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豊田章男社長が米議会の公聴会で証言
 トヨタ自動車の大規模なリコール問題をめぐる、アメリカ議会の公聴会が23日(米時間)から、ワシントンで始まりましたが、本日は早朝(日本時間)から、豊田章男社長が、米議会の公聴会に出席し、その事が一日中報道されておりました。

 トヨタのリコール問題をめぐる初めての公聴会は、日本時間の24日午前1時から、アメリカ議会下院のエネルギー・商業委員会で始まり、各議員から、リコールの対象となった車以外でもトヨタ車がドライバーの意思に反して急加速するという苦情が相次いでおり、エンジンの電子制御システムに不具合があったのではないかという厳しい質問が相次ぎました。

 これに対して、公聴会に出席した米国トヨタ販売会社のレンツ社長は、一連のリコール問題について、「社内や規制当局、それに顧客とのコミュニケーション不足が問題を深刻化させた」として対応の遅れを謝罪しました。

 また、レンツ社長は、急成長が目的ではないのに企業戦略が機能せず、結果として多くの顧客を失ったと反省の弁を述べました。

 その一方で、電子制御システムについては、「システムに問題があれば、エンジンの出力を抑えたり停止させたりする構造となっており、問題はないと確信している」と反論しました。

 公聴会ではこれに先立って、テネシー州に住む女性が証言に立ち、「高速道路でトヨタ・レクサスを運転した際、アクセルペダルを踏んでいないのにもかかわらず、車が時速160キロに達した」などと証言したほか、こうした主張がトヨタ側にまったく受け入れられなかったと主張しました。

 議員からは、アメリカで走るトヨタ車でも、リコールについては決定権限がアメリカになく、日本の本社に限られていることへ疑問が投げかけられるなど、トヨタの意思決定のあり方に対しても厳しい質問が相次ぎました。

 公聴会では、レンツ社長に続いてラフード運輸長官が証言に立ち、トヨタに対して不具合の調査を徹底するよう求めていく考えを示しました。

 レンツ社長は、公聴会を終えた後、記者団に対して、議員から相次いだエンジンの電子制御システムに不具合があるのではないかとの疑問について、「トヨタとして調査しうるかぎり、問題は見つかっていない。今後も外部の専門会社に委託した調査を続けていく」と述べました。

 また、トヨタの経営が全体として問題を抱えていないかとの質問に対して、レンツ社長は「われわれはあまりに早く成長しすぎた。その結果として、人材などが伸びきってしまった。これは大きな問題だ。われわれは今の事業規模に応じて組織を再編し、元に戻る必要がある」と述べ、事業の急拡大が一連のリコール問題の遠因になったという考えを示しました。

 公聴会2日目は、24日、日本時間の25日午前1時からアメリカ議会下院の監視・政府改革委員会で始まりました。

 公聴会の冒頭、タウンズ委員長は、去年8月にトヨタ・レクサスが暴走し、乗っていた4人が死亡した事故を取り上げ、偶然起きたものでないと述べ、トヨタ車で急加速が多発していることを指摘しました。

 そのうえで、タウンズ委員長は「トヨタが急加速の問題について、報告を無視あるいは過小評価してきた。トヨタは顧客の安全よりも利益を優先した」と述べて、トヨタの対応を厳しく批判しました。

 また、公聴会で最初に証言に立ったラフード運輸長官は、「トヨタが安全の問題について鈍感だった」と繰り返し述べ、みずからが豊田社長に電話するなど、トヨタの対応を再三にわたって促したと証言しました。

 注目の豊田章男社長は、日本時間の25日午前4時20分すぎから証言を始めました。この中で豊田社長は、トヨタ車にリコールが相次いだ背景について、「過去数年、急激に業容を拡大してきたが、正直ややその成長のスピードが速すぎたと感じている。安全性や品質を重んじるトヨタ経営の優先順位が崩れていた」として、事業の拡大を優先するあまり、安全や品質の確保が不十分になっていたことを率直に認めました。

 その一方で、トヨタの車がドライバーの意図に反して急加速するという苦情が相次いでいる問題に関連し、「電子スロットルは、少しでも異常があると燃料の供給を停止する安全第一の設計をしている」と述べて、電子制御システムに異常はないという認識をあらためて示しました。

 また、顧客から急加速の苦情があがっているのを知った時期について問われたのに対し、「2009年の末あたりだ」としたうえで、「アメリカの運輸当局とトヨタの品質担当が面会したことは把握していたが、内容などについては知らなかった」と述べました。
これに対して、議員からは、組織の縦割り化が進んでいるのではないかと指摘される一幕もありました。

 このほか、公聴会では、北米トヨタの社内文書に、当局と交渉してリコールの費用を節約したと記されていることも取り上げられました。
北米トヨタの稲葉社長が、文書は去年7月に社長に就任した自分のための説明資料としてワシントン事務所が作成したものだと認めたうえで、「交渉ということばは適切ではない」と述べ、運輸当局と話し合いは行っているものの、交渉を通じてリコールの台数などについて便宜を受けたことはないという認識を示しました。

 豊田社長の証言は3時間余りにわたって続き、終了しました。
公聴会を終えたトヨタ自動車の豊田章男社長は記者団に対して、「今回の機会を与えてくださった議会の皆様に感謝申し上げる。顧客の安全を最優先する会社に再生するよう、微力ながら全力を尽くしたい」と述べました。
そのうえで、「みずからの約束として、率先してお客様第一を徹底していきたい」として、社内の組織改革などに取り組む決意を強調しました。

 豊田社長は米下院公聴会に出席後、ワシントン市内で全米の販売店関係者や工場従業員の代表者らを集めた懇談会に出席しました。
議員の厳しい追及を受けた直後だったこともあってか、冒頭のあいさつで「公聴会で私は一人ではなかった。あなた方や世界中の同僚たちが共にいてくれた」と述べた後、声を詰まらせる場面もありました。

 この会合には、トヨタ車を扱っている販売店やトヨタの工場で働く従業員など100人以上が参加しました。
トヨタは、販売店をあわせると、アメリカで20万人近い従業員を抱えております。
豊田社長は会合の中で、従業員と一丸となって信頼回復に向けて全力で取り組む考えを伝えた模様です。

 また、豊田社長は、アメリカのテレビの人気トーク番組「ラリー・キング・ライブ」に出演し、24日午後9時(日本時間25日午前11時)から生放送されました。

 この中で、豊田社長は「今になって思えば、もっと早く対応できていればよかったなと思います。私の登場が遅れたことで、不安に思われた方、不快に思われた方に申し訳なく思います」と陳謝しました。

 そして、「メディア嫌いの私だが、この番組に出演できてたいへん光栄です。お客様と直接話をできるいいチャンスであり、今後はこれまでの考えを改めたい」と述べ、アメリカでトヨタへの批判が高まるなかで、メディアを通じてアメリカの消費者の理解を得たいという事情から番組出演に踏み切ったことを明らかにしました。

 そのうえで、豊田社長は「今後、車に不具合があった場合、もっと早く直せる体制を作ることが社長である私の役割であり、今、トヨタでそれができるのは私だと考えている」と述べ、みずから陣頭指揮を執って信頼の回復に取り組む考えを強調しました。

 アメリカの自動車市場で第3位の売り上げを占めるトヨタ自動車のトップが出席した公聴会は、アメリカでも注目を集め、市民からはトヨタブランドへの信頼をめぐるさまざまな声が聞かれました。

 このうち、ニューヨークでは、公聴会をテレビで見たという男性が「豊田社長の姿勢は積極的には見えなかった。アメリカでは企業のイメージが重要で、トヨタは消費者のために迅速に対応しているという姿勢を印象づけられなかった」と批判しました。

 また、かつてトヨタの車を所有していたという男性は「トヨタにはとても失望した。消費者の懸念に、しんしに対応してきたとは思えない」と話していました。

 その一方、「トヨタはやれるだけのことをやっていると思います。品質のテストをより徹底して行うことは必要だと思いますが、私はトヨタを信じています」とトヨタの対応を評価する声も聞かれました。

 なお、トヨタ自動車は、アメリカでリコール対象の車を所有している人が、修理期間中にレンタカーを利用した際の代金など、リコールによって発生した関連費用を、全額顧客に支払う異例の措置を決めました。

 これは、アメリカ・ニューヨーク州のクオモ司法長官の要請に基づき、トヨタが24日に決めたものです。
それによりますと、トヨタは、リコールの対象となっている車の所有者の自宅を訪れて車を回収し、修理が終われば車を自宅まで届けるだけでなく、所有者が修理期間中にレンタカーやタクシーを利用した場合、その費用も支払うとしています。

 車のリコールに際して、レンタカーの代金までメーカーが負担するのは、きわめて異例のことです。

 北米トヨタの稲葉社長は24日の公聴会で、こうした対応をニューヨーク州だけでなく全米で実施することを明らかにしました。

 米メディアは24日、トヨタ自動車の豊田章男社長が出席した米下院の公聴会の模様をそろってトップ級扱いで大々的に報じましたが、豊田社長の証言への評価については賛否両論に分かれました。

 CNNテレビなど主要テレビは24日、公聴会の様子を生中継し、主要紙も第1面で詳報しました。

 米CBSテレビは、豊田社長が急加速による事故の被害者に謝罪の言葉を述べたことに対し、「形式尊重の日本の文化から外れた率直な態度だ」と評価しました。

 一方、CNNテレビは、豊田社長がリコール問題発覚後、初めて米国に姿を現したことについて、「豊田社長は今度は日本にはいない」と報じ、米国で直接説明するまでに時間がかかったことを皮肉交じりで伝えました。

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は、豊田社長が通訳を用いたことについて、「返答を慎重に考えるための時間稼ぎにも使った」として、議論の過熱を避け、議員の追及が穏やかになった効果を生んだと解説しました。

 ロサンゼルス・タイムズ紙も、「過ちは認め、丁寧に説明していた」との識者談話を掲載し、一定の成果を収めたと分析しました。

 ワシントン・ポスト紙は、「豊田社長は公聴会での姿勢と謝罪を通じ、(米市民の)怒りを静めたようだ」と証言を評価し、ケーブルテレビMSNBCがインターネット上で行った投票によりますと、豊田社長が公聴会で「誠意を示した」と答えて評価する人は48.6%で、「会社の良き代弁者ではなかった」の42.3%を上回りました。

 しかし、ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙は、豊田社長が議員の質問に率直に答えていない場面も見られたと指摘し、「豊田社長は議員たちを繰り返しいらだたせていた」などと批判的に報じました。

 私は、豊田社長が公聴会で証言するとの事でしたので、早朝4時過ぎからNHKの生放送を見ておりました。全て見ていたわけではありませんが、豊田社長は、包み隠す事無く率直に丁寧に答えていた様に感じました。

 豊田社長が「YesかNoか」を執拗に問い詰められている場面を見て、川崎市議会でも議案や請願・陳情の審査の際に、関係者を総動員して市の担当職員を追い詰める議員を思い出しました。

 全ての案件ではありませんが、白けてしまう事が多々ありました。
これだけ自分は頑張っているんだと言う姿勢を見せるため“ショー”だからです。

 トヨタ自動車の大規模リコール問題は、人命に係わる問題とはいえ、異例の過熱ぶりとの報道もありますが、米では今年秋に中間選挙があり、ビッグスリー(米自動車3大メーカー)の怨念から、有権者や消費者を意識した絶好のパフォーマンスの舞台であり、政治ショーとなっているとの事です。

 トヨタが格好の餌食になっている感がありますが、トヨタの関係者は決してその様な事は考えないで、議会の公聴会で発言したとおりに、反省の上に立ち、安全を最優先する約束を果たし、一丸となって信頼回復に努めてもらいたいと思います。
それがトヨタファンである私の願いです。
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