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慰安婦問題の合意 韓国が新方針を発表
 韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相は、慰安婦問題をめぐる日韓合意に関して、日本政府に対し、再交渉は求めないものの、「被害者たちの心の傷を癒やすための努力を続けるよう促す」としたうえで、日本政府が拠出した10億円の代わりに、韓国政府の予算を充てるとする新たな方針を発表しました。

 慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した2015年12月の日韓両政府の合意に関して、韓国外務省の作業部会は、先月、「被害者の意見を十分に集約しなかった」などと批判する検証結果を示し、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が、問題は解決されていないという立場を表明しました。

 こうした動きを踏まえて、韓国のカン・ギョンファ外相は、9日午後、合意に関する韓国政府の新たな方針を発表し、「当事者の女性たちの意思をきちんと反映させなかった」と改めて批判しながらも、「公式な合意だった事実は否定できない」として、日本政府に対し、再交渉は求めないことを明らかにしました。

 ただ、「日本側に被害者たちの名誉と尊厳の回復と心の傷を癒やすための努力を続けるよう促す。被害者たちが望んでいるのは自発的かつ心からの謝罪だ」と強調しました。そのうえで、元慰安婦への支援事業を行うため韓国政府が設立した財団に対し、日本政府が拠出した10億円の代わりに、韓国政府の予算を充てるとする考えを示しました。

 ムン政権としては、合意に反対する根強い国内世論と、日本との外交関係との間でバランスをとろうとしたものと見られますが、「問題は解決されていない」という姿勢を崩してはいないため、今後の日韓関係に影響を与えることも予想されます。

◇外相「措置受け入れられず」
 河野外務大臣は、9日午後3時前、外務省で記者団に対し、「日韓合意は、国と国との約束で政権が変わったからと言って、実現されないことはあってはならないというのは国際的かつ普遍的な原則だ。合意で最終的かつ不可逆的で合意したにもかかわらず、実行しないのは日本として全く受け入れられない」と述べました。

◇慰安婦合意の検証結果とは
 慰安婦問題をめぐる日韓合意に至る過程を検証してきた韓国外務省の作業部会は、大学教授やメディア関係者など9人のメンバーで構成され、およそ5か月間かけて韓国政府の当局者や元慰安婦の女性から聞き取りを行い、検証結果をまとめた30ページ余りの報告書を先月27日に発表しました。

 報告書では、「被害者の意見を十分に集約せずに、政府の立場を中心に考えて合意を結んだ。被害者が受け入れないまま解決を宣言しても、問題は繰り返されるほかない」として前のパク・クネ(朴槿恵)政権の対応を批判しました。

 また、ハイレベルの交渉を秘密裏に進めたうえ、ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像などをめぐって、韓国に重荷となる内容を公開しなかったと指摘し、日本側の了承なく非公開となっていた合意内容や交渉過程を明らかにしました。

 さらに、パク前大統領と韓国外務省の間で意思の疎通が不足していたとも結論づけました。

 報告書の内容は、主に、前の政権の対応に問題があったとするもので、日本政府の姿勢については踏み込んでいませんが、「被害者の立場では、責任問題が完全に解消されないかぎり、カネを受け取っても根本的な解決にはならない」として、元慰安婦や世論の理解が得られる解決策の必要性を強調しています。

◇財団の支援金 元慰安婦の4分の3以上が受け入れ
 韓国政府は慰安婦問題をめぐる日韓合意に基づいておととし7月、元慰安婦への支援事業を行う「和解・癒やし財団」を設立しました。

 財団は、合意の当時生存していた元慰安婦の女性に1人当たり1000万円程度、すでに亡くなっていた元慰安婦の遺族に200万円程度の支援金を支給しています。

 このうち、合意の当時生存していた47人の元慰安婦の女性のうち、これまでに4分の3以上に当たる36人が支援事業を受け入れていて、34人にはすでに支援金の支払いが完了しています。

 また、すでに亡くなっていた元慰安婦199人のうち、68人の遺族が支援事業を受け入れています。

 一方で、韓国では慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決するとした日韓合意への批判的な世論が根強く、支援事業を受け入れた元慰安婦について報じられることはほとんどありません。

 財団の設立から1年となった去年7月には、事業を中心となって進めてきた理事長が辞任したほか、先月には8人の理事のうち5人が、韓国政府に辞表を提出したことが明らかになるなど、活動が停滞しています。

 また、韓国政府は来年度の政府予算に財団の運営費を計上しておらず、日本政府から拠出された10億円の一部を使って活動を維持している状況です。
| 政策 | 15:50 | comments(0) | trackbacks(0) |









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