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風疹患者 首都圏中心に増加 厚労省が注意呼びかけ
 妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんに障害が起きるおそれのある風疹の患者が首都圏を中心に増えていることがわかり、厚生労働省は移動が多い夏休みの時期にさらに感染が広がるおそれがあるとして注意を呼びかけています。

 風疹は発熱や発疹といった症状が出る感染症で、妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が起きるおそれがあります。

 厚生労働省によりますと、今月5日までの2週間に全国の医療機関から報告された患者数は38人に上りました。

 ここ数年の年間の患者数の3分の1に当たり、そのほとんどが首都圏に集中しているということです。

 厚生労働省は、人の移動が多い夏休みの時期にさらに感染が広がるおそれがあるとして、14日、都道府県などに文書を出し、注意を呼びかけました。

 特に30代から50代の男性は子どものころ予防接種を受けていない人が多く、今回報告された患者もこの世代の男性が多くを占めているということです。

 厚生労働省は、妊婦と同居する人などに予防接種を受けるよう呼びかけていますが、30代から50代の男性については、感染の広がりを抑えるため、周囲に妊婦がいなくても予防接種を自主的に受けてほしいとしています。
| 福祉・医療と教育 | 00:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
熱中症、水の飲みすぎは命の危険も
 熱中症対策としてやみくもに「水だけを飲む」のには問題があり、「低ナトリウム血症」と言う全く別の疾患を発症してしまうリスクがあるのだそうです。

◎熱中症対策、水の飲み過ぎは命の危険も…「低ナトリウム血症」の恐怖
 (8月13日 DIAMONND online 真島加代)

 歴史的酷暑を記録した今年の夏、多くの人が熱中症を発症し、さまざまな注意喚起がなされている。熱中症の予防として水分補給が重視されているが、実はこの水分補給の方法を一歩間違えると、まったく別の疾患を患うおそれがあるという。(清談社 真島加代)

◇記録的猛暑で熱中症が続出暑さだけでなく湿度も犯人!
 「今日も暑くなりますので、水分補給をこまめに行い熱中症には十分注意をしてください」

 この時期の天気予報は、このように「熱中症への注意喚起」で締めくくられることが多い。特に今年の首都圏は、平年より22日も早く梅雨が明け、その後、外気温35度以上を記録する“酷暑”が訪れる異常事態に陥っている。そのため、急激な気温の変化に対応できず、熱中症に倒れる人々が続出した。

 「今年に限らず、梅雨から梅雨明けにかけては熱中症リスクが特に高い時期です。特に今年のように、梅雨明け後に急激に気温が上がった日はもちろん、湿度が高く蒸し暑い日も熱中症の患者が増える傾向があります」

 そう話すのは、新百合ヶ丘総合病院救急センター長の伊藤敏孝医師。伊藤氏によれば、気温の高さだけでなく、湿度の高さも熱中症を引き起こす原因になっているという。

 「熱中症は“高温多湿の環境下で起きる身体障害”の総称です。つまり、急な環境の変化に体がついていけずに発症する病なのです。人間の体は暑い日になると、皮膚からの放熱や、発汗、呼気による蒸発で体温を調節します。しかし、急激に気温が上がった場合には、体が暑さに対応できず、汗をかいて体温を下げることができません。そのために熱中症になってしまうのです」

 また、湿度が高く蒸し暑い日は、外気の湿気によって汗が蒸発しにくいため、発汗が妨げられて熱中症になるのだという。気温がさほど高くない日でも、湿度が高ければ注意が必要なのだ。

◇水分補給が引き起こす「低ナトリウム血症」の恐怖
 熱中症対策の大切さは言うまでもない。だが、水分補給としてやみくもに「水だけを飲む」のは望ましくないと、伊藤氏は指摘する。水分の取り方を一歩間違えると「低ナトリウム血症」という、まったく別の疾患を発症してしまうリスクがあるのだ。

 「低ナトリウム血症とは、水を大量に摂取することで、血液中のナトリウム濃度(塩分の濃度)が低下して発症する疾患です。汗などで失われる水分には、ナトリウムを含む電解質が含まれています。そのため、水だけを飲み続けて汗を大量にかいていると、血液中のナトリウム量が極端に少なくなってしまうのです」

 近年では、熱中症予防として子どもの運動時や屋外作業員に「水」を飲むことが徹底されるようになったが、それと同時に塩分不足による「低ナトリウム血症」のリスクが高まっているという。

 「低ナトリウム血症の症状は、軽症の場合はめまいや脱力感、疲労感のみですが、症状が進行すると頭痛や悪心、嘔吐、ボーッとして意識がはっきりしないような傾眠傾向が出現します。重症例では、重い意識障害、性格変化、けいれんや昏睡を引き起こし、最悪の場合、命の危険もある病です」

 低ナトリウム血症は、熱中症だけでなく下痢や心不全、腎疾患などさまざまな要因で発症する。特に、体温調節がしにくい高齢者や幼い子どもは発症リスクが高いという。

 「意識障害がある場合は、かなりの量のナトリウムの補給が必要になるので、すぐに医療機関を受診してください。病院では、点滴とともに経口でもナトリウム補給をします」

 病院に行くほどではなくても、めまいや頭痛などの初期症状があるときは、水分とともにナトリウムを含むミネラル補給が必要だ。

◇経口補水液と減塩の塩こんぶで正しい熱中症対策
 熱中症を防ぐために水をたくさん飲んで低ナトリウム血症を発症しては、元も子もない。そこで、この夏を乗り切るために押さえたい“正しい熱中症対策”を伊藤氏に聞いた。

 「熱中症対策の肝となるのは、水分補給と体を冷やすこと。屋外にいる場合は、こまめに日陰やクーラーのある場所で休憩をしてください。また、脱水症状に陥っている場合も発汗や排尿ができず、体に熱がこもって熱中症を発症しやすい状態です。汗が出なくなったり尿の色が濃くなって量が減ってきたときは、積極的に水分を取りましょう」

 尿の濃さや発汗の量も、熱中症の指標となる。もちろん、水分補給をする際には、低ナトリウム血症を防ぐために塩分を含む飲み物や食べ物を選ぶのがポイントだ。

 「日中、暑い場所で作業をする際には、塩分を含む『経口補水液』を、500ml程度を目安に飲むと熱中症対策につながります。麦茶やブレンド茶など、ノンカフェインでミネラルを含むお茶類も有効です。また、手軽に塩分補給ができる食材としておすすめなのが“塩こんぶ”。塩分の取り過ぎが気になるようであれば、減塩タイプの塩こんぶを選ぶとよいでしょう。水と一緒に水筒に入れておけば手軽に水分と塩分を取ることができ、塩こんぶを食べるだけでも汗で失ったナトリウムの補給に役立ちます」

 意外にも、熱中症対策の定番となっている「スポーツドリンク」は、摂取量に注意が必要、と伊藤氏は指摘する。

 「スポーツドリンクはナトリウムだけでなく、糖類を多く含んでいるので、大量に飲むと糖分の取り過ぎにつながります。特に、子どもの場合は体が小さいため、スポーツドリンクを多く飲むと糖分を取り過ぎるだけでなく、相対的に血中のナトリウム量が低下し、低ナトリウム血症を発症するケースもあります」

 一口に水分補給といっても、状況や年齢などによってベストな飲み物選びは異なる。これからも酷暑が続くことが予想される今年の夏は、「塩分摂取を意識した水分補給」を心がける必要がある。
| 福祉・医療と教育 | 08:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
テニス・穂積絵莉 10年間の闘病明かす「同病の人たちに勇気を」

 テニスの全仏オープン、女子ダブルスで準優勝を果たした穂積絵莉選手が、甲状腺の病気である「バセドウ病」と10年間、闘っていることをNHKの取材で初めて明らかにしました。

 今月18日に開幕するジャカルタアジア大会に出場する穂積選手は「同じ病気を持つ人たちに勇気を与えたい」と意気込みを語りました。

 神奈川県出身で24歳の穂積選手は、ことし6月の全仏オープンに二宮真琴選手とのペアで臨み、日本選手どうしの女子のペアとして四大大会で初の準優勝を果たしました。

 穂積選手は、今月18日にインドネシアのジャカルタで開幕するアジア大会のテニス女子シングルスに出場する予定です。

 大会出場を前に穂積選手はNHKの取材に応じ、甲状腺の病気である「バセドウ病」と闘っていることを初めて明らかにしました。

 バセドウ病は、心臓に負担がかかったり、手足の震えやどうき息切れが起こり疲れやすくなったりするなどの症状が出る病気です。

 穂積選手によりますと、14歳だった中学3年生の夏、練習中に具合が悪くなって病気がわかったということで、症状を抑えるため、現在も毎日薬を服用しています。

 穂積選手は、ツアー大会への出場で海外を転戦していますが、大会の合間に帰国して、3か月に1回程度、血液などの検査を受けなければいけないということです。

 穂積選手は、自身がリオデジャネイロオリンピックの競泳で2大会連続で銅メダルを獲得した星奈津美さんが現役時代バセドウ病と闘っていると明らかにしたことに勇気づけられたため、同じ病気の人を1人でも多く励ましたいと、みずからの病気を明かすことを決意したということです。

 穂積選手は、「私が感じたように、同じ病気の人に自分が頑張ることで勇気を与える存在になりたいと思いました。私も病気ときちんと向き合って世界で活躍したいと思い、公表を決意しました」と話しました。

 そのうえで、「アジア大会では優勝したいし、見ている人たちに感動を与えられるようなプレーをしたい。そして東京オリンピックには絶対に出たいという思いがあります」と意気込みを語りました。

 穂積選手は15日、日本を出発し、現地19日から始まるテニスの女子シングルスに出場します。
| 福祉・医療と教育 | 04:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
喫煙者「禁煙の予定ない」理由
 約半数の喫煙者が「禁煙の予定なし」との調査結果です。

◎約半数の喫煙者が「禁煙の予定なし」 絶対にやめない理由は……?
 (2018年08月13日 14:23 ITmedia ビジネスオンライン)

 受動喫煙による健康被害の防止に向け、完全禁煙化に踏み切る飲食店が増えるなど、喫煙者への風当たりが強まっている昨今。いまもたばこを吸っている人はどの程度存在するのだろうか。

 小売事業者向けのマーケティング支援を手掛けるプラネットが約3900人に喫煙習慣の有無を聞いたところ、「喫煙している」は20.7%。「吸っていない」は51.1%、「喫煙者だったが、今はやめた」(28.2%)――となり、非喫煙者が計約80%を占めた。

 喫煙者に禁煙の意思があるかを聞いたところ、最多は「禁煙の予定はない」(53.7%)。「時期は決まっていないが、いつか禁煙する」(40.7%)、「禁煙する予定で、時期も決めている」(5.6%)と続いた。

 「禁煙の予定はない」と答えた人に理由を聞いたところ、トップは「自分にとってのリラックスタイムだから」(54.6%)。2位は「自分の生活スタイルだから」(49.3%)、3位は「気分転換になるから」(47.7%)と、気持ちを切り替える手段としてたばこを重宝しているとの回答が多く集まった。

 4位は「吸わないとストレスがたまる」(38.7%)、5位は「口が寂しい」(18.5%)、6位は「(吸うと)集中力が出る」(11.8%)。「やめるほうが逆に(体に)悪い」(11.6%)、「喫煙所でのコミュニケーションが大切」(11.1%)などの答えも多かった。

 プラネットは、「女性にはリラックスやストレス解消など、メンタルの安定のためにタバコを吸う傾向があるのに対し、男性の場合、喫煙が自身のライフスタイルや生活信条につながっていることがうかがえる」と分析する。

 では、禁煙に成功した人と、禁煙の予定がある人が、「たばこをやめたい」と思ったきっかけは? 調査では、「自分の健康のため」が61.4%で最多。以下、「たばこ代が高い」(37.4%)、「喫煙可能な場所が減ってきた」(17.5%)、「配偶者・パートナーの健康のため」(16.8%)、「自分の口臭や煙のニオイが気になる」(15.1%)――と続いた。

 禁煙のきっかけとしては、「肺がんや心筋梗塞など、深刻な病気になって初めて禁煙できた」、「かわいい孫のために禁煙した」、「結婚を機にたばこをやめた」といった体験談が挙がり、同社は、「たばこ以外に大事な目標を見つけることが、禁煙に成功する近道かもしれない」と結論付けている。

 調査は、2018年6月20日〜7月10日にかけてインターネット上で実施。3893人の男女から回答を得た。
| 福祉・医療と教育 | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
人気猫カフェで相次ぐ感染死、実態は
 要するに管理体制がずさんだった様です。

◎人気の猫カフェで5匹ウイルス感染死のデタラメ告知に東京都が抗議 元スタッフが告発するずさん管理
 (8月10日 AERA.dot)

 スタイリッシュな雰囲気の店内で子猫との触れ合いを楽しめると人気の『猫カフェ MOCHA』が8月10日現在、関東で展開する約10店を一斉に臨時休業する事態に陥っている。

 立川店で感染症の一種、猫パルボウイルスに感染した猫5匹が相次いで死亡したことを8月2日、公式サイトで発表。その後、都内8店舗と神奈川県横浜市、埼玉県越谷市内の2店舗の計10店舗を一斉に臨時休業したが、いったい何が起きたのか。

 猫カフェMOCHAを運営するのは、株式会社ケイアイコーポレーション(本社・東京都港区赤坂)だ。同社が公式サイトで公表した「お詫びと関東全店舗臨時休業のお知らせ」によると、7月26日に立川店の2匹の猫にパルボウイルスの感染が確認され、同月27日、28日にも他の猫の同ウィルス感染が発覚し、8月1日までに、計で5匹の猫が同ウィルスに感染し、死亡する事態となった。

 ケルビル動物病院スタッフは、パルボウィルスをこう説明する。

 「感染力も強く、ワクチン未接種の場合、感染すれば致死率も高いですが、そこら中に蔓延しているウィルスではありません。感染しやすいのは、ワクチン未接種の幼猫及び高齢猫です。

 症状は、激しい下痢、嘔吐、発熱、食欲不振、脱水、意気消沈ですが、劇症化するまで症状が出ない場合もあります。一度でも接種していれば劇症化する事は稀で、適切な治療を受ければ命を落とすようなことは稀です」

 同社は公表した文書で猫パルボウィルス感染対策として
・全猫に対して生後2か月から4か月の間に2回ワクチン接種、
・上記に加え、毎年1度のワクチン接種、
・毎日の清掃時に消毒液を散布
・ご来店いただいたお客様には手指の消毒を行っていただく、
・提携獣医師による1店舗につき週1回の回診
を行っていたと主張している。

 だが、猫カフェMOCHA元スタッフのAさんはこう告発する。

 「ウイルス感染については仕方ないこともある。しかし、ワクチンを打ち抗体ができるまで他の猫と接触させない、常日頃から消毒清掃を行うなど、注意をすれば防げることを怠った。そして何より、ウイルス感染の疑いがあれば、その子を隔離する、発症したらその事実を公表する、感染が拡大しないように営業を自粛する、そういった当たり前の判断を下さなかった点が大きな問題です。社長は病気が発見されても営業自粛など頭になかったでしょうね。立川を臨時休業した当日もかなり渋々で翌日にはオープンさせるつもりだったようです」

 同社の岩崎康二社長はお詫び文書で
<誰にも負けない愛情をもって全ての猫に接してまいりました>
とも記している。

 だが、元スタッフのAさんは働くうちに社長や同社の猫の管理体制に疑問をもったという。

 「全国各地のブリーダーから頭数を揃えるのがとにかく大変そうでした。新店舗オープンも社員への告知は2〜3ヶ月前です。今回は6月に横浜、7月に立川、8月に銀座と立て続けのオープンにも関わらず、告知されたのは4月か5月頃でした。とにかく猫を死にものぐるいで集めるしかなかったと思います」(Aさん)

 銀座店はまだ準備中だが、Aさんによると、岩崎社長の指示により、こうした無謀な猫集め計画が急きょ、持ち上がった。本来ならば、慎重に進めるべきことを無理やり急ピッチで進めたという。

 「コスト重視で違法スレスレな低賃金でスタッフを働かせていました。アルバイトは残業代や有給がなく、各種社会保険にも入れません。社長に気に入られない社員は、ボーナス0円ということもあります。募集では年収例で400万円と謳っていますが、掲載時、そのような実例はありませんでした。(解雇の)告知期間の定めを無視してクビにすることもありました」(同前)

 猫カフェMOCHAの子猫は、各店舗の都合で移動させられ、3歳の誕生日を迎えた翌月に「卒業」となり、店から出すルールとなっているという。

 しかし、貰い手がいない場合、そのまま店に置いていたという。

 「保健所に連れて行くというデマがネットに流れていますが、それはありえません。里親は基本的に、社内から公募制で、特に審査はありません。社内で見つからなかった場合は告知を出し、応募者と面接しますが、証明書などをとることなく、簡単な口頭でのやりとりのみで、変な人に貰われないか心配です」

 同店の猫の管理体制もずさんだったと訴える。

 「投薬、治療など出来る限りのことは行なっていましたが、多頭飼のため薬もあっという間になくなり、足りなくなることもしばしばありました。また、猫部屋に隔離用の部屋がないため、有事の際にはスタッフが自宅預かりを行なっていました。そうでもしなければ、他の猫に感染してしまいますから」

 同社が公表した文書では
<5匹以外には同ウィルス陽性と診断された猫はいませんが、獣医師の診断及び指導の下、少しでも体調に異変等のみられる猫については病院等で治療を行っているほか、それ以外の同店の猫全頭を、隔離施設に収容しています。また、清掃業者により店舗の徹底洗浄・消毒を行います>
と記されている。

 また、営業再開について
<猫パルボウィルスの潜伏期間も鑑み、8月8日頃を目途に同ウィルス感染の有無につき全頭検査を実施し、全頭につき健康であることの確認ができましたら、東京都動物愛護相談センターにも安全確認を得た上で、営業を再開する予定>
と記しているが、10日現在、都内の店舗は休業中のままだ。

 同社に取材を申し込むと、「担当者が不在で、いつ戻るかわかりません。折り返しのお電話もできません」と対応しないの一点張り。岩崎社長のツイッターも削除されていた。

 文中にある東京都動物愛護相談センターは本誌の取材に対し、こう明かした。

 「個別案件については、答えることはできませんが、現在、ケイアイコーポレーションが公表した文書に、削除要請をしています。

 <安全確認をした上で>という話はございませんし、<営業を再開する>のは、事業者の判断ですので、私たちとは一切関係ございません」

 再度、ケイアイコーポレーションに東京都動物愛護相談センターの抗議について問い合わせると、人事総務担当者がこう答えた。

 「社内で確認しまして、センターの要望通り、公表した文書を変更し、再度アップいたします。現在、ウイルス感染の有無について、関東の子猫の全頭検査を実施しており、検査が終わるのは1週間以上かかるため、少なくとも1週間以上はお店の再開はできません。また、検査が終わったからといって再開するわけではなく、お客様の安全・安心な状況が確保されるまで、獣医や動物愛護センターにもチェックいただくなど、総合的に判断して、再開を目指しています」

 臨時休業中の間、猫たちは安心して眠れているだろうか。不安は募るばかりだ。(本誌 田中将介)

 ※週刊朝日オンライン限定記事
| 福祉・医療と教育 | 22:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
認知症でも運転やめず 警察が車を押収「やむをえない判断」
 高齢のドライバーによる事故が後を絶たず対策が急がれる中、神奈川県鎌倉市で認知症とみられる症状があるのに運転をやめようとしなかった男性について、警察が車検の切れた車を運転したとして検挙し、車を押収する措置を取っていたことがわかりました。警察は「重大な事故を防ぐためにはやむをえない判断だった」としています。

 神奈川県警によりますと、鎌倉市に住む60代の男性は、車検を更新する際に認知症が疑われる言動があったため、警察や親族が運転をやめるよう説得していましたが応じなかったということです。

 このため、警察は先月、車検の切れた車を運転したとしてこの男性を逮捕し、車を押収する措置を取りました。

 男性は1人暮らしで、5年ほど前から車で外出したあと、帰り道がわからなくなるなどのトラブルもたびたび起こしていたということです。

 また、逮捕の翌日に釈放され、医師の診察を受けたところ認知症とわかったということで、押収された車は県外に住む親族のもとに返却されました。

 今回の対応について、警察は、「親族の了解も得ていて、重大な事故を防ぐためにはやむをえない判断だった」としています。

 神奈川県内では、おととし、横浜市で認知症の男性が運転する軽トラックが通学中の小学生の列に突っ込み、1年生の男の子が死亡したほか、7人が重軽傷を負う事故が起きています。

◇専門家「警察の判断はしかたがない」
 高齢者ドライバーの事故に詳しい実践女子大学の松浦常夫教授は、「認知症の症状がある人がみずから認知症だと申告して運転をやめるケースはまれで、悲惨な事故を防ぐためにはほかにやりようがなく、警察の判断はしかたがない」と指摘しています。

 そのうえで、「具体的な危険が差し迫った状況では、警察などの強制権の行使も含め、バランスを考えた対応が必要ではないか」と話しています。
| 福祉・医療と教育 | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
気管カニューレ 看護師の再挿入を制限する教育委員会が複数

 特別支援学校に通う障害のある子どもが、呼吸をするためにのどから気管に挿入している器具が外れた際、学校にいる看護師が再び挿入することを教育委員会などが制限しているケースがあることが専門の学会の調査でわかりました。専門家は、「緊急時には看護師が挿入できると国が見解を示していて、早急な見直しが必要だ」と指摘しています。

 特別支援学校には、障害のためにのどを切開して気管にカニューレと呼ばれる器具を挿入し、呼吸のための気道を確保したり、たんを吸引したりしている子どもがいます。

 しかし、子どもの姿勢などによって抜けてしまうことがあり、速やかに挿入しないと命に関わるケースもあるため、厚生労働省は、「緊急時で医師の治療や指示を受けることが難しい場合、看護師は挿入することができる」としています。

 日本小児神経学会は各地の医師を対象にそれぞれの地域の特別支援学校で、気管カニューレが外れた際の対応について、自治体名を公表しないことを条件に聞き取り調査を行いました。

 その結果、去年11月の時点で、学校に勤務する看護師が応急手当てとして気管カニューレをその場で再び挿入することを原則、制限している地域が複数あることがわかったということです。

 NHKが取材したところ、少なくとも先月末の時点で宮城県、福岡県、それに富山県の教育委員会では制限を続けていて、その理由として学校の看護師が技術的に対応できないおそれがあるなどとしています。

 調査を行った愛知県の豊田市こども発達センターの三浦清邦センター長は、「再挿入は多くの地域で看護師が行うことになっていて、安心して子どもを学校に行かせることができるようできるだけ早く方針の変更をしてもらいたい」と話しています。

◇実際に外れたケースでは
 気管を切開して気管カニューレを挿入するなどして特別支援学校などに通う子どもは、昨年度の時点で全国に1500人以上いるとされています。

 宮城県石巻市に住む新田綾女さん(20)は、幼い時から障害があり、気管カニューレを挿入していて、去年まで県立石巻支援学校に通っていました。

 気管カニューレから管を入れてたんの吸引を行いますが、多い時には数分の間隔で行うなどして気管が詰まらないようにしています。

 しかし、2年前の5月、綾女さんの気管カニューレが抜けていることに担任の教師が気づきます。

 学校側は母親に電話し、気管カニューレを再び挿入するために学校まで来てほしいという内容を伝えました。

 さらに、学校は、20分後に119番通報をしました。

 母親は連絡を受けてから30分後に学校に到着すると、綾女さんがベッドに寝かされ、その周りを担任の教諭や校長、看護師などが取り囲んでいましたが、気管カニューレは外れたままでした。

 その場で母親が気管カニューレを再び挿入し、綾女さんが呼吸困難などの状況に陥ることはありませんでしたが、主治医によりますと、綾女さんは気管の中にたんがたまると呼吸困難になるリスクがあったほか、危険を感じて体がこわばると挿入するためののどの穴が小さくなり、再び挿入することが簡単にはできなくなるおそれもあったということです。

 母親はなぜ速やかに学校側が再挿入をしないのか憤りを覚えたと言います。

 母親は、「大きな事故にならなくてよかったが、障害のある子どもでも安心して通える学校になってほしいです」と話していました。

 一方、宮城県教育委員会の特別支援教育課は、「現場の看護師は気管カニューレを再挿入しなかったが、ほかの処置はしていて対応は適切だったと考えられる。しかし今後、看護師による再挿入についてどのようにするかは専門家とも相談して検討していきたい」としています。

◇再挿入をしない背景 宮城県の場合は
 学校で気管カニューレが外れた際の対応について、子どもの緊急の程度を確認し、看護師が再挿入を行う地域もあります。

 しかし、宮城県の場合、県の教育委員会が2年前県内の特別支援学校に対して「原則として看護師は再挿入を行うことができない」という通知を出していました。

 その根拠の1つが国が在宅医療などを推進するために始めた看護師向けの特別な研修制度の存在です。

 この特別な研修の中には気管カニューレの交換が含まれていたことから、県教育委員会は研修を受けていない看護師は再挿入できないと当時判断したと思われるとしています。

 ただ、実際は、緊急時に医師の治療や指示が受けられない場合は、研修の受講の有無にかかわらず、看護師も再挿入を行うことができます。

 厚生労働省もことし3月、関連する学会の質問に回答する形で見解を改めて示し、その中で、「気管カニューレが抜けて命の危険のために再挿入する必要があり、すぐに医師の治療や指示を受けることが難しい場合には、看護師や准看護師は応急の手当てとして再挿入することができる」としています。

 しかし、国が見解を示した後も宮城県教育委員会は制限を続けていて、その理由について、「これまでに気管カニューレの再挿入を経験したことのない看護師もいる。また、子どもによっては挿入が難しい子どももいて、急に方針を転換しても学校の看護師が技術的に対応できないおそれがある。今後どのようにするかは専門家とも相談して検討していきたい」としています。

◇3県で制限を継続
 日本小児神経学会の調査を受け、NHKでは看護師による気管カニューレの再挿入の制限について、各地の実態を独自に取材しました。

 その結果、去年の段階では6つの県では原則として気管カニューレの再挿入を制限していましたが、その後、国の見解を受けて複数の県の教育委員会は、方針を改めることを各学校などに周知しています。

 しかし、宮城県、福岡県、富山県の3つの県の教育委員会は制限を継続していて、専門家の意見を聞くなどして対応を変えるべきか検討することにしているということです。

◇専門家「見直し進めてほしい」
 医療的ケアの問題に詳しい愛知県の豊田市こども発達センターの三浦清邦センター長は、「専門的な研修を受けなければ気管カニューレを再挿入してはいけないという誤解をしてしまったことが今回の原因ではないか。見直しを進めてほしい」と指摘しています。

 そのうえで、学校の看護師が緊急時に再挿入を行えるようにするためには教育委員会などの方針の変更に加え、看護師が挿入の方法などを改めて学べる体制の整備や、子ども一人一人に対応した緊急時のマニュアルの作成や見直し、それに緊急時にも誰か1人が責任を負うのではなく、医師や看護師、それに学校や保護者など、関係する人たちが責任を共有する仕組み作りも大切だとしています。

 三浦センター長は、「すべての子どもたちに教育が必要であるように、医療的ケアが必要な子どもたちにとっても学校教育はとても大切なことなので、安全性を担保して当たり前に教育が受けられる仕組みを作っていく必要がある」と指摘しています。

◇現場では対策始まる
 学校現場で働く看護師が緊急時でも確実に気管カニューレを再挿入できるように、対策も始まっています。

 宮城県で働く医師の有志は、数か月に一度のペースで看護師向けの勉強会を行っていて、この日、開かれた勉強会では県内の特別支援学校で働く看護師や養護教諭など70人が参加しました。

 勉強会では講義に加え、実際にさまざまな種類の気管カニューレを手に取り、医師の指導のもと、モデルの人形を使って挿入の方法を繰り返し確認していました。

 参加した看護師は、「緊急事態になった時に救急車を待つだけの状態になるのは不安だし、自分としてもつらい。経験を積んで、緊急時に挿入できれば保護者の安心につながると思います」と話しています。

 勉強会を主催した田中総一郎医師は、「緊急時の対応の責任の所在に加え、実際に看護師がケアをできるようにする対策が重要だ」と話しています。
| 福祉・医療と教育 | 01:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京医科大 女子受験者の点数を一律10%以上減点の年も
 東京医科大学が医学部医学科の一般入試で、受験者側に説明しないまま女子の受験者の点数に係数を掛けて一律に減点し、合格者の数を抑えていたことが関係者への取材でわかりました。女子の点数を10%以上一律に減点した年もあったということで、大学は来週にも調査結果を公表することにしています。

 東京医科大学をめぐっては、私立大学の支援事業の選定で文部科学省の前局長から便宜を図ってもらう見返りに、受験した前局長の息子を不正に合格させたとして、理事長だった臼井正彦被告(77)らが贈賄の罪で東京地検特捜部に在宅起訴されています。

 前局長の息子が受験したことしの医学部医学科の一般入試は、1次の学科試験に合格した受験者が面接などの2次試験に進む仕組みになっていますが、大学側が1次試験の女子の受験者の点数に係数を掛けて一律に減点し、合格者の数を抑えていたことが関係者への取材でわかりました。

 関係者によりますと、こうした点数操作は平成22年の一般入試で女子の合格者が4割近くになったことなどをきっかけに行われ、女子の点数を10%以上一律に減点した年もあったということです。

 しかし、入試の募集要項には男女の定員に関する記載はなく、受験者側に一切、説明しないまま点数操作が続けられていたということです。

 平成23年以降、女子の合格者は3割前後で推移していて、ことしの合格者は男子が141人だったのに対し、女子は30人と全体の2割以下にとどまっていました。

 NHKの取材に対し、大学関係者の1人は、「女性は結婚や出産で医師を辞めたり休職したりするケースが多く、あまりに増えてしまうと大学病院の態勢を維持できないという危機感があった」と話しています。

 関係者によりますと、こうした点数操作は事件を受けた内部調査の過程で発覚したということで、大学は来週にも調査結果を公表することにしています。

◇1点足りずに不合格 100人規模
 女子の受験生の点数に係数を掛けて一律に減点していたことについて、大手予備校の関係者は、東京医科大学は私立大学の医学部の中でも比較的、人気が高いため、合格ラインに1点足りずに不合格となる受験生は100人規模に上るとしています。

 そのうえで、「まして10%以上も減点されれば、相当数の合否の逆転現象が起きていることになる。著しく公平性に欠けた入試だ」と話しています。

◇専門家「医療現場の論理だけで検討不十分」
 大学入試に詳しい東京大学高大接続研究開発センター長の南風原朝和教授は、「一律に係数をかけるという荒っぽい方法で、女子に対して不公平な入試が実施されていたことに驚いている。医学部という学ぶ場と大学病院といった仕事の場が直結している特殊な事情はあるかもしれないが、医療現場の論理からの判断だけで、入試の公平性の観点からの検討が不十分だったのではないか」と指摘しました。

 そのうえで、「選抜方法は募集要項に合理的な説明がなされれば、受験生も納得できると思うが、募集要項に書いていないルールを適用するというのはアウトだ」と話しています。

◇医療関係者「ほかの大学でも実施」
 東京医科大学が女子の合格者の数を抑えていたことについて、複数の医療関係者は、「合格者の男女の割合を調整することは、ほかの一部の医科大学でも行われている」と証言しています。

 一方で、「面接の評価で差をつけるケースが多く、今回のように一次の学科試験で女性の点数を一律に下げるやり方は聞いたことがない」と話しています。

◇受験生からは怒りの声
 東京医科大学の入試をめぐる問題で、医科大学や医学部を目指す受験生からは、男女を問わず「許せない」という怒りの声などが聞かれました。

 東京 千代田区にある医科大学や医学部の受験専門の予備校に通う高校3年の女子生徒は、「医学部に入りたくて、頑張って勉強している受験生としては許せないです。医師というのは、性別に関係ない仕事だと思います。女性だから入学できないというのは間違っていると思います」と話していました。

 また、浪人生だという19歳の男性は、「受験生は男女関係なく努力をしています。1点を争う入試の現場で、大幅な点数の調整が行われていたとすれば、あってはならないことだと感じます。たとえ、女性が医師の仕事を続けにくいという現状があるにしても、入試の段階でこうしたことを行うべきではないと思います」と話していました。

◇批判の声相次ぐ
 東京 千代田区では、さまざまな立場の人たちから批判の声が相次ぎました。

 大学入試を控えた高校3年の女子生徒は、「頑張って勉強しても、男性というだけで優遇されるのは残念で悲しいです」と話し、40代の母親は、「一生懸命勉強しているわけなので、不公平なのは困ります。男女問わず頑張った人が認められるようになってほしいです」と話していました。

 建設業界で働いているという60代の男性は、「入試の段階で性別で差をつけるのはひどいと感じます。『女性は結婚してしまうから採用したくない』という考え方は、どんな職業であっても差別だと思いますし、女性が職場復帰できるよう、うまくやればいいと思います」と話していました。

 また、60代の女性は、「ひどいことで差別だと思いますし、女性の数を減らすということの意味がわかりません。知り合いの女性も『子どもを産めない』と言っていましたし、出産した女性が仕事を続けられないことが問題だと感じます」と話していました。

◇国は女性医師の活躍を推進
 厚生労働省によりますと、女性の医師の割合は増加傾向にあり、ことしの医師の国家試験では、合格者9024人のうち、女性は3066人と全体の34%に上りました。

 こうした中、医師の働き方改革を議論している厚生労働省の検討会は、女性の医師の仕事と育児の両立を推進するため、ことし1月に支援策を打ち出しました。

 具体的には、女性の医師が出産や育児のあとに速やかに復帰できるよう、短時間勤務の導入や宿直の免除など、柔軟な働き方を推進するとしています。

 東京医科大学が女子の合格者数を抑えていたことについて、厚生労働省は「コメントする立場にない」としたうえで、「女性医師が働きやすい環境を整えていくため引き続き検討を進めていきたい」としています。
| 福祉・医療と教育 | 21:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
世界初 パーキンソン病でiPS細胞応用の臨床試験へ
 国内におよそ15万人いるとされる難病のパーキンソン病について、京都大学のグループは世界で初めてとなるiPS細胞を応用した再生医療の臨床試験を行うと発表しました。iPS細胞を使った再生医療が保険が適用される一般的な治療法を目指して行われるのは初めてです。

 パーキンソン病は、ドーパミンという神経の伝達物質を作り出す脳の神経細胞が失われることで手足が震えたり体が動かなくなったりする難病で、国内におよそ15万人の患者がいるとされ、主に薬の投与や電極を脳に埋め込むなどの治療が行われていますが、現在、根本的に治療する方法はありません。

 京都大学医学部附属病院の高橋良輔教授と京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授らのグループは、大学と国の審査などがすべて終わり、iPS細胞を使った世界で初めての臨床試験を行うと発表しました。

 臨床試験では、病気の進行の度合いが中程度の患者に対してヒトのiPS細胞から作り出したおよそ500万個の神経の元となる細胞を脳に移植し、細胞が神経細胞に変化してドーパミンを再び作り出すことで、根本的に治療することを目指します。

 京都大学病院が臨床試験に参加したい患者を募集するなどして7人の患者を選び、1例目の手術はことし中に実施して、それぞれ2年間のデータを集めて安全性や効果を検証することにしています。

 iPS細胞を使った再生医療の臨床応用は、網膜の病気で実施されたほか、心臓病で計画が承認されましたが、iPS細胞研究の中心となる京都大学自体が乗り出すのは初めてとなるほか、保険が適用される一般的な治療法を目指す臨床試験として行われるのも初めてです。

◇パーキンソン病とは
 パーキンソン病は多くは50歳以降に発症しますが、若い時に発症するケースもある難病で、患者は1000人に1人から1.5人ほどで、国内の患者数はおよそ15万人とされています。

 徐々に体が動かなくなって歩けなくなり、寝たきりになるケースも少なくありません。

 パーキンソン病は、神経伝達物質であるドーパミンを産生するドーパミン神経細胞が異常を起こす病気です。進行すると正常に働く神経細胞の数が減ってしまいます。

 正常な神経細胞は作り出したドーパミンを別の神経に渡して、脳の指令を伝えることで体を動かしています。詳しい原因は解明されていませんが、この神経細胞が働かなくなることでドーパミンの量が少なくなり、手足が震えたり体が動かなくなったりするとされています。

 主な治療法としては、薬の服用や脳に電極を埋め込む外科手術でドーパミンの産生を促す方法がありますが、病気の進行を完全に抑えるのは難しいとされています。

◇臨床試験の具体的な計画
 今回の臨床試験では、iPS細胞から神経伝達物質であるドーパミンを産生する、ドーパミン神経細胞の元となる細胞を作り出します。

 その細胞およそ500万個を脳の左右にある線条体と呼ばれる部分に移植します。移植された細胞はドーパミン神経細胞に変化し、定着した細胞がドーパミンを産生するようになることで、パーキンソン病を根本的に治療することを目指します。

 患者は来月1日から、主に京都大学病院の特設のホームページで募集を開始するなどして7人を選びます。

 グループでは、1例目の手術を遅くともことし中に行うことにしていて、それぞれ2年間にわたって安全性や効果を検証することになっています。

◇高橋淳教授「iPS治療広がるきっかけに」
 京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授は、「これまで脳外科医として患者さんを診察してきた経験があるので、実際の患者さんと向き合うことの責任の重みをひしひしと感じている。薬などの既存の治療との組み合わせとして一つの選択肢になればいいと思っている。また、失われた細胞を補うという意味でこれまでの治療にはない特徴もあり、期待している。今回の臨床試験が成功すれば、iPS細胞を使った治療法が別の病気にも広がると思うので、そのきっかけにしたい」と話しています。

◇山中伸弥所長「大きな一歩」
 iPS細胞を使った新たな再生医療の臨床試験を始めることについて、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は、「今回はより身近な治療につながる保険の適用を目指したものになるという意味で、iPS細胞の研究にとって非常に大きな試金石、大きな一歩になると感じている。これまで医療の世界では、欧米で臨床試験を行って開発した技術が日本に入ってくるというケースがほとんどだったが、今回は、日本が模範となって世界に最先端の研究の成功例を示していくことが求められる。新たな治療法を待っている多くの患者さんのためにも慎重に、全速力で研究を進めていきたい」と話していました。

◇iPS臨床応用の状況
 京都大学の山中伸弥教授が11年前に開発に成功したヒトiPS細胞を使った再生医療の世界で初めての臨床研究は、4年前の平成26年、神戸市にある理化学研究所などのチームが行いました。

 対象は「加齢黄斑変性」という重い目の病気で、これまでに6人の患者に手術を行い、安全性や効果などを評価しています。

 また、大阪大学ではiPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞をシート状にして、重い心臓病の患者の心臓に直接貼り付けて治療する臨床研究について審査などの手続きをすでに終え、手術の準備を進めています。

 ことしは今後も次々と臨床応用の計画が進む予定になっています。

 京都大学の別のグループが、血液の成分である「血小板」が少なくなる病気の患者にiPS細胞から作った血小板を投与する臨床研究の計画を進めているほか、慶応大学のグループが大阪大学とは別の方法で重い心臓病の患者にiPS細胞から作った心臓の筋肉の細胞を移植する臨床研究を年内に実施することを目指して、大学内での手続きにすでに入っています。

 また、慶応大学の別のグループは、脊髄が傷ついて体を動かせなくなった患者に神経の元となる細胞を移植し、運動機能の回復を目指す臨床研究を年内に実施することを目指し大学内の手続きを進めています。

◇パーキンソン病患者から期待の声
 島根県雲南市に住む錦織幸弘さん(54)は、16年前の38歳の時に、なにもしていないのに右手が震えるようになり、病院でパーキンソン病と診断されました。当時は中学校の英語の教師でした。

 当初は症状も軽く薬を飲みながら仕事を続けていました。しかし、徐々に進行して体が動かなくなり、4年前は脳に電極を埋め込む手術を受けました。脳の電極は胸に埋め込まれた電源とつながっていて、専用の機器を胸に近づけて正常に働いていることを確認します。

 それでも再び体がこわばるようになり、座っていると体が徐々に傾くように倒れてしまいます。また、症状が強くでる時は起き上がることもなかなかできなくなり、2年前に教師の仕事を辞めました。

 今は患者団体の役員として会報作りに取り組むなどしていますが、病気の進行が止まらないことに不安を感じています。

 錦織さんは、「トイレに行く時などに、動きたい気持ちがあっても足が前にいかず、顔から地面に落ちてしまいそうになるなど、力が入らなくなります。iPS細胞を使った治療が現実のものとなって病気が治るようになったらすばらしいと思います」と話しています。
| 福祉・医療と教育 | 23:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
認知症改善か、バイオ企業の新薬挑戦
 バイオ企業が進める新薬臨床試験によって、慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷、認知症の改善が期待されます。

◎慢性期脳梗塞や認知症改善に一筋の光明か? バイオ企業が進める新薬臨床試験
 (7月28日 HARBOR BUSINESS Online)

 慢性期になってリハビリの効果が期待できない慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷、あるいは改善効果が期待しづらかった認知症を患う人にとって、一筋の光明になるかもしれない研究が進んでいる。

 その研究を進めているのは、2001年、米国シリコンバレーで創業したバイオベンチャー「サンバイオ」という企業だ。同社は、「不可能を可能にする」といった志のもと、脳梗塞や外傷性脳損傷など中枢神経系疾患領域の再生細胞薬を開発している。現在、慢性期の脳梗塞と外傷性脳損傷を対象に画期的な治療薬の実現を目指している。

 2017年6月30日、サンバイオは、米国で実施している再生細胞薬SB623の慢性期脳梗塞を対象としたフェーズ 2b 臨床試験に対して、カリフォルニア州再生医療機構(CIRM)から20百万米ドルの補助金を獲得した。(参照:サンバイオ)

 そのフェーズ■睥彎音邯海蓮患者組み入れ完了後の12か月の経過観察期間に入っており、トップライン結果を2019年2月〜7月の間に発表する予定で、慢性期の脳梗塞についての改善効果が期待されているのだ。

 また、外傷性脳損傷に関しても、日米2か国で実施しているフェーズ2臨床試験(二重盲検試験:どのグループにどれだけの量の薬を与えたかは,医師、被検者ともにわからないようにしておき,結果を推計学的に判定する方法)において、米国では2016年7月に、日本では2016年10月にそれぞれ初の被験者の組み入れが開始され、2018年4月に予定組み入れ被験者数52人のところ61人の被験者の組み入れを終了した。6か月の経過観察期間を経て、2019年1月までの結果公表が予定されている。

◆一部報道では改善効果を予感させる事例も
 筆者が治験結果を予想することはできないが、サンバイオの再生細胞薬「SB623」によって慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷が改善したのではないかと思われる事例が報告されている。

 慢性期脳梗塞では、2016年6月2日放送のCBSニュース(参照:Breakthrough Stem Cell Treatment Gives Stroke Victims Stunning Recovery)で、慢性期脳梗塞で上がらなかった腕が上がるようになった、うまく話すことができなかったのが話せるようになった女性の事例が報告されている。

 外傷性脳損傷では、2018年2月23日放送のBS−TBS「健康科学ミステリーで、自宅ロフトから転落した外傷性脳損傷の日本人男性が、上がらなかった左腕が上がるようになった、動かなかった左足首が動くようになった、杖無しで歩けるようになった事例が報告されている。(注:二重盲検試験なので、再生細胞薬「SB623」がどれだけ使用されたのか、あるいは、まったく使用されなかったのかは現段階では不明である)

◆認知症にも新薬の可能性が
 さらに、7月23日、サンバイオは、慶應義塾大学医学部と、SB623の認知症を適応症とした共同研究に関する契約を締結した。(参照:「SB623の認知症を適応症とした共同研究について」)

 厚生労働省の調査によると、高齢者人口の急増とともに認知症患者数も増加し、2020年には600万人まで増加するとされている。

“今回の共同研究では、サンバイオのSB623について、慶應義塾大学医学部 生理学教室(岡野栄之教授)において認知症モデル動物を用いて治療効果を評価し、臨床試験に進むための必要なデータの取得を目指します。サンバイオは今後、このような協力を通じて、SB623のアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症等の認知症を適応症とした開発を進めてまいります。”

 としている。サンバイオは、SB623のアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症等の認知症を適応症とした開発を進めるという。

 認知症と言えば、7月6日、エーザイも米バイオ医薬大手バイオジェン・インクと共同で開発しているアルツハイマー病治療薬「BAN2401」の早期アルツハイマー病患者856人を対象とした臨床第響蟷邯海裡隠献月の最終解析のトップライン結果で、統計学的に有意な臨床症状の悪化抑制と脳内アミロイドベータ蓄積の減少を証明したと発表したばかりである。(参照:「BAN2401は18カ月の最終解析において、統計学的に有意な臨床症状の悪化抑制と脳内アミロイドベータ蓄積の減少を証明」)

 エーザイは、臨床症状および脳内アミロイドベータ蓄積の両エンドポイントで疾患修飾効果を世界で初めて後期臨床試験で実証し、アルツハイマー病治療標的としてのアミロイド仮説を実証する画期的な結果を取得した。ポジティブ・サプライズとして治験結果を評価した人たち、すなわち、治験が上手くいくとは期待していなかった人たちも多いと聞く。

 エーザイのアルツハイマー病治療薬「BAN2401」は、長期間にわたり早期アルツハイマー病の進行を抑制する効果が期待されるのに対して、サンバイオの「SB623」は、アルツハイマー病を改善する効果も期待されている。

 慢性期になってリハビリの効果が期待できない慢性期脳梗塞、外傷性脳損傷に対して、サンバイオの再生細胞薬「SB623」によって改善することが期待される。また、改善効果が期待しづらかった認知症が改善する可能性も、慶應義塾大学医学部との「SB623」の共同研究により、生まれるかもしれない。

 <文/丹羽唯一朗>
| 福祉・医療と教育 | 22:37 | comments(0) | trackbacks(0) |