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COP24「パリ協定」の実施ルール採択
 ポーランドで開かれている地球温暖化対策の会議「COP24」で15日、すべての国が合意して「パリ協定」の実施に必要なルールが採択されました。これによって、2020年から、パリ協定のもと、発展途上国を含むすべての国が協調して温暖化対策を進める仕組みが動きだします。

 会期を1日延長して交渉を続けてきた「COP24」で、日本時間の16日午前6時前、現地時間の15日午後10時前、2020年以降の温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」を実施するために必要なルールが全会一致で採択されました。

 ルールでは、原則として途上国を含むすべての国が、温室効果ガス削減の実施状況を国連に詳しく報告し、最初の報告は、2024年末までに行うとしていて、先進国側の主張を反映した形になっています。

 また、どの程度の資金支援を途上国に行う予定か可能な範囲で、2年に1度、国連に報告することを先進国に義務づけました。

 支援を確実に引き出したい途上国側に配慮したものとみられます。

 一方で、ルール作りとは別に、今回の会議の焦点となっていた各国の温室効果ガスの削減目標の引き上げについては、島しょ国などが、義務化するよう強く求めましたが見送られ、今後の課題となっています。

 ルールが採択されたことで、2020年からパリ協定のもと途上国を含むすべての国が協調して温暖化対策を進める仕組みが動きだします。

 世界各地で異常気象が相次ぎ、対策が急がれるなか、今後は、各国が取り組みを加速させられるかが問われることになります。

◇アメリカ“脱退”の影響
 「COP24」で、パリ協定に実効性を持たせるためのルールは採択されましたが、地球温暖化を食い止めるうえでは、課題が残されています。

 「パリ協定」は、先進国だけに温室効果ガスの排出削減を義務づけた「京都議定書」とは異なり、発展途上国を含むすべての国が削減に取り組むことを定めた枠組みです。

 しかし、去年6月、中国に次ぐ世界第2位の温室効果ガスの排出国アメリカのトランプ大統領は、「パリ協定」から脱退する方針を表明しました。

 アメリカは、今回の交渉でも脱退の方針に変わりはないことを強調しました。

 アメリカの脱退は、規定により、早くても再来年11月4日以降ですが、アメリカが抜ければ「パリ協定」の実効性を欠くことになるだけでなく、追随して、温暖化対策に後ろ向きな国が増えることも懸念されています。

◇削減目標引き上げは
 「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ2度未満に保つとともに、1.5度に抑える努力をするという目標を掲げています。

 この目標の達成に向けて、世界全体の取り組みがどれだけ進んでいるか、5年ごとに検討するとしていて、各国は、その結果をもとに、削減目標を見直すことが期待されています。

 「COP24」に先立って、国連の専門機関、IPCC(「気候変動に関する政府間パネル」)は、ことし10月、報告書を公表し、各国が掲げている削減目標では、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ1.5度に抑えることができず、温暖化の深刻な影響を防げないとして、世界全体で取り組みを加速させることが必要だと指摘しました。

 これを受けて、今回の「COP24」で、各国に削減目標の引き上げを促すような決定が行われるか、注目されていました。

 会議のなかで、海面上昇など温暖化の影響を受けやすい島しょ国などは、削減目標の引き上げを義務づけるよう強く求めましたが、先進国や一部の途上国は消極的な姿勢を示し、義務づけは見送られました。

 気温の上昇を抑えるためには、目標の引き上げが欠かせないとされていて、各国にどう促していくかが今後の課題です。

◇原田環境相「日本もしっかりやっていく」
 原田環境大臣は、「パリ協定」のルールの採択を受けて、「直前までどうなるかはらはらしたが、合意できたので、すばらしい会合になった。それぞれの国がいかに実行していくかこれからが大切だ。日本もしっかりやっていく」と述べました。

◇各国の反応は
 「パリ協定」のルールが採択されたことを受けて、インド洋の島国、モルディブの交渉官は、NHKの取材に対し、「とてもうれしく興奮している。各国のリーダーは、私たちを温暖化の被害から助けてくれるだろう」と話しました。

 そのうえで、「世界の平均気温の上昇が、産業革命前より1.5度を超えないように、ともに取り組まなければならない。そうすることで地球の破滅を防ぐことができると思う」と訴えました。

 また、イランの交渉官は、「自分たちの主張がすべて入ったルールにはならなかったが、とてもバランスがとれたルールで、すべての国が納得して合意できた。地球温暖化対策を進める正しい道に、各国を導いてくれると思う」と話していました。
| 環境とまちづくり | 10:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
日本の砂浜大ピンチ 温暖化で6割の沿岸で完全消滅のおそれ

 海水浴やサーフィンなどで私たちに身近な砂浜が危機にひんしています。地球温暖化による海面上昇の影響で、最悪の場合、今世紀末までに日本の9割の沿岸で砂浜の面積が半分以上減るほか、6割が完全に消えるおそれのあることが国の研究機関などの分析で分かりました。

 これは、国連のIPCC(「気候変動に関する政府間パネル」)が4年前の平成26年に公表した報告書のデータなどを基に、国立環境研究所や大学など28の機関で作る研究グループが分析したものです。

 それによりますと、今後、世界の平均気温が約4度上がると、日本の沿岸では、今世紀末までに海面が最大で60センチ上昇し、これに伴って、最悪の場合、全国77の沿岸のうち、96%に当たる74の沿岸で砂浜の面積が、今より半分以上減る可能性のあることが分かりました。

 さらに、60%に当たる46の沿岸では、砂浜の消失率が100%に達し、完全に消えるおそれがあるということです。

 国土交通省によりますと、全国各地の砂浜では、戦後の開発や台風による高波などの影響ですでに消失や減少が起きています。

 このうち、神奈川県の湘南海岸では、例えば茅ヶ崎市で平成17年までの50年余りの間に、海岸線が陸側に最大で50メートルも後退したほか、二宮町では、かつて県の海水浴場に指定された幅30メートルの砂浜があり、毎年、海水浴で多くの人が訪れマラソン大会も開催されていましたが、11年前の平成19年以降は、いずれもできなくなっています。

 こうした地域では、砂を再び増やす工事が行われていますが、温暖化による将来の減少や消失を見据えた対策はまだ進められていません。

 このため専門家からは、海水浴などの観光面に加え、防災や生態系の維持など砂浜が果たしている重要な役割を認識し、対策を強化すべきだという意見が出ています。

◇最悪シナリオを可視化すると…
 国立環境研究所などが行った分析では、将来の気温の上昇の度合いなどに応じて、複数のシナリオを作成し、将来の砂浜の消失率を計算しています。

 NHKは、このうち最悪となるシナリオについて、「NMAPS(エヌマップス)」と呼ばれるシステムで可視化しました。

 可視化にあたっては、消失率が100%になる沿岸は「完全に消失」、81%から99%は「ほぼ消失」、51%から80%は「大幅に減少」、50%以下を「減少」と分類しました。

 その結果、分析の対象となった全国77の沿岸のうち、96%にあたる74の沿岸が「完全に消失」や「ほぼ消失」、それに「大幅に減少」となり、「減少」にとどまるのはわずか3つでした。

 このうち、砂浜が「完全に消失する」と予想される沿岸は、「北見」や「根室」、「三陸北」などの北日本のほか、湘南海岸を含む「相模灘」や東京の「小笠原」、「伊豆半島」や「三河湾・伊勢湾」などの東海地方、「能登半島」や「若狭湾」などの北陸、「紀州灘」や「淡路」などの近畿地方、「広島」や「岡山」、「土佐湾」などの中国・四国地方、「八代海」や「日向灘」、「有明海」、それに「琉球諸島」などの九州・沖縄と、各地に分布していて、広い範囲で砂浜が危機にひんしているのが分かります。

◇砂浜減少で実際の被害も
 砂浜の消失や減少の影響で高波が押し寄せ、建物などに被害が出た地域があります。

 このうち、相模湾に面する神奈川県小田原市の「前川海岸」では、砂浜の減少が続いていて、神奈川県によりますと、平成19年までの60年間に海岸線が約30メートル陸側に後退したということです。

 県は、砂浜の回復を目指し、7年前の平成23年から海岸に砂を運び入れる工事を続けています。

 この砂浜の減少などの影響で、去年10月23日、海岸のすぐ近くにある市の施設、「前羽福祉館」が高波による被害を受けました。

 福祉館は、海抜8.1メートルの所にありますが、この日は、神奈川県に接近した台風21号による高波が堤防を越えて押し寄せ、1階にある窓ガラスが4枚割れ、会議室が浸水する被害が出ました。

 福祉館の近くに住む椎野禎章さん(82)は、当時見回りをしていたときに、堤防を越えた波を頭の上からかぶり、全身がずぶぬれになったということです。その後、福祉館の割れたガラスの撤去作業などを行ったということです。

 椎野さんは、「いきなり頭から波をかぶるということは今までなかったので怖かった。昔は砂浜だったのが、今はほとんどが砂利になっていて、波打ち際がだいぶ近くなっているように感じる。自分の家まではまだ波は来たことはないが、これから気候変動でどう変わるか分からないので、先々を見ながら考えないといけないと思う」と話していました。

 国土交通省によりますと、このほか砂浜が減少している影響で、平成19年と去年の台風による高波で、神奈川県二宮町と大磯町の海岸沿いを通る自動車専用道路、「西湘バイパス」の護岸が崩れたり、削られたりする被害が出ています。

 このうち、去年の台風21号では、バイパスの護岸が大規模に損傷したり路面が浸水したりした影響で、4車線ある道路のうち、海側の1車線が今も通行止めになっています。

◇砂浜減少の影響を実験してみた
 砂浜の消失や減少が進むことで、高波が住宅地にどのような影響を与えるのか。専門家の協力で実験しました。

 高波などのメカニズムに詳しい、中央大学理工学部の有川太郎教授の研究グループは、長さ15メートル、高さ50センチの水槽を使って実験を行いました。

 水槽に海岸にあるものと同じ砂を使って砂浜を作り、その奥に堤防と住宅に見立てた模型を設置します。そこに、特殊な装置で人工的に高波を作り、流し込みます。

 実験の結果、砂浜がある場合は、高波は沖合で砕けて砂浜や堤防は乗り越えませんでしたが、砂浜がない場合は、高波は堤防を乗り越え、住宅に打ちつけました。

 有川教授によりますと、砂浜の消失や減少が進むと、それだけ海岸線と住宅地が近くなるほか、海岸付近の水深も深くなるため、波が砕けてエネルギーを失う「砕波」という現象が起きる場所が住宅地に近くなり、波が到達する危険性が高まるということです。

 一方、砂浜がある遠浅の海岸では、海岸線が住宅地から遠くなるほか、「砕波」も沖合で起きるため、波が到達しにくくなるということです。

 有川教授は、「砂浜がなくなると、波がなかなか砕けずに陸地に到達し、住宅の窓が割れたり壁が壊れたりする被害が十分起こりうると思う。砂浜が防災上大事な役割を担っているが、今後、地球温暖化が進むと海面の上昇で砂浜がなくなることが考えられるので、砂浜を守っていくことが非常に重要だ」と話していました。

◇食卓にも影響
 砂浜の消失や減少は、海の生態系を変化させ、私たちの食卓にも影響を及ぼす可能性があると指摘する専門家がいます。

 水産大学校の須田有輔教授によりますと、砂浜は、砂だけの「砂丘」と砂丘と海の間の「浜」、それに波打ち際から浅瀬にかけての「サーフゾーン」の3つのエリアに分類されるということです。

 このうち、「浜」などの下を通って海に流れ込む地下水には、植物プランクトンの栄養分が豊富に含まれています。また、波打ち際には、打ち上げられた海藻などが線状に並ぶ「ドリフトライン」が形成され、多くの生き物の「隠れが」となっています。

 さらに、波打ち際を含む「サーフゾーン」には、プランクトンのほか、「アミ」や「ヨコエビ」などの小さな生き物が数多く生息し、それを狙って、多くの魚の稚魚が集まってくるということです。

 須田教授が、大学に近い山口県下関市の「サーフゾーン」を調査したところ、ヒラメやシロギス、それにスズキの仲間など60種類以上の稚魚が見つかり、解剖した結果、胃の中から「アミ」や「ヨコエビ」などが見つかったということです。

 このうち、ヒラメは、毎年春に体長3センチほどの稚魚が「サーフゾーン」にやってきて、約1年かけて「ヨコエビ」などを食べて成長し、15センチ前後になると沖合に出て行くことが分かっていて、こうして育った魚が漁業の対象になるということです。

 このように砂浜は、多くの稚魚の餌を供給していることから、須田教授は、砂浜が消えてしまうと生態系のバランスが崩れ、私たちの食卓にも影響を及ぼす可能性があると指摘しています。

 須田教授は、「ヒラメなどが浅瀬で子どもの時にしっかりと餌を食べ、大きく育たなければ、漁業は成立しなくなる。砂浜は、直接の漁場にはならないがなくなってしまうと、最終的には人間の生活にも影響が出るということにもつながる。砂浜の大切さをぜひ理解してほしい」と話していました。

◇専門家「何らかの対策 絶対必要」
 高波による災害や地球温暖化が海岸に与える影響などに詳しい高知工科大学の磯部雅彦学長は、現時点で砂浜が消失したり、減少したりしている原因は、戦後の急速な海岸開発の進展によるもので、今行われている対策は、温暖化を見据えたものではないと指摘しています。

 そのうえで、磯部学長は、「砂浜があることによって、大きな波が沖で砕けて被害を防ぐという防災上の効果もあるし、生態系の面でも、海水浴やサーフィンなどのレクリエーションの場としても重要な場所だ。砂浜の浸食は、長い時間をかけて起こるので、注目を集める機会が少ないが、今後、温暖化で砂浜が消えたり減ったりすることはほぼ確実なので、何らかの対策を打つことは絶対必要だ」と述べ、今後は、温暖化の進行を見据えた対策を新たに行う必要があると訴えています。
| 環境とまちづくり | 21:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
雪道チェーン規制で波紋も
 なぜ、タイヤチェーンの装着を義務づける必要があるのか?国土交通省によると、背景には、各地で大雪による大規模な立往生が相次いだことへの強い危機感があるといいます。

 ことし1月には、首都圏で大雪となり、東京の首都高速道路の中央環状線で、大型トレーラーが動けなくなったことをきっかけに、10時間余りにわたり最大で12キロの立往生が生じました。

◎ドライバーからは恨み節?!この冬導入の雪道チェーン規制が波紋を呼ぶ理由
 (2018年12月11日 14:12 AERA dot.)

 いよいよ冬本番。この冬から雪の多い地域の峠など一部区間の道路で、チェーン規制が導入される。大雪警報などの際に安全対策としてチェーンの装着をドライバーに義務付けるものだが、一般ドライバーの間で波紋を呼んでいる。

 従来のチェーン装着指導は「お願い」にとどまり、「チェーン装着車以外通行止」の例外的な表示でなければスタッドレスタイヤでも大丈夫だった。

 新たな規制ではチェーンが必須となり、国土交通省は一部での導入を手始めに適用区間を順次拡大していく方針だ。国交省の担当者は「積雪の多いところを念頭にしている」と話し、「道路法で罰則を設ける形になる」という。

 新たな規制は昨今の記録的降雪を受けたもの。車両の立ち往生が数日間に及ぶ事態も発生し、対策が迫られていた。

 例えば、今年1月22日には東京都心で積雪が20センチを超え、首都高速道路で約7割が通行止めとなり、通行再開に最大4日を要した。

 また、北陸地方では2016年1月、24時間で75センチ積もる大雪が発生。北陸自動車道は最大で約38時間の通行止めとなり、並行する国道8号で車両が立ち往生し、解消に約2日を要した。

 規制をかけるのは警報級の大雪で、縦断勾配5%以上の道路であり、過去に立ち往生が発生している区間を想定。過去の例を踏まえれば、今回の規制は妥当なものにも思えるが、一般の良識あるドライバーからは「冗談じゃない」という声が上がっている。

 というのは、実は立ち往生の原因の多くが、普通乗用車ではなく、大型車。冬用タイヤを装着していたが、チェーンを装着していない車がほとんどだったという。

 さらに、規制は雪道でのスムーズな交通を目指したものだが、逆に渋滞を招きかねないという。

 走行中にチェーン規制を確認すると、車を止めて装着する必要がある。さらに、例えば群馬県みなかみ町と新潟県湯沢町の10キロ超を結ぶ関越トンネルのように、長いトンネルに入る際には金属チェーンであれば外して走行しなければならない。着けたり、外したり、そのたびに車を止めて大変な作業となり、「大渋滞になって困る」というのだ。

 最近はタイヤの性能が向上していることもあり、ある自動車ディーラーは「冬道の走行にチェーンをつけなくてもスタッドレスタイヤで十分」と話している。降雪地方でも冬道はスタッドレスタイヤでの走行が一般的で、チェーンを使うことが少なくなっている。

 そもそも、今後ドライバーはチェーンを購入し、自分で着脱できるよう習熟しなくてはいけない。金属チェーンは凍結路に強く、比較的に安いが、走行時の振動や騒音が大きく、雪のない乾いた道路だとすぐ切れてしまう。ゴム・ウレタン系素材など非金属チェーンは静かで振動も少なく乗り心地がいいが、金属性に比べてかさばるという問題があり、価格もやや高い。

 「規制は事故防止にはなるのかもしれないが。でも、事故を起こすのは、スタットレスだからといって、雪道で無謀な運転をするようなドライバーです。常識的な人が煩雑な作業がふえるなんて…」(50代男性)

 運転に良心のあるドライバーからは恨み節も聞こえるチェーン規制。国交省の発表によると、今年度は北陸自動車道の加賀ICと丸岡IC間、今庄ICと木之本IC間など全国で13区間を検討している。

(本誌 浅井秀樹)

※週刊朝日オンライン限定記事
| 環境とまちづくり | 11:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
「木材のストロー」をホテルが導入 環境汚染問題で

 プラスチックごみによる環境汚染が問題となる中、木材で作られたストローがプラスチック製のストローに代わって来月から都内のホテルで導入されることになりました。

 このストローは、0.15ミリの薄さに削った杉の木をらせん状に巻いて作られたもので、ことし7月の西日本豪雨で被害を受けた奈良県の杉の木材のほか、国内の間伐材が使われています。

 開発は木造住宅専門の住宅メーカーと東京・千代田区のホテルが協力して行い、来月からホテルのレストランで試験的に導入したあと、住宅展示場などでも使用することにしています。

 木材のストローを作るには、現在、1本数十円のコストがかかるということですが、両社は、今後普及を図ってコストを下げていきたいとしています。

 プラスチックごみをめぐっては、海などの環境汚染の原因だとして、外食大手を中心にプラスチック製のストローを撤去する動きが広がっていて、紙やトウモロコシなどを使った代替品の導入が相次いでいます。

 開発した「アキュラホーム住生活研究所」の伊藤圭子所長は、「安いストローと価格で戦うことはまだできないが、付加価値や自然の大切さを考える人たちに使ってもらいたい」と話していました。

◇コストと効果は
 今回発表された木材のストローは、西日本豪雨で被害を受けた奈良県内の山林の杉の木や、森林を保全するために間引きして伐採して出た間伐材を材料にしていてます。

 これらの木材を機械を使って薄さ0.15ミリの紙状に加工し、それをらせん状に巻いて、ストローの形にしています。

 一つ一つ手作業のため、コストがかかり、現状ではストロー1本当たりの価格は数十円かかるということです。

 今回、木材ストローの導入を決めたホテルでは、館内のレストランやバーで使っているプラスチック製のストローの使用の廃止を目指していて、実現すれば年間およそ8万本のプラスチックストローが削減できるとしています。
| 環境とまちづくり | 08:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
山手線の新駅名 撤回求め署名
 新設される高輪ゲートウェイ駅のイメージを見ると、確かにゲートウェイの様に思います。そこにJR東日本の思惑を感じます。

◎山手線の新駅名「高輪ゲートウェイ」撤回を求める反対署名、1万人を超える 「とにかく高輪ゲートウェイだけはない」
 (2018年12月10日 16:52 ねとらぼ)


 JR東日本が発表した山手線新駅の名称「高輪ゲートウェイ」について、撤回を求める署名活動がネット署名サイト「change.org」で行われています。開始から3日で1万人を超える署名を集めています。

 新駅の名称は2018年6月にJR東日本が公募の形式で募集開始。6万4052件もの応募があり、1万3228種類の駅名候補が集まりました。

 最多となったのは8398票を得た「高輪」で、「芝浦」「芝浜」といったシンプルな駅名候補が人気を集めました。

 その中からJR東日本が選出したものが「高輪ゲートウェイ」。

 発表直後から漢字カナで表記するスタイルに「ダサイ」、「地域にそぐわない」、「違和感がある」など、ネガティブな評価が続出しました。

 また、「高輪ゲートウェイ」への応募がわずか36票(130位)だったこともあり、「公募の意味とは?」と公募の意義を無視する決定に不信感をあらわにする声も挙がっていました。

 ネット署名サイト「change.org」では、12月7日に「高輪ゲートウェイという駅名を撤回してください」と題された署名活動が始まり、「とにかく高輪ゲートウェイだけはない、そう思う方に賛同していただきたいです」との呼びかけに、初日だけで3500人以上の署名が集まり、9日には8500人以上が署名。

 12月10日(記事作成時)には1万1300人以上の署名が集まっています。

 高輪ゲートウェイの駅名については各所で話題になっており、これからさらに増加するとみられますが、果たしてJR東日本はどのような対応をとるのか。今後の展開に注目が集まっています。

・新設される高輪ゲートウェイ駅のイメージ
| 環境とまちづくり | 02:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
ことしのコメの作柄 全国平均は「やや不良」 北海道は「不良」

 農林水産省は、ことしのコメの作柄を発表し、全国平均は「やや不良」、低温や日照不足の影響で、北海道が「不良」となりました。

 農林水産省は、新米の収穫がほぼ終わったことからことしのコメの作柄を発表しました。

 それによりますと、平年を100とした作況指数は全国平均で98となり、「やや不良」となりました。

 「やや不良」となるのは平成22年以来、8年ぶりです。

 都道府県ごとに見ますと、福岡県や山口県など9県ではおおむね天候にめぐまれ指数は102から104で「やや良」となりました。

 岩手県や福島県など、24の都府県は99から101で、「平年並み」となりました。

 一方、新潟県や秋田県、山形県など13の府県では夏場の日照不足により95から98の「やや不良」となりました。

 北海道は6月中旬から7月中旬にかけての低温や日照不足の影響で、生育状況が悪く、指数は90となり、「不良」となりました。

 作況指数をもとにしたことしの全国の主食用のコメの生産量は732万7000トンと推計されいわゆる「減反政策」の廃止で作付面積が増えたことなどから去年よりもおよそ2万トン増えるとしています。
| 環境とまちづくり | 19:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
NASAの探査機 着陸予定の小惑星に水の成分発見

 NASA(アメリカ航空宇宙局)は、探査機が着陸する予定の小惑星から水の成分が見つかったと発表しました。

 NASAは、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」と同様にこの小惑星から砂や石を地球に持ち帰ることを目指していて、太陽系の成り立ちに迫る貴重な資料が得られると期待しています。

 NASAの小惑星探査機、「オシリス・レックス」は今月、地球から1億2000万キロ余り離れた小惑星「ベンヌ」の上空に到着しました。

 NASAによりますと、探査機で近づく際に赤外線などを使って分析したところ、ベンヌにある粘土から酸素と水素が結びついた分子が見つかったということです。

 この分子は水の成分の一部で、ベンヌに広く分布し、表面にある物質がかつては水に触れていたことを示しているとしています。

 ベンヌは、別の小惑星から分裂して誕生したとみられていて、NASAは、もとの小惑星には水が液体の状態で存在していたとみられるとしています。

 ベンヌの直径はおよそ500メートルと、日本の「はやぶさ2」が観測している「リュウグウ」の半分ほどで、46億年前に太陽系ができた当時のままの有機物が残されている可能性があると考えられています。

 探査機は、再来年の2020年には表面に接近して砂や石を採取し、5年後の2023年に地球に持ち帰る計画で、NASAの担当者は、「探査の対象としてベンヌはすばらしく、太陽系の成り立ちに迫る貴重な資料が得られそうだ」と期待しています。
| 環境とまちづくり | 16:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
今夏の日本の異常気象 “温暖化の影響確実と証明”
 国内で起きている異常気象に地球温暖化が本当に影響しているのか。ことしの記録的な猛暑について、専門家が温暖化が進んでいないと仮定して解析したところ、同じような猛暑となる確率はほぼ0%で、温暖化の確実な影響が証明されました。

 ことしの夏は、埼玉県熊谷市の気温が、観測史上国内で最も高い41度1分に達したほか、東日本の平均気温が統計を取り始めてから最も高くなるなど記録的な猛暑となりました。

 これについて気象庁の検討会は、「特有の気圧配置や温暖化による長期的な気温の上昇傾向が影響した」と結論づけましたが、実際に温暖化がどのくらい影響していたのか証明されていませんでした。

 東京大学大気海洋研究所と気象庁気象研究所の研究チームは、産業革命前の温暖化が進んでいない場合の気象状況が現在まで続いていると仮定したうえで、ことしの記録的な猛暑が発生するかどうか確率を解析しました。

 その結果、気圧配置の影響で平年に比べて高温になりやすかったものの、温暖化が進んでいなければことし7月の上空の気温はおよそ2度低くなり、ことしのような記録的な猛暑が発生する確率はほぼ0%で、温暖化が確実に影響していたことを証明できたということです。

 これまで異常気象については、背景に温暖化の影響があると指摘されていたものの、個別の現象との関係を実際に証明する研究は始まったばかりで、具体的な温暖化対策の手がかりになるとして世界的に注目されています。

 東京大学大気海洋研究所の渡部雅浩教授は、「これまで何となくしかわからなかった温暖化と異常気象の関係を証明することができた。研究を進めることで異常気象が起こるリスクが実際にどれくらいあるのか、確率を出せるようにしたい」と話しています。

◇温暖化の影響を探る新手法とは
 現実に起きた猛暑や豪雨といった異常気象に、温暖化の影響がどのくらいあったのかを証明するため、東京大学の渡部教授らの研究チームが解析に使っている手法は、「イベント・アトリビューション」と呼ばれています。

 この研究手法は、産業革命前から温暖化が進んでいない地球を仮定したうえで、温暖化が進んだ現実の地球と比較することで、個別の異常気象に温暖化が与えた影響を証明していく手法です。

 温室効果ガスの濃度や海面水温などのデータを基に100通りのシミュレーションを行って、気温や大気中の水蒸気量などを解析し特定の異常気象が起きる確率などを計算したうえで比較します。

 東京大学の渡部教授によりますと、「イベント・アトリビューション」を使えばこれまで個々の気象現象についてはっきり示すことができなかった温暖化の影響について、数値を用いて証明することができるため、具体的な温暖化対策につながるとして世界的にも注目されているということです。

◇西日本豪雨の雨量 温暖化の影響で増加
 東京大学の渡部教授らの解析では、ことしの西日本豪雨の雨量が、温暖化の影響で6%ほど増加していた可能性が高いことも判明しました。

 渡部教授らは、6月28日から7月8日を対象に九州から東海にかけての地域を5キロ四方に分けて、温暖化が進んでいないと仮定した場合の雨量と、温暖化が進んでいる現実の気象状況をもとに解析した雨量を比較しました。

 温暖化が進んでいないと仮定した雨量は、1980年以降の20年間で上昇した気温や、それによって増加した大気の水蒸気量を差し引いたうえでシミュレーションしました。

 その結果、観測点ごとの11日間の総雨量の平均は温暖化が進んでいない場合は252.3ミリだったのに対し現実の気象状況をもとに解析した雨量は267.9ミリと、温暖化の影響で雨量が6%ほど増加していた可能性が高いことがわかりました。

 特定の豪雨に対し、温暖化がどれくらい影響していたか示されるのは今回が初めてです。

 渡部教授は、「6%増加というとたいした数字ではないようだがそれだけ雨量がかさ上げされたことによってより強い雨が広域で続くことにつながったと考えている」と話しています。
| 環境とまちづくり | 02:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
火星の”風の音” 初めて捉えた NASA

 NASA(アメリカ航空宇宙局)は、火星で吹いている風の音を捉えたと発表しました。音は火星探査機で観測されたデータを基に再現したもので、火星の風の音が確認されたのは初めてだとしています。

 NASAによりますと、火星に着陸した探査機、「インサイト」に搭載されている地震計が今月1日、風による震動を観測しました。

 そして、この震動のデータから火星で吹いている風の音が再現できたということです。

 風は、風速5メートルから7メートルほどで、探査機の周りで吹いているとみられますが、火星は大気の密度が地球の1%ほどと低いことから、風の音は人の耳に聞こえないくらい小さくて低く、NASAの担当者は、「ガラガラと遠くで音が鳴っているようだ」などとたとえています。

 また、気圧計で観測した気圧の変化からも火星の風の音を再現できたということで、NASAは火星の風の音が確認されたのは初めてだとしています。

 「インサイト」は、火星で起きる地震や地下の熱を観測し、内部構造を明らかにすることを探査の目的にしていますが、NASAの担当者は「火星の音を捉えることができたのは思いがけないご褒美だ。地球で聞く音とはずいぶん違って、この世のものとは思えない音だ」などと話しています。
| 環境とまちづくり | 21:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
“再劣化”インフラ維持に新たな課題「早急な検証が必要」

 橋やトンネルなどのインフラ維持に新たな課題です。

 ひび割れなどが見つかり、一度は修繕された橋などを専門家が調査したところ、同じ箇所が再び劣化する「再劣化」が、少なくとも100件以上起きていることが分かりました。

 中には、わずか数年のうちに再劣化したケースもあり、専門家は「点検や修繕の方法が不適切なケースがあり、早急な検証が必要だ」と指摘しています。

 岐阜大学の国枝稔教授の研究グループは、岐阜県内を中心に、ひび割れなどが見つかって一度は修繕された橋などについて、その後の状況を5年かけて調査しました。

 その結果、修繕した箇所に再び、ひび割れなどが発生する「再劣化」が少なくとも128件起きていることがわかりました。

 このうち、岐阜県内の14の橋などでは、想定よりかなり早く劣化が進んでいて、修繕からわずか2年で再劣化したケースもありました。

 再劣化は、鉄筋などを腐食させる塩分が含まれた凍結防止剤を使用する地域に多い傾向があり、周辺の環境などを考慮した適切な修繕が行われておらず、劣化が早まった可能性が高いということです。

 こうした再劣化は、各地で発生している可能性があるものの、詳しい実態は分かっていません。

 国枝教授は、「実態の把握を進めたうえで、技術的な分析を行い、適切な修繕方法を検証する必要がある」と指摘しています。

◇不適切な修繕が早い再劣化の原因に
 不適切な修繕が、想定より早い再劣化の原因になっていたケースがあります。

 岐阜県高山市にある長さおよそ60メートルの橋は、側面のコンクリートに数多くのひび割れが見つかったため、平成22年に表面を5センチ程度はぎ取って、上からモルタルで覆いました。

 しかし、わずか2年後の点検で、修繕した場所に再びひび割れが見つかりました。その後も劣化は進行していて、取材した先月の時点でひび割れは一面に広がり、幅も広がっていました。

 調査した岐阜大学の国枝稔教授によりますと、凍結防止剤の塩分を含んだ水が染み込んだことで、内部の鉄筋の腐食が進んでいる可能性があるということです。

 使用したモルタルでは、水の浸透を止めることができないため、より強度の高いモルタルを使うなど、現場の状況を考慮して修繕を行う必要があると指摘しています。

 現時点では、この橋の安全性に問題はないということですが、国枝教授は、ひび割れを放置するとコンクリートが落下したり、強度が低下したりするおそれがあるとしています。

◇点検で問題見抜けないケースも
 点検で問題点を見抜けなかったことが、再劣化につながったケースもあります。

 富山市にある昭和47年に建設された長さ69メートルの橋は、道路と橋を接続する金属製の装置が壊れ、数センチの段差が生じました。

 タイヤがパンクするおそれもあり、3年前から通行止めになっています。

 この橋では、平成20年に市が委託したコンサルタント会社の点検で段差が見つかり、平成22年に装置を交換しました。

 ところが、3年後の点検で、再び段差が見つかりました。市が改めて調べると、橋を下から支える装置が腐食して壊れているのが見つかり、これが段差の原因だったことがわかりました。

 富山市の植野芳彦建設技術統括監は、「結果として点検に不備があったと言わざるをえない。正しく点検しないと修繕の判断を間違ってしまい、財政的な負担が増す懸念もある」と話しています。

◇5年に1度の点検は一巡
 中央自動車道の笹子トンネルの事故を受けて、橋やトンネルを5年に1度点検することが道路の管理者に義務づけられました。

 国土交通省によりますと、昨年度までに橋は80%の59万か所余り、トンネルは71%のおよそ8000か所で、計画どおり点検を終えていて、今年度中にはすべての点検が終わる見込みです。

 これまでの点検で、修繕が必要とされたのは、橋がおよそ5万8000か所、トンネルが3300か所余りに上っています。

 ただ、昨年度までに修繕が完了した割合は、橋がおよそ15%、トンネルもおよそ40%にとどまっています。

 費用の確保のほか、自治体では技術系の職員の確保も課題となっています。

◇全国の「再劣化」の状況は
 再劣化は全国でどれくらい起きているのか。

 NHKが47都道府県に取材したところ、ほとんどがその実態を把握できていませんでした。

 再劣化を確認しているのは、鹿児島県や山形県など一部の自治体で、このうち山形県では、修繕した橋が10年もたたないうちにモルタルが浮き上がるなどしたため、再修繕を迫られています。

 多くの自治体は再劣化への対応が課題だとしながらも、修繕の履歴やその結果が蓄積されていないため、十分な実態把握が難しいとしています。

 こうした自治体では、「今後、継続的な点検で劣化の状況を正確に把握し、インフラの長寿命化に向けて、より適切な修繕方法を検討する必要がある」としています。

◇専門家「周辺環境を考慮した適切な修繕を」
 インフラの維持管理に詳しい岐阜大学の国枝稔教授は、再劣化が相次ぐ原因の1つに、周辺の環境を考慮した適切な修繕が行われなかった可能性を挙げています。

 鉄筋コンクリートの場合、塩分や水分が浸透すると内部の鉄筋が腐食するため、潮風が当たる海沿いの地域や、凍結防止剤をまく雪の多い地域などは、水が染み込みにくい材料で修繕する必要があるということです。

 国枝教授は、「修繕の設計や施工などで、配慮すべきことを怠ったため再劣化が起きていると考えられる。定量的にはわからないものの全国でそれなりの数があるとみられる」と分析しています。

 そのうえで、「他でうまくいった修繕方法も、環境や構造物が変われば効果を発揮しないことはよくあることだ。『一度修繕したインフラもいずれは劣化する』という前提に立って、修繕したインフラがどのように悪くなるか観察し、得られた情報を技術的に分析したうえで、次の修繕に生かすことが重要だ」と指摘しています。

 また、今年度で一巡目が終わる5年に1度の点検については、「今まで何も見ていないに等しかったインフラの状況を把握するという意味では一定の意味があった」と評価したうえで、「インフラをよい状態に保つためには、点検の中身を検証し、確認するポイントを定めるなど、点検の質を高める必要がある」と話しています。
| 環境とまちづくり | 08:32 | comments(0) | trackbacks(0) |