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「骨太の方針」原案 経済財政諮問会議に示す
 政府は、経済財政諮問会議でことしの「骨太の方針」の原案を示し、財政健全化に向けて基礎的財政収支を2025年度に黒字化する新たな目標を掲げたうえで、来年10月の消費税率引き上げ方針を明記しました。また、「人づくり革命」に向けて、幼児教育や高等教育の無償化の具体策を盛り込んでいます。

 ことしの経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」の原案では、財政健全化に向けて2020年度までに基礎的財政収支を黒字化するとした今の目標の達成時期を先送りし、2025年度とする新たな目標を掲げています。

 また、来年10月の消費税率10%への引き上げを「実現する必要がある」と明記し、これに伴う消費の落ち込みを抑えるため、来年度と再来年度の当初予算で、歳出削減の取り組みとは切り離し、財政出動も含む経済対策を念頭に、臨時・特別の措置を講ずるなどとしています。

 一方、安倍政権の重要課題「人づくり革命」に向け、来年10月から0歳〜2歳までは住民税非課税世帯を対象に、3歳〜5歳までは所得にかかわらず一律、幼児教育・保育を、また低所得世帯を対象に高等教育を無償化するなどの具体策を盛り込んでいます。

 さらに、外国人材の受け入れ拡大を図るため、日本で働きながら学ぶ今の「技能実習制度」を修了した人など、一定の技能を持った人を対象に最長で5年の在留を可能とする新たな在留資格の創設も盛り込まれました。

 安倍総理大臣は会議の最後に、「移民政策とは異なるものとして、新たな在留資格の創設を明記した。来年10月の消費税率引き上げにあたっては、経済変動を可能なかぎり抑制するため、機動的な対応を図る」と述べ、「骨太の方針」の閣議決定に向けて、与党側との調整を急ぐよう関係閣僚に指示しました。

◇新たな財政健全化計画
 「骨太の方針」の原案で示した新たな財政健全化計画。目標の達成時期をこれまでの2020年度から2025年度に5年間先送りしました。

<健全化の目標は>
 財政健全化計画がかかげる目標は「基礎的財政収支」という指標を赤字から黒字に変えること。今は社会保障など国民生活に欠かせない政策も一部、借金に頼って進めていますが、税収などで賄えるようになれば指標は黒字になります。

 政府は2020年度までに黒字化することを目指していました。しかし、来年10月に10%に引き上げる消費税の使いみちを赤字減らしに回さず、子育て支援などに使うことにしたため目標を断念し、2025年度まで5年先送りした形です。

<達成には何が必要>
 目標はどうしたら達成できるのでしょうか。カギを握るの、高齢化で膨らみ続ける年金や医療などの社会保障費の伸びをどう抑えるかです。

 新たな健全化計画では来年度からの2021年度の3年間を社会保障を中心に歳出改革を進める「基盤強化期間」にします。

 社会保障費については、「実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びにおさめる」ことを目標にします。高齢者の数が増えて費用が膨らむ範囲内に伸びを抑えることを意味します。

 ただ、これまでに比べると目標はあいまいになりました。政府は、今年度までの3年間は、社会保障費の伸びを1兆5000億円程度に抑えるという金額を示してきましたが、次の3年間は金額を盛り込んでいません。

 より踏み込んだ社会保障費の削減を目指す財務省と、これまで以上の削減は難しいとする厚生労働省との調整がつかなかったからです。

<3つの中間指標>
 新たな計画では、健全化の進展をチェックするための3つの中間指標を新たに盛り込みました。3つの指標は「基礎的財政収支」、「債務残高」、国の歳入と歳出の差を示す「財政収支」の3つです。

 いずれも、GDP(国内総生産)に対する割合を見て、健全化が進んでいるかどうかをチェックします。

 具体的には「基礎的財政収支」の赤字は昨年度GDPの3.4%程度でしたが1.5%程度に縮小させる。「債務残高」の大きさは昨年度GDPの189%程度から180%台前半にする。「財政収支」の赤字は昨年度GDPの4.8%程度でしたが3%以下にするとしています。

 いずれも高い経済成長率を達成できれば予算の切り詰めなどの歳出改革をしなくても、2021年度の達成が視野に入る水準です。ただ、日本経済の今の実力からすれば、高い成長率を見込むのはやや無理があるのではないかという見方もでています。

◇消費増税の消費落ち込み対策
 骨太の方針の原案には、来年10月1日に消費税率を8%から10%へ引き上げることで消費が落ち込むのを抑える対策を、具体的に検討する方針も盛り込みました。

 消費税率を5%から8%に引き上げた平成26年には、企業が一斉に税込みの価格を引き上げたことなどが影響し、駆け込み需要のあと消費が大きく落ち込みました。

 原案の方針を受けて、政府は今後、税率引き上げの前後で企業などがそれぞれの判断で価格引き上げのタイミングなどを自由に設定できるよう対策を検討します。また、増税直前の「駆け込みセール」を自粛させるため、小売業者に奨励金を支給することも検討します。

 逆に増税後の「消費税還元セール」を禁じている法律を改正して、消費を促すことなども検討し年内に対策をまとめたい考えです。

 また、原案には増税後の買い控えが予想される住宅や自動車の購入者に対して、税制や予算による十分な対策を検討すると明記しました。

 住宅については「住宅ローン減税」や、年収が一定以下の人に給付される「すまい給付金」の拡充を検討します。

 自動車では、消費増税に合わせて自動車取得税を廃止し、新たな税制が導入されるため減税の対象を増やす措置や給付金を検討することにしています。

◇そのほかのポイント
<人づくり革命>
 「人づくり革命」では、消費税率の引き上げに合わせて来年10月から、0歳から2歳までは住民税非課税世帯を対象に、3歳から5歳までは所得にかかわらず、一律、幼児教育・保育を無償化するとしています。認可外の保育施設でも、保育の必要性が認定されれば一定額を上限に補助するとしています。

 高等教育の無償化については、住民税非課税世帯の子どもを対象に、国立大学は授業料を免除し、私立大学は国立大学の授業料に一定額を加えた額まで支援を行い、生活費についても、返済不要の給付型奨学金を支払うとしています。

 また、これに準ずる年収380万円未満の世帯の子どもにも段階的な支援を行うとしています。このほか、大学改革やリカレント教育の拡充、女性や高齢者といった多様な人材の活躍に向けた施策も盛り込まれています。

<外国人材>
 さらに、外国人材の受け入れ拡大を図るため、業種を限定し、最長5年の在留を可能とする新たな在留資格を創設するとしています。資格の付与に当たっては、技能や日本語の試験を課すものの、「技能実習制度」の修了者は試験を免除するとしています。

 また、新資格では家族の帯同を基本的に認めないものの、滞在中に試験などでより高い専門性が認められれば、家族の帯同や在留期間の上限撤廃といった措置も検討するとしています。

<生産性革命>
 一方、「生産性革命」では、自動運転による公道での移動サービスを2020年に実現することや、行政手続きのデジタル化を推進すること、さらに今後の成長戦略の推進に向けて、政府と民間企業が具体策を議論する「産官協議会」を新たに設置することなどを盛り込んでいます。
| 政策 | 22:18 | comments(0) | trackbacks(0) |









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