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奨学金破産5年で増加、半数が親など
 奨学生にとっては大学時代が“楽な学生生活”になるのと引き換えに、就職した途端に“苦しいサラリーマン生活”が待ち受けることになります。

 そのため、大学卒業後5年以内に3か月以上の返済延滞に陥った人数は1万8190人(2015年度末時点)に達します。滞れば一括返済を迫られ、「奨学金破産」は今や大きな社会問題となっています。

◎奨学金破産、過去5年で1万5千人 親子連鎖広がる
 (2月12日 朝日デジタル)

■奨学金破産
 国の奨学金を返せず自己破産するケースが、借りた本人だけでなく親族にも広がっている。

 過去5年間の自己破産は延べ1万5千人で、半分近くが親や親戚ら保証人だった。奨学金制度を担う日本学生支援機構などが初めて朝日新聞に明らかにした。無担保・無審査で借りた奨学金が重荷となり、破産の連鎖を招いている。

 機構は2004年度に日本育英会から改組した独立行政法人で、大学などへの進学時に奨学金を貸与する。担保や審査はなく、卒業から20年以内に分割で返す。

 借りる人は連帯保証人(父母のどちらか)と保証人(4親等以内)を立てる「人的保証」か、保証機関に保証料を払う「機関保証」を選ぶ。機関保証の場合、保証料が奨学金から差し引かれる。2016年度末現在、410万人が返している。

 機構などによると、奨学金にからむ自己破産は2016年度までの5年間で延べ1万5338人。内訳は本人が8108人(うち保証機関分が475人)で、連帯保証人と保証人が計7230人だった。

 国内の自己破産が減る中、奨学金関連は3千人前後が続いており、2016年度は最多の3451人と5年前より13%増えた。

 ただ、機構は、1人で大学と大学院で借りた場合などに「2人」と数えている。機構は「システム上、重複を除いた実人数は出せないが、8割ほどではないか」とみている。破産理由は「立ち入って調査できず分からない」という。

 自己破産は、借金を返せる見込みがないと裁判所に認められれば返済を免れる手続き。その代わりに財産を処分され、住所・氏名が官報に載る。一定期間の借り入れが制限されるなどの不利益もある。

 奨学金にからむ自己破産の背景には、学費の値上がりや非正規雇用の広がりに加え、機構が回収を強めた影響もある。

 本人らに返還を促すよう裁判所に申し立てた件数は、この5年間で約4万5千件。2016年度は9106件と機構が発足した2004年度の44倍になった。給与の差し押さえなど強制執行に至ったのは2016年度に387件。04年度は1件だった。

 奨学金をめぐっては、返還に苦しむ若者が続出したため、機構は2014年度、延滞金の利率を10%から5%に下げる、年収300万円以下の人に返還を猶予する制度の利用期間を5年から10年に延ばす、などの対策を採った。だが、その後も自己破産は後を絶たない。

 猶予制度の利用者は2016年度末で延べ10万人。その期限が切れ始める2019年春以降、返還に困る人が続出する可能性がある。

     ◇

※国の奨学金制度
 1943年に始まり、現在は日本学生支援機構が憲法26条「教育の機会均等」の理念の下で運営している。2016年度の利用者は131万人で、大学・短大生では2・6人に1人。貸与額は約1兆円。成績と収入の要件があり、1人あたりの平均は無利子(50万人)が237万円、要件の緩やかな有利子(81万人)が343万円。給付型奨学金は2017年度から始まり、新年度以降、毎年2万人規模になる。

 高校生向けの奨学金事業は2005年度に都道府県に移管されており、全額が無利子の貸与となっている。大学生向けで給付型を採り入れている自治体もある。
| 福祉・医療と教育 | 12:03 | comments(0) | trackbacks(0) |









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