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貴乃花親方の理事解任を決議 相撲協会の評議員会で
 日本相撲協会は4日、臨時の評議員会を開き理事で巡業部長を務める貴乃花親方の理事解任を全会一致で決議しました。相撲協会の理事が解任されるのは初めてで、貴乃花親方は役員待遇の委員に降格しました。

 臨時の評議員会は4日午前11時前から東京 両国の国技館で始まり、元文部科学副大臣で議長を務める池坊保子氏など5人の評議員が出席しました。

 相撲協会は先月28日に臨時の理事会を開き、警察に被害届を出しながら巡業部長として相撲協会に事案を報告せず、その後も調査に協力してこなかった貴乃花親方について、理事や巡業部長としての責任は重いとして、理事解任の議案を、権限を持つ評議員会に提案していました。

 評議員会のあと池坊議長が会見を行い、「貴乃花理事の解任が決定した。暴行問題に対して報告義務を怠り危機管理委員会の調査への協力を拒否した。公益法人の役員としては考えられない行為で忠実義務に反している」と述べて貴乃花親方の理事解任が全会一致で決議されたことを明らかにしました。

 相撲協会の理事が解任されるのは初めてで、貴乃花親方は役員待遇の委員に降格しました。

 会見した池坊議長によりますと、決議を受けて貴乃花親方から相撲協会の事務局に連絡があり貴乃花親方は、「わかりました」と述べて解任を受け入れる姿勢を示したということです。

 そのうえで、ことし3月に予定されている理事の改選に向けて、池坊議長は、「貴乃花親方が理事候補としてあがってきたならば話し合いをするとかいろいろな過程を経て評議員会で真摯に粛々と決めさせて頂くことになる」と述べました。

◇貴乃花親方とは
 元横綱 貴乃花の貴乃花親方は45歳。元大関 貴ノ花の次男で、現役時代は兄の元横綱 若乃花とともに「若貴フィーバー」と呼ばれる空前の相撲人気をつくりました。

 平成6年の九州場所後に65代の横綱に昇進し史上6位となる22回の優勝を果たしたほか、幕内での勝ち星の数も史上9位の701勝を挙げました。

 平成15年初場所で引退したあと、大相撲の発展に大きく貢献したとして、大鵬、北の湖に続いて現役のしこ名のまま親方になれる一代年寄を贈られました。平成16年に、父の二子山部屋を貴乃花部屋として継いだあと、師匠として貴ノ岩や貴景勝などの関取を育てました。

 また、平成22年にはそれまで一門と呼ばれるグループ内で候補者を調整するのが慣例となっていた日本相撲協会の理事選挙に、貴乃花親方を支持する親方とともに、二所ノ関一門を離脱して立候補し、他の一門の一部の親方の支持も受けて37歳で当選しました。現在まで理事を4期連続で務め、この間に審判部長や総合企画部長などを歴任しました。

 おととし3月の理事長を選ぶ互選では八角理事長に敗れ、現在は協会のナンバー3にあたる巡業部長を務めていました。

◇評議員会のメンバーと権限は
 日本相撲協会の評議員会は、定款の変更や理事の選任・解任など協会の重要事項を決議する強い権限を持つ機関で、現在は外部の有識者を含め7人が評議員に選任されています。

 トップの議長は元文部科学副大臣の池坊保子氏が務めています。

 このほか出雲大社宮司の千家尊祐氏、公認会計士の小西彦衛氏、元NHK会長の海老沢勝二氏の3人が外部の有識者として評議員を務めています。

 また、年寄名跡を持つ親方から湊川親方の南忠晃氏、大嶽親方の佐藤忠博氏、二子山親方の竹内雅人氏の3人が相撲協会を一時的に離れて評議員を務めています。4日の臨時の評議員会は、千家氏と海老沢氏の2人が欠席しました。

 相撲協会の定款では、理事会には理事である貴乃花親方を「降格」処分にする権限はなく、今回、権限のある評議員会に貴乃花親方の理事解任を提案しました。

 評議員会では、出席者の過半数が賛成すれば理事の解任を決議することができます。

◇貴乃花親方のこれまでの対応と主張
 日本相撲協会の報告書による貴乃花親方の対応と、それについての本人の主張です。

 貴乃花親方は、弟子の貴ノ岩が去年10月26日の未明に暴行を受けたあと、その日のうちに「酔っ払って転んだ」という報告を受けたということです。しかし、貴乃花親方は、「第三者を巻き込んだ事件の可能性もある」などと考え、10月29日に警察に被害届を提出したとしています。

 貴乃花親方は、この段階で相撲協会に報告しておらず、その後、警察から連絡を受けた相撲協会が11月3日に問い合わせた際にも「具体的なことは知らない」などと答えたということです。

 これについて、貴乃花親方は、「自分の弟子のことだから調べようと思い、すぐには報告しなかった。また警察に相撲協会への報告を依頼したので巡業部長としての報告義務は尽くしていた」などと主張しています。

 さらに、相撲協会の危機管理委員会が始めた聞き取り調査に対しても貴乃花親方は、警察が捜査中であることを理由に被害者である貴ノ岩や自分への聞き取り調査を断り続けてきました。

 貴乃花親方が貴ノ岩への聞き取りを承諾したのは暴行から2か月近くたった先月19日で、自分自身の聞き取りに応じたのは先月25日になってからでした。

 貴乃花親方は、貴ノ岩だけでなく自分への聴取も拒否していた理由について、「弟子である貴ノ岩と一体だと考えていたので2人一緒に協力すればいいと考えた」などと説明しているということです。

 理事会ではこうした貴乃花親方の言動について、「合理的な理由はなく、とうてい納得のいく説明とは言えない」などと批判し、理事や巡業部長としての責任は重いとして先月28日、貴乃花親方の理事解任を、権限を持つ評議員会に提案しました。

 貴乃花親方は、理事会の中で一連の対応についての弁明を聞かれたものの「特にありません」と答えたということです。

◇貴乃花親方以外への処分は
 今回の問題をめぐっては、貴乃花親方以外の関係者に対しても厳しい処分が行われています。

 暴行を行った元横綱 日馬富士に対しては、横綱審議委員会で「引退勧告に相当する」と全会一致で決議されたことを受けて理事会でも引退勧告相当であることを確認しました。引退した力士に支払われる功労金については今後、減額を検討することにしています。

 また、傷害の現場に同席していた横綱白鵬と鶴竜については、横綱としての責任は軽くないとして、ともに「減給」の懲戒処分としました。白鵬については、初場所が開催される今月の給与は全額支給せず2月の給与は50%減額されます。また鶴竜については、今月の給与は全額支給しないとしています。

 日馬富士の師匠の伊勢ヶ濱親方は、師匠としての責任を取って理事を辞任し2階級下の役員待遇委員に降格しました。

 八角理事長は、残りの任期3か月間の報酬の全額を返上することをみずから決めました。

 一方、暴行を受けた貴ノ岩については、初場所を休場した場合でも診断書の提出を条件に幕下に陥落させず、十両にとどめる救済措置を設けることを明らかにしています。

◇新理事・理事長決定の手続き
 日本相撲協会の最大で15人とされる理事のうち10人は力士出身の親方が務めることが慣例で、この10人については2年に1回行われる年寄会による役員候補選挙に立候補する必要があります。

 役員候補選挙は初場所後の来月はじめに行われる予定で、ここで役員候補に選ばれたあと、春場所後の3月末に開かれる予定の評議員会で承認されれば、理事に就任することになります。

 評議員会の終了後には速やかに新しい理事による理事会が開かれ、理事による互選で理事長が選ばれます。
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