<< August 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 新成人生まれた年を振り返る | main | 「ゲーム障害」を新たな病気として追加へ WHO >>
経営者たちが注目する2018年のテーマ
 米のFRBが今年、利上げを緩やかに3回行うと表明しているので、円安になるのかと思っておりましたが、そんなに簡単な事ではない様です。国内景気も、拡大が続くとと言う専門家もいればバブル現在の状況は明らかだと言う人もいます。果たして今年の経済はどの様に辿るのでしょうか。

◎経営者が2018年に注視すべき「脱金融緩和・AI・不動産バブル」
 (1月6日 ダイヤモンド・オンライン 小宮一慶)

◇「脱・金融緩和」、北朝鮮情勢で為替はどう動くか
 今回は経営者が2018年に注目すべきテーマを「為替」「景気」「最新技術」に分けて取り上げます。

 まず為替相場は不透明感が強く、専門家も円高説と円安説に分かれています。ただどちらの見方にもうなずける点があります。

 円高説派は根拠として、日銀が「脱・金融緩和」に方向転換し、量的金融緩和を縮小し(「テーパリング」を始め)、現状年80兆円の国債などの買い入れ金額を縮小する可能性があるということです。そうなれば、金利上昇圧力となります。

 また、もうひとつ円高の理由として海外との総合的な取引状況を示す経常収支の黒字幅が安定して拡大していることを挙げています。2016年度の黒字幅は過去3番目に大きい20兆円でした。2017年度も同程度の水準を維持しており、経常黒字国の通貨は通貨高に振れやすくなります。

 しかし私は円安説をとっています。日銀が脱・金融緩和に転換する可能性はかなりあると考えていますが、その場合でも日本の金利上昇速度が、景気拡大が順調で、金利の引き上げが始まっている米国には追いつかず、日米の金利差が今以上に拡大して、円安圧力となる可能性が高いと考えています。

 また、為替相場の見通しが不透明な大きな要因に北朝鮮情勢があります。日本は当事国なので、北朝鮮と米国の開戦機運が高まれば、本来なら、円が売れらると考えるのが普通なのですが、なぜ北朝鮮情勢が緊迫化すれば円高になると言われているのでしょうか。

 それは、日本の生命保険会社などの機関投資家が、為替変動リスクを避けるため、海外の資産を売って国内運用に切り替えると考えられることです。それは外貨を売って円貨を買うことになるため、円高要因になり得ます。その流れに乗る投機筋もいるのです。

 もちろん、北朝鮮情勢は日本の社会、政治はもちろん、景気にも大きな影響を与えます。米朝開戦の確率について、さまざまな見方がありますが、外交に精通しているある専門家は、開戦の確率は15%と見ており、北朝鮮から戦争を仕掛けることはまずないと分析しています。北朝鮮の最大の目的は金正恩体制の維持ですが、米国と戦争を始めれば確実に負けて体制維持は不可能となるからです。

 ただ米国の方も戦争を始めたくない理由があります。北朝鮮は38度線近くに70万人の兵力を集結させていると言われ、開戦となれば韓国ソウルが火の海と化して数十万人単位の犠牲者が出て、韓国に在住する20万人の米国人にも甚大な被害が及ぶはずです。

 しかし北朝鮮が核とミサイルを開発して米国本土を標的にすれば、米国民には開戦を選ぶ機運が高まります。トランプ大統領としても、税制改革はなんとか成し遂げたものの、ロシア疑惑、エルサレム問題などを抱え、11月の議会中間選挙に危機感を覚えています。戦争に勝てば(100%勝てるでしょう)、トランプ大統領の支持率は高まるはずです。

◇国内景気はどうなる?
 国内の景気は拡大が続くと予想しています。昨年11月、2012年12月に始まった景気拡大が高度成長期の「いざなぎ景気」を超えて、戦後2番目の長さとなりました。2019年1月まで続けば、戦後最長(2002年2月から73ヵ月間)の景気回復を抜くことになります。

 私は景気はそろそろピークを迎えているものの、しばらくはこの高い水準を維持する可能性が高いと考えています。ただ消費者が景気拡大を実感できていないのは、正社員の給料がほとんど上がっていないためです。

 厚生労働省が発表した昨年10月の毎月勤労統計(確報値)によると、一人あたりの名目賃金にあたる現金給与総額(給料)は前年同月比0.2%増にとどまりました。物価の上昇を考慮すると、給料が増えたという実感は得られないでしょう。

 それなのに賃金の上昇圧力が強いという印象があるのは、アルバイトなどの非正規雇用者の時給が上がっているからです。正社員はそれほどでもありません。

 そのため政府は2018年度税制改正で賃上げや設備投資に前向きな企業の法人税負担を下げるしくみを導入するなど、底上げに必死になっています。一方で、高所得者の税負担は増える見通しで、消費に悪影響が出ないかと懸念しています。

 また、ビットコインに代表される仮想通貨の動きにも注意が必要です。仮想通貨自体の存在を否定するつもりはありませんが、現在の状況は明らかにバブルです。それも私の目には17世紀オランダで起こったチューリップバブルのような根拠のないものに映ります。ビットコインバブルが弾けた時に投資家にどのような影響を与えるのか与えないのか、気になる点ではあります。

 同じバブルでも不動産の状況、とくに東京都心部の状況からも目を離せません。少しバブルの様相です。長期的に見れば人口が減少しているのですから、値下がりする可能性が高いのに都心部のマンションが値上がりしているのは、株やビットコインの上昇で儲けた富裕層などや中国人が投資目的で購入しているためです。

 しかしそれも2020年の東京五輪を分岐点として、値下がりに転じるのではないでしょうか。実際多くの人がそう思っています。そうした中、中国人投資家がいつまで保有するかは不明で、場合によっては売り圧力が高まります。それがいつになるのか、動向を注視しておく必要があります。

 訪日旅行者数の動向も消費に影響を与えます。2017年の訪日客数は前年比約2割増しの2800万人を超える見通しです。最近、地価で最も値上がりしたのは京都の伏見稲荷神社周辺ですが、大阪の道頓堀や梅田の一部の地価も3割程度も値上がりしました。伏見稲荷も大阪もインバウンドを対象としたお土産物屋やドラッグストアなどの路面店需要が旺盛なためです。

 2018年以降の訪日客数は高止まりするのか、さらに増えるのか、逆に減少するのか。またインバウンドが主要顧客となっている観光地や、ドラッグストア、さらには百貨店の化粧品売上などの動向にも注目です。

 インバウンドに関連して民泊の動きも気になります。今年6月15日に民泊法が施行されることにより、多くのインバウンドを吸収していた違法民泊が駆逐(部屋数が減る)されるようなことがあれば、ホテルの宿泊料金の値上がり圧力となれば、私のような出張の多いビジネスマンには打撃です。

◇中小企業もAIを積極活用する時代

 注目すべき最新技術としては、今年もAIを外せません。すでに一般消費者向けにAIスピーカーが販売されており、金融機関ではAIを審査業務やカスタマーセンターに導入して人員削減を目指しています。人手不足に悩む経営者にとってもAIやロボットの活用を視野に入れる時が来ています。今後数年は人手不足が続くでしょうから、中小企業であってもAIやロボットの導入を検討する企業が増えるでしょう。

 私のお客さまの中にも人手不足に対応してロボットを導入し、このロボットにAIを搭載することを検討している企業があります。ロボットにAIを搭載することで、一部のロボットは人と同じ「目」を持つことになります。そうなれば、従来の単純作業にとどまらず、いろいろな用途に利用できそうです。

 このように2018年の注目点を挙げてきましたが、企業経営者を最も悩ませている問題は「採用」です。これについは次回、取り上げます。

 (小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶)
| 政策 | 08:23 | comments(0) | trackbacks(0) |









http://blog.sato501.com/trackback/1088434