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LGBTの就活 4割が困難を経験

 LGBT、性的マイノリティーの人たちのおよそ40%の人が、選考中にセクシュアリティを理由にした困難やハラスメントを経験したという調査結果をLGBTの学生の支援をしているNPO法人がまとめました。

 調査はLGBTの学生の就職活動を支援している認定NPO法人「ReBit」がことし7月から9月にかけてインターネットを通じて行い、LGBTの人たち544人が回答しました。

 それによりますと、40.6%が選考時に、セクシュアリティを理由にした困難やハラスメントを経験したと回答しました。

 この中には、「人事の担当者などが性のあり方を笑いのネタにしていた」などがあり、特に体の性と心の性が異なるトランスジェンダーの人に限定すると、65%にのぼりました。

 具体的には、自分の認識する性別と異なる服装や髪型で活動しなければならなかった、エントリーシートの性別記載で困ったなどの困難がありました。

 ただ、96.1%の人が就労支援機関に相談していませんでした。

 また、応募時のカミングアウトについて「伝えたいと思っていた」が19.5%の一方、「伝えたくないと思っていた」が46.2%で、カミングアウトを希望しなかった理由については、82.7%が、「不利益を受けるかもしれないと思ったから」と回答しました。

 一方、カミングアウトをして応募した企業・組織の割合は13%にとどまりました。

◇カミングアウトするか、しないか
 トランスジェンダーのアキラさん(仮名・24)は、女性として生まれましたが、小学生の頃から自分は男性と自覚していました。

 男性として就職するために、就職活動の前に手術を受けて戸籍を変更することを検討しましたが、金銭的な問題に加え、親の理解が得られなかったため、少しでも男性に近づきたいと、大学3年生からホルモン治療を始めました。

 「女性のスーツを着るのは無理」と思いスーツにネクタイという服装で就職活動を始め、企業にカミングアウトするつもりはありませんでした。

 親にカミングアウトした時、「それでは社会で生きていけない」と言われ、望む性別で働くことは難しいと思っていたからです。

 面接がはじまると、すぐにつまづきます。

 企業は名前などから女性が来ると思っているのに、アキラさんの外見や服装が男性のため、面接官が戸惑うことが続いたのです。

 このため、途中からエントリーシートにトランスジェンダーであることを書くようにしましたが、その事に触れたとたん、面接官が目線も合わさなくなってしまうこともありました。

 就職活動は長引き、卒業を半年間延長して、内定がでました。

 アキラさんは、「身近にロールモデルはいないし、『LGBTフレンドリー』をアピールしている会社は一流企業ばかりで、行けそうもないと思った。友人たちは『どの企業で働きたいか』を考えていたが、自分は『受け入れてもらえるかどうか』が気になって、迷走してしまった」と当時を振り返っていました。

◇志望動機が言えない
 カミングアウトができないことで本当の志望動機や自己PRを話せないという人もいました。

 性別を問わず恋愛感情を持つ「パンセクシュアル」のみきさん(仮名・21)が大学時代に最も力を入れたのが、ゼミの活動でした。

 LGBTの関わる調査を行い、子どもの頃から大変な思いをしている人が多いことを知り、子どもの成長に関わる企業で働きたいと考えました。

 みきさんは、見た目からLGBTと気づかれることはなく、トイレなど、働く上で困難があるわけでもありません。

 ただ、企業の否定的な反応を恐れて、カミングアウトをせずに就職活動をしようと決めました。

 その結果、学生時代に最も頑張ってきたゼミのLGBT調査のことも、志望動機も、話せなくなってしまったといいます。

 結局、最終面接で落ちてしまいました。「本当のことを話せなかったので面接官の印象もよくなかったのが落ちた理由の1つと思う」

◇支援体制考えるきっかけに
 調査を行った「ReBit」の藥師実芳代表理事も、体の性は女性と心の性は男性というトランスジェンダーで、就職活動の時に、トランスジェンダーだと言うと、面接を打ち切られたり、「子どもを産めるのか」といったハラスメントを受けたりしました。

 藥師さんは、「面接の時にカミングアウトする人や、相談機関に相談する人は少ないため、困っていないと思われがちだが、実際は困り事を抱えていても相談できていないことがわかってきた。調査がLGBTの人たちの就職支援を考えるきっかけになってほしい」と話していました。
| 福祉・医療と教育 | 12:08 | comments(0) | trackbacks(0) |









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