと言っている。それが果たして勾留に対する正当な理由だろうか、ということで裁判官に訴えました。それが勾留理由開示手続きをして、記者会見を開こうと思った理由です。

 (AERA dot.編集部・西岡千史)
| 事件・事故 | 19:01 | comments(0) | trackbacks(0) |









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