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スカーフ脱がずイスラム教徒の選手が失格 アジアパラ大会 柔道
 インドネシアのジャカルタで開かれているアジアパラ大会の柔道の種目でイスラム教徒の女性の選手が人前で髪を隠すスカーフを着用したまま試合に出場しようとして失格になりました。

 この判定に対し、信仰を尊重すべきだとして規則の見直しを求める声があがっています。

 失格とされたのはジャカルタで開かれているアジアパラ大会で視覚障害者の柔道女子のインドネシア代表でイスラム教徒のミフタフル・ジャンナー選手(21)です。

 ミフタフル選手は8日に行われた初めての試合に、イスラム教徒の女性が髪を人前で隠すのに用いるスカーフ「ヒジャブ」を着用したまま出場しようとしました。

 ところが、審判は安全上の理由から頭を布などで包むことは禁止されているとしてスカーフを脱ぐよう指示し、これをミフタフル選手が拒否したところ、失格の判定を下したということです。

 これを受けて、ミフタフル選手は記者会見を開き、「信仰と競技のルールとの両方が尊重される必要がある」と述べて規則の変更を訴えました。

 イスラム教徒の女性選手のスカーフ着用は、サッカーやバスケットボールなどでは認められていますが、柔道では国際柔道連盟の規則で原則、認められていません。

 今回の判定についてイスラム教徒の間では信仰を尊重すべきだとして規則の見直しを求める声があがっていて、2020年の東京パラリンピックに向けた国際柔道連盟の対応が注目されます。

◎イスラム女性は柔道NG? インドネシア、アジア・パラ大会で国際連盟の規定が問題に
 (10月9日 NEWS WEEK)

イスラム教徒の女性が頭部を隠す「ヒジャブ」の使用をめぐりパラ大会の柔道競技で問題が発生。宗教か、安全性かの問題は東京五輪への課題ともなった

 インドネシアの首都ジャカルタで 10月6日から開かれている障害者のスポーツ大会「アジア・パラ大会」。8日に始まった女子柔道の試合をイスラム教徒のインドネシア人女性選手が拒否する「事件」が起きた。

 イスラム教徒の女性が頭部、頭髪を覆う「ヒジャブ」と呼ばれるヘッドカバー(ヘッドスカーフとも)を着用したままでの試合参加が国際柔道連盟のルールで認められておらず、選手自身もヒジャブを脱ぐことを拒否したため、試合への参加が叶わず「不戦敗」となってしまった。

 柔道に限らず国際スポーツの現場ではイスラム教徒の女性が着用する「ヒジャブ」の可否を巡って議論が続いており、テコンドーや空手の現場では着用を認めるケースが増えているが、柔道ではごく一部の例外を除いて依然として着用禁止が続いており、イスラム教徒の女性選手を抱える国からは「ルール見直し」を求める声が高まっている。

■インドネシア柔道コーチが規則を知らず
 10月8日にジャカルタ・クマヨランにある「ジャカルタ・インターナショナル・エキスポ」で行われた女子柔道52キロ級にインドネシア代表として参加を予定していたミフタル・ジャナ選手は、試合開始直前に「ヒジャブを着用したままでは出場できない」旨の通告を競技関係者から伝えられた。

  関係者によると柔道競技の服装について国際柔道連盟の試合規定に、「長い髪は試合相手の迷惑にならないようにヘアバンドで束ねる。頭部は医療目的で使用される包帯やテーピング以外で覆ってはならない」(第4条第4項)とあり、これに準拠してミフタル選手にヒジャブを脱いで試合に臨むよう求めた。

 しかし、ミフタル選手がこれを断固として拒否し、競技への参加をも拒んだため、相手の「不戦勝」が決まった。黒いヒジャブで頭部を覆ったミフタル選手が泣きそうな表情でコーチらに肩を抱えられて試合会場を後にする映像がテレビやインターネットなどで流れた。

 柔道専門家は、「柔道の場合、組み手や投げ、寝技などでヘッドカバーが絡まり、首が絞まることにもなりかねず危険というのが禁止の主な理由だと思う」と話している。

 その後記者会見したインドネシア・パラリンピック委員会(NPC)のスニ・マルブン会長は、「インドネシア側のミスが原因で生じた結果であり選手、関係者には申し訳ない」と、インドネシア側の手違いが原因との見方を示した。

 同会長によると、NPCが指名したインドネシア女子柔道のコーチが英語力不足もあり、競技に関する服装の規定を知らなかったことが原因と説明した。

 さらに、同会長は、「ルールを知らなかったという今回の出来事は恥ずかしいことであり、関係者に謝罪する。二度と将来同じことが起きないよう努力する」と全面的に非を認めた。

◇ナイキが競技用ヒジャブを販売
 イスラム教徒の女性は頭髪、頭部、首を覆うヒジャブを着用することを身だしなみと考える傾向がある。

 しかし、全てのイスラム教徒女性が着用している訳ではなく、普通に頭髪を見せている女性から、頭部・頭髪・首を覆う「ヒジャブ」だけの女性、「ニカブ」と呼ばれる目の部分以外の全身を覆う装束を身に着けて外出する女性、アフガニスタンに多い「ブルカ」という目の部分も網状の布で覆う装束もあるなど一様ではない。

 2014年の韓国・仁川でのアジア大会ではバスケット女子競技で、ヒジャブ着用での参加が認められなかったカタールチームが試合を放棄した例もある。

 カタール側は、「事前にはヒジャブ着用OKと聞いていたが、試合直前に禁止と言われた」として、規定そのものに加えて大会運営側の不手際も問題となった。

 スポーツ競技の世界では、競技相手と接触のないアーチェリーや陸上競技などではヒジャブは特に問題にはなっていない。また、女子サッカーの世界でも近年は大会によってはヒジャブ着用を認めるケースもあるという。

 こうした動きを後押ししているのが運動用具メーカー「ナイキ」が2017年2月から販売を開始した軽量で通気性の高い運動選手用のヒジャブ「プロヒジャブ」の普及だ。

 「プロヒジャブ」のキャッチフレーズは「スポーツは全ての人のためのもの」で、宗教上の服装への全面禁止の動きにいかに柔軟に対応して「より多くの女性が競技に参加できるか」という問題への「1つの回答」を企業として示したものといえる。

■2020年東京五輪までの見直し要求
 その一方で、インドネシア・アジア・パラゲーム組織委員会のシルビアナ・ムリヤナ副会長は、スポーツ選手用のヒジャブも開発、販売されるなど多様なあり方が各競技団体で検討されていることを受けて、「国際柔道連盟もルールの柔軟な対応を進めて2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックまでに(服装規定の)見直しが行われることを望む」との立場を明らかにしている。

 世界一のイスラム教徒人口を擁するインドネシアでは、各種スポーツの競技人口に占めるイスラム教徒の数も多い。

 このため、女子の格闘技系競技や団体スポーツなどでは、ヒジャブの着用に関する規制を緩和することが「イスラム教徒の女性アスリートの活躍の場を広げる」ことに直結するとの立場を今後推し進めることにしており、服装規定を設けている各競技の国際組織は今後対応を迫られることになりそうだ。
| 政策 | 04:01 | comments(0) | trackbacks(0) |









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