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OPEC 原油増産を正式発表 原油価格上昇に歯止め期待
 原油価格の値上がりでガソリン価格が上昇する中、産油国で作るOPEC(石油輸出国機構)は、来月から原油の生産量を増やすことで合意したと正式に発表しました。OPECは、これによって原油価格のさらなる上昇に歯止めをかけたい考えです。

◇ガソリン値上がり 1年で20円以上
 レギュラーガソリンの小売価格は、この1年間で1リットルあたり20円以上値上がりしています。

 去年6月時点では全国平均で1リットルあたり131円前後でしたが、その後、値上がり傾向となり、11月には140円を突破します。

 背景には、OPECの加盟国と、非加盟のロシアなどが、15年ぶりとなる原油の協調減産を続けている結果、国際的に原油価格が上昇したことがあります。

 その後、ことしに入って春ごろまでは、アメリカのシェールオイルが増産されるという見方から値上げは一服していました。

 しかし4月以降、アメリカなどによるシリアへの軍事攻撃などで中東情勢への懸念が高まったことを受けて原油価格が高騰し、再び値上がりに転じました。

 先月28日には3年5か月ぶりに150円を超え、高止まりが続いています。

 こうした中、今回のOPECの協議の行方に注目が集まっていました。

◎OPECが原油の減産緩和へ 米のイラン経済制裁に対応
 (6月22日 朝日デジタル)

 中東などの産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)は22日、ウィーンの本部で総会を開き、昨年からの協調減産を実質的に緩和することを決めた。現在は減産目標より生産を減らしている。

 これを非加盟の産油国とあわせて、世界の供給量の約1%にあたる、1日あたり約100万バレルを現在より増やす。7月以降段階的に行う。米国の対イラン経済制裁などによる原油の供給減の懸念に対応する。

 OPEC議長国のアラブ首長国連邦(UAE)のマズルーイ・エネルギー相は記者会見で、「減産目標を100%達成することで、市場に安定をもたらしたい」と述べた。

 今は減産目標より少ない生産量を、目標数値まで実質的に増やす方針を示した。各国への割り当ては「まだ決めていない」と話した。

 OPECは2016年11月、原油生産量を、それまでより1日あたり計120万バレル少ない水準に抑える目標で合意。ロシアなどOPEC非加盟国も同調し、全体で計180万バレル少ない水準にすることを決めた。

 各国は米国のシェールオイル増産による原油価格低迷で採算が悪化していたが、減産で原油在庫は大幅に減り、価格は上向いた。

 ところが今年5月、米国がイラン核合意から離脱し、イランへの経済制裁を再開すると発表。イランはOPEC3位の産出量で、1日あたり200万バレル以上を輸出するが、経済制裁で大幅に減るおそれが出た。

 南米ベネズエラも経済危機で原油生産が激減。世界的な供給減の懸念が強まり、国際指標のWTI原油先物価格は5月初め、約3年5カ月ぶりに終値で1バレル=70ドルを超えた。

 OPEC最大の産油国サウジアラビアやロシアは、価格上昇で原油需要が減ることを懸念し、減産緩和を検討。OPECと非加盟国で5月の水準より1日あたり100万バレルを増やす案を総会に提案していた。

 経済制裁で生産が減るイランは、原油価格下落と輸出減で経済的な打撃を受けることを警戒し、減産の緩和に反対姿勢だった。

 ただOPEC全体の生産量は、減産目標を大幅に下回っている。一定の減産緩和をしても、市況に大きな影響は出ないと判断した模様だ。

 減産が緩和されれば、原油価格は一時的に下がりそうだが、増産余力のある産油国は限られ、イラン情勢も不透明だ。

 「年末にかけて原油価格は上がる傾向」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之主席エコノミスト)との見方がある。
| 政策 | 07:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
世界の核弾頭減少も 核廃絶への見通し立たず懸念

 世界にある核弾頭の数は1万4400個余りと推計され、この1年で470個減ったものの、保有国の中には新たな核兵器を開発する動きも見られるとして、調査を行ったスウェーデンの研究所は、核兵器廃絶への見通しが立たない現状に懸念を示しています。

 世界の軍事情勢を分析しているスウェーデンのストックホルム国際平和研究所が、18日発表した調査結果によりますと、ことし1月現在、世界にある核弾頭は1万4465個と推計され、前の年の同じ時期に比べ470個減りました。

 理由については、世界の核弾頭の92%を保有するロシアとアメリカが核軍縮条約「新START」に基づいて削減を進めたことなどによるとしています。

 一方で、研究所は、アメリカのトランプ政権が実践力の高い新しい核兵器を開発する方針を打ち出したほか、中国やインド、パキスタンが、保有する核弾頭をそれぞれ10個前後増やしたと指摘しています。

 報告書の中で研究所は、「核弾頭の数自体は減っているものの、核兵器や世界の安全保障をめぐる考え方や哲学の違いは根深い」と指摘し、核兵器廃絶への見通しが立たない現状に懸念を示しています。
| 政策 | 11:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
「刑事免責制度」導入後初適用 東京地裁の証人尋問
 裁判の証人に不利な証拠として扱わないことを約束して、証言を義務づける「刑事免責制度」が19日、東京地方裁判所で開かれた覚醒剤密輸事件の裁判で中国籍の男の証人に初めて適用されました。

 「刑事免責制度」は、裁判の証人に不利な証拠として使わないことを約束して、法廷での証言を義務づけるもので、今月1日から刑事司法改革の一環として「司法取引」などとともに新たに導入されました。

 この制度が19日、東京地方裁判所で開かれた覚醒剤密輸事件の裁判員裁判に証人として出廷した中国籍の男に初めて適用されました。

 この裁判の被告は、中国から国際郵便で覚醒剤を密輸したとして起訴された22歳の中国籍の男で、証人は覚醒剤の回収役だったとして被告ともに起訴されています。

 19日の裁判では、はじめに裁判長が証言を拒めないことや、うその証言をすれば罪に問われるおそれがあることなど、制度の仕組みを説明しました。

 そして、証人の男は検察官からの質問に対して、「被告から『仕事があるので代わりに郵便物を取りにいってほしい』と頼まれた。郵便物の中身は洋服だと言われていた」などと証言しました。

 「刑事免責制度」は、法廷での真相解明を進める新たな手法として期待される一方、制度を適用しても証人が真実を述べるとは限らないという指摘もあり、今後の運用の在り方が注目されています。

 この裁判の判決は、今月22日に言い渡される予定です。

◎「刑事免責」適用、初公判 東京地裁、覚醒剤密輸の共犯に
 (6月19日 産経新聞)

 証人に不利益な証拠として使わない代わりに法廷での証言を強制する「刑事免責制度」が初適用される裁判員裁判が18日、東京地裁(家令和典裁判長)で始まった。

 国際郵便で覚醒剤を中国から密輸したとして、覚せい剤取締法違反罪などに問われた中国籍の無職、林伯珠被告(22)の公判で、同制度に基づき、19日に共犯者とされる別の被告が証言する見通し。

 刑事免責制度は、共犯者の犯罪を明かす見返りに刑事処分を軽くする「司法取引」などとともに、1日施行の改正刑事訴訟法に盛り込まれた。

 林被告は罪状認否で、「郵便物に覚醒剤が入っているとは知らなかった」などとして起訴内容を否認、無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、林被告が中国の密輸組織から指示を受け、覚醒剤入りの郵便物の送付先として、埼玉県川口市内の知人宅を指定した、と指摘。

 回収役の中国籍、陳豪超被告(24)=同罪などで起訴=が知人宅から出てきたところを逮捕され、陳被告らの供述から、林被告も逮捕された。

 関係者によると、陳被告に刑事免責制度が適用される。

 起訴状によると、林被告は平成29年4月、陳被告らと共謀し、覚醒剤約279.61グラムを国際スピード郵便に隠し、中国から密輸したなどとされる。
| 政策 | 21:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
医療費未払い 再入国を拒否
 訪日客の増加を受け、けがや病気で病院を受診した外国人患者が医療費を支払わないケースが続出しています。一人の未払い額が数百万円にのぼる例もあり、病院経営への影響を危惧する声も出始めました。2020年東京五輪・パラリンピックを控え、訪日客数が増えれば混乱はさらに深まる恐れもあります。

◎医療費未払いの外国人、再入国拒否へ 訪日客で後絶たず
 (2018年06月14日 21:19 朝日新聞デジタル)

 医療費を支払わない外国人観光客が後を絶たない問題を受けて政府は、再び未払いになる恐れがある外国人の再入国を拒否することを決めた。

 訪日外国人の医療の課題を議論してきた政府のワーキンググループが14日、総合対策に盛り込み、公表した。

 今年度中に連絡体制などを整え、2019年度中に始める。

 再入国を拒否する金額の基準は、海外の事例や国内の実態調査をふまえて決める。英国は、再入国拒否の対象を、500ポンド(約7万4千円)以上の未払いがある人としているという。

 厚生労働省が、全国の医療機関から訪日客の未払い情報を集めて法務省に伝える。

 法務省は、そのリストに載った人から入国申請があれば厳格に審査する。

 基準額を超せば一律に入国拒否するか、他の条件も考慮するかは今後検討するが、現行の出入国管理法を適用していくという。

 厚労省によると、外国人を受け入れた全国1378病院のうち、2015年度に外国人受診者の医療費未払いを経験した医療機関は35%。

 増える訪日客が予期せぬ病気やけがをした際、適切な医療を提供し続けられるように、と政府が総合対策を検討してきた。

 ほかに、公的医療保険が使えず自由診療となる外国人の医療費の価格設定の考え方について、厚労省の検討会で今年度中にまとめることや、日本語が通じない患者への対応の充実も総合対策に盛り込んだ。

 受診受け付けから医療費の支払いまで対応できるタブレット端末の地域の拠点病院への配布を来年度以降に進める。

 医療通訳については、一定の質を担保するため認定制度をつくる方針だ。
| 政策 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
北朝鮮メディア「拉致問題解決済み」
 北朝鮮国営の対外向けラジオは、今月12日の米朝首脳会談でトランプ大統領が拉致問題を取り上げて以降、初めて拉致問題に触れました。

 このなかで、「すでに解決された」とする従来の主張を繰り返し、日本政府をけん制しています。

 北朝鮮の国営メディアを分析しているラヂオプレスによりますと、15日夜、国営の対外向けラジオ、ピョンヤン放送が日本に関する論評を伝えました。

 このなかで、「日本はすでに解決された拉致問題を引き続き持ち出し、自分たちの利益を得ようと画策している」として、「拉致問題は解決済み」という、従来の主張を繰り返しました。

 そのうえで、「国際社会が一致して歓迎している朝鮮半島の平和の気流を必死に阻もうとしている」と指摘し、日本政府を非難しました。

 今月12日にシンガポールで開かれた米朝首脳会談で、トランプ大統領が拉致問題について取り上げて以降、北朝鮮の国営メディアが「拉致問題は解決済み」という従来の主張を示したのはこれが初めてで、日朝首脳会談も視野に北朝鮮との直接対話に向けた調整を続けていくとする日本政府をけん制しています。

◇キム委員長 習主席の誕生日祝う書簡送る
 北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは15日夜、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、15日に65歳の誕生日を迎えた中国の習近平国家主席に祝賀の書簡を送ったと、伝えました。

 キム委員長が習主席の誕生日に合わせて祝賀のメッセージを送ったことが伝えられたのは、5年ぶりです。

 書簡では、「血で結ばれた両国の友好を大切にして発展させていくことはわが党と人民の確固たる意思だ」と強調しています。

 北朝鮮は、今月12日に米朝首脳会談が開かれたシンガポールに、キム委員長が中国の航空会社の専用機で訪れるなど、中国を後ろ盾にする姿勢を鮮明にしていて、習主席の誕生日を祝う書簡の公開は、急速に接近する両国の関係を反映しています。
| 政策 | 05:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
「骨太の方針」閣議決定 財政健全化先送り 新たな在留資格創設
 政府は15日の臨時閣議で、ことしの「骨太の方針」を決定し、基礎的財政収支を黒字化するとした、財政健全化目標の達成時期を2025年度に先送りする一方、来年10月に消費税率を引き上げる方針を明記しました。

 また、深刻化する人手不足の克服に向け、外国人材の受け入れ拡大を図るため新たな在留資格の創設を盛り込みました。

 15日に閣議決定された、ことしの経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」によりますと、財政健全化に向け2020年度までに基礎的財政収支を黒字化するとした、いまの目標の達成時期をこれまでより5年先送りし、2025年度としています。

 一方で、来年10月の消費税率10%への引き上げを「実現する必要がある」として、引き上げ方針を明記し、これに伴う消費の落ち込みを抑えるため、来年度と再来年度の当初予算で、歳出削減の取り組みとは切り離して、財政出動を伴う経済対策を念頭に「臨時・特別の措置を講ずる」などとしています。

 また、深刻化する人手不足の克服に向け、外国人材の受け入れ拡大を図るため、日本で働きながら学ぶ「技能実習制度」を修了した人など、一定の技能を持った人を対象に、業種を限定したうえで、最長で5年の在留を可能とする新たな在留資格の創設も盛り込みました。

 一方、安倍政権の重要課題である「人づくり革命」では、幼児教育・保育の無償化について、消費税率の引き上げに合わせた、来年10月からの実施を目指すなどとしています。

 政府は、この「骨太の方針」に基づいて、来年度予算案の編成にあたることにしています。

◇財政健全化
 財政健全化に向けては、基礎的財政収支を黒字化する目標の達成時期を、これまでより5年先送りし、「団塊の世代」が75歳以上になる2025年度としました。

 同時に、債務残高対GDP比の安定的な引き下げを目指すという方針は維持し、目標達成に向け、来年度からの3年間を医療や介護など社会保障制度の改革を進める「基盤強化期間」と位置づけています。

 ただ、財政健全化の鍵となる「社会保障費」の伸びを抑える目安については、引き続き「実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びにおさめる」としながら、これまでのような具体的な金額を盛り込みませんでした。

◇消費増税後の対策
 消費税率を5%から8%に引き上げた平成26年には、企業が一斉に税込みの価格を引き上げたことなどが影響し、増税前の駆け込み需要のあと、その反動で増税後に消費が大きく落ち込みました。

 このため、骨太の方針では、企業がそれぞれの判断で価格引き上げのタイミングを設定できるよう対策を検討していくとしています。

 また、今後、政府は、増税直前の「駆け込みセール」を自粛させるため、小売業者に奨励金を支給すること。逆に増税後は消費を促すため「消費税還元セール」を解禁することなども検討していくことにしています。

 さらに、骨太の方針には増税後の買い控えが予想される住宅や自動車の購入者に対して、税制や予算による十分な対策を検討すると明記されています。

◇外国人材 新たな在留資格創設
 深刻化する人手不足の克服に向け、外国人材の受け入れ拡大を図るため、業種を限定し、最長で5年の在留を可能とする新たな在留資格を創設するとしています。

 資格の付与にあたっては、技能や日本語能力の試験を課すものの「技能実習制度」の修了者については試験を免除するとしています。

 また、新資格では家族の帯同を基本的に認めないものの、滞在中に試験などでより高い専門性が認められれば、家族の帯同や在留期間の上限撤廃といった措置も検討するとしています。

 新たに外国人材の受け入れを行う業種をめぐっては政府のこれまでの議論の中では特に人手不足が深刻といわれる分野の参考として建設、造船、宿泊、農業、介護の5つが挙げられています。

 今後は他の分野も含めて各業種ごとに、どの程度の人手が不足し、どれほどの外国人材が必要なのかヒアリングなどを行って、受け入れを行う業種を正式に決めることにしています。

 一方、受け入れる規模について、建設など5つの分野ごとに行った試算では合わせておよそ43万人が必要だという数字も出ていて、こうした数字などを参考に決めていくものと見られます。

◇人づくり革命
 「人づくり革命」では、認可・認可外を問わず、消費税率の引き上げに合わせて来年10月からの幼児教育・保育の無償化をめぐる措置の実施を目指すとしています。

 具体的には、認可保育所などは、3歳から5歳までは所得にかかわらず一律で、0歳から2歳までは住民税が非課税の世帯を対象に無償にするとしています。

 また、認可外保育は、自治体が保育の必要性を認定した世帯に限り、一定額を上限に保育料を補助するとしています。

 さらに、大学などの高等教育の無償化をめぐっては、住民税非課税世帯の子どもを対象に授業料の減免や返済不要の給付型奨学金を給付するほか、これに準ずる年収380万円未満の世帯の子どもにも段階的な支援を行うとしています。

 このほか、大学改革や、社会人が大学で再び学ぶリカレント教育の拡充などの施策も盛り込まれました。

◇生産性革命
 一方、「生産性革命」では、無人の自動運転車による公道での移動サービスを2年後をめどに始めることや、行政手続きのデジタル化を促進するための法案を年内に提出することなどが盛り込まれています。

◇首相 着実な実行を閣僚に指示
 安倍総理大臣は、臨時閣議に先立って開かれた、経済財政諮問会議と未来投資会議の合同会議で、「日本経済は、人手不足感が高まる中で、質・量の両面で、人材を確保するとともに、生産性の向上により、その潜在成長率を高めていくことが急務だ」と述べました。

 そのうえで、安倍総理大臣は、「実行が大切だ。生産性革命の重点分野で『産官協議会』を設け政策形成を進めていく。経済・財政一体改革は、新たな改革工程表を年末までに示す」と述べ、ことしの「骨太の方針」と新たな成長戦略の着実な実行を関係閣僚に指示しました。
| 政策 | 21:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
日銀 金融緩和策を維持
 日銀は、15日まで開いた金融政策決定会合で、目標とする2%の物価上昇率の実現に向けて、今の大規模な金融緩和策を維持することを決めました。

 日銀は15日までの2日間、金融政策決定会合を開き、国内外の景気や物価の動向を議論しました。

 その結果、2%の物価上昇率の実現に向けて「短期金利」と「長期金利」に誘導目標を設けた、大規模な金融緩和策を維持することを賛成多数で決めました。

 このうち、短期金利は、2年前導入したマイナス金利政策を継続し、日銀が金融機関から預かる当座預金の一部に適用する金利をマイナス0.1%で据え置きます。

 また、長期金利は、償還までの期間が10年の国債の利回りが、0%程度で推移するよう、国債の残高が年間およそ80兆円増えるペースをめどに買い入れます。

 景気の現状については、「緩やかに拡大している」という判断を据え置きました。

 今の大規模な金融緩和は6年目に入りましたが、消費者物価指数の上昇率は直近で0.7%と2か月連続で伸び幅が縮小し、目標の2%にはほど遠い状況です。

 日銀は、景気の改善が続く中でも物価の伸びが鈍い背景について分析を進めていますが、金融機関の収益力の低下など、長引く金融緩和の副作用も指摘されており、難しい政策運営が続いています。

◇日米欧の金融政策 違い際立つ
 アメリカやヨーロッパの中央銀行は、利上げや金融緩和の縮小など金融政策の正常化に向けた動きを進めていて、異例の規模で金融緩和の継続を余儀なくされている日銀とは、方向性の違いが際立っています。

 2008年のリーマンショック以降、日本や欧米の中央銀行は景気を下支えするため、これまでにない規模で金融緩和を進めました。しかし、景気の回復に伴って、欧米の中央銀行では金融政策を正常化させる動きが進んでいます。

 このうち、アメリカの中央銀行、FRB(連邦準備制度理事会)は2015年12月に、7年にわたって続けてきたゼロ金利政策を解除したあと、段階的に利上げを進めていて、今月13日、7回目の利上げを決めました。年内にあと2回、来年も3回の利上げを想定しています。

 また、ヨーロッパ中央銀行も、各国の国債などを買い入れて市場に大量の資金を供給する、量的緩和を3年前から行ってきましたが、14日、年内で終了する方針を決めました。

 これに対し、日銀は、5年前の黒田総裁の就任以降、2%の物価目標の実現に向けて大規模な金融緩和を続けていますが、目標実現のめどは立っておらず、アメリカやヨーロッパとの金融政策の方向性の違いが際立っています。
| 政策 | 12:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
FRB 追加利上げを決定 ことし3月以来
 アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)が、金融政策を決める会合を開き、ことし3月以来となる利上げを決めました。

 また、ことしは、あと2回、利上げを想定していることを公表し、これまでよりもペースを速める姿勢を示しました。

 FRBは13日までの2日間、ワシントンで金融政策を決める公開市場委員会を開きました。終了後、FRBは声明を発表しアメリカ経済は雇用が力強く伸び、堅調に拡大しているとして、追加の利上げを全会一致で決めました。

 利上げは、ことし3月以来で、1.5%から1.75%の範囲としている今の政策金利を0.25%引き上げ、1.75%から2%の範囲にします。

 一方、金融市場の関心は、FRBがことし、あと何回、利上げするのかに集まっていました。これまではあと1回と想定していましたが今回、ペースを速め、あと2回の利上げを想定していることを公表しました。来年については、3回の利上げという想定を据え置きました。

 アメリカ経済は、失業率が18年ぶりに3.8%まで下がり雇用の改善が続いていますが、トランプ政権が保護主義的な政策を強め、各国との貿易摩擦が激しくなっているため先行きには不透明感も広がっています。

◇利上げはことしあと2回も
 FRBは、ことし、あと2回、利上げを行う想定を公表し、これまでよりも利上げのペースを速める姿勢を示しました。

 FRBは3か月に1度、パウエル議長をはじめ金融政策を決める会合の参加者、それぞれが予測する政策金利の見通しを公表しています。金融市場は、今後、FRBが何回、利上げを想定しているのかを示すデータとして注目しています。

 それによりますと、このあとの利上げの回数は、これまで、ことしは、あと1回と想定していましたが、あと2回に増やし、利上げのペースを速める姿勢を示しました。来年は、これまでと同じ3回で据え置きました。

 また、長期的にはどの位の政策金利になるかという見通しは、これまでと同じ2.875%で据え置き、アメリカ経済の拡大に合わせて利上げを続ける姿勢を示しました。

◇新興国は通貨安 利上げも
 アメリカの利上げの影響で世界のお金の流れが変化しています。金利が上がるドルを買うために、新興国に投資していた資金を引き揚げる動きが広がって南米やアジア各国の通貨が大きく値下がりしています。

 ことしはじめから今月13日の間に新興国の通貨がドルに対してどれだけ値下がりしているかをみると、アルゼンチンのペソが27.6%、トルコのリラが18.4%、ブラジルのレアルが11%となっています。東南アジアでもフィリピンのペソが6.2%、インドネシアのルピアが2.5%、通貨安が進んでいます。

 急激な通貨安は物価の高騰を招いて経済の混乱につながるため、各国の中央銀行が通貨安を食い止める緊急の対応策として相次いで利上げを決めています。アルゼンチンでは、中央銀行が4月下旬以降、3度にわたる利上げで政策金利を40%まで引き上げる異例の事態となりました。

 トルコでも今月、中央銀行が主要な政策金利を17.75%に引き上げました。東南アジアでも、インドネシアの中央銀行が先月、2度にわたって、政策金利を引き上げて4.75%にしたほかフィリピンも金利を引き上げました。

 アメリカで利上げが進めば、新興国から資金が流出し、世界経済の波乱要因になりかねないという懸念はまえまえから指摘されていただけにこの先の、金融市場の動きに注目が集まっています。

◇FRB議長「経済は上向いている」
 FRBのパウエル議長は、公開市場委員会のあと会見し、「経済は消費の回復を反映して上向いている。企業の投資も力強く伸びていて先行きも引き続き好調だ。積極的な財政政策も経済を後押ししている」と述べアメリカ経済が堅調に拡大していることを踏まえ利上げを判断したと説明しました。

 一方、トランプ政権の保護主義的な政策で貿易摩擦が起きていることについて、パウエル議長は、「企業の経営者の間で貿易政策の変化に懸念が高まっている。投資や雇用を控えているという報告も聞こえ始めている」と述べ警戒感を示しました。

 また、パウエル議長は、年8回の委員会のうち4回、記者会見を開いていますが、来年1月以降は、毎回、会合のあとに会見することを明らかにしFRBの金融政策や景気認識について、より丁寧に説明していく考えを示しました。
| 政策 | 09:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京五輪 開会式前後で4連休 閉会式3連休 法律が成立

 東京オリンピックによる交通機関の混雑緩和のため、3つの祝日を移動して開会式当日などを休日にし、開会式の前後が4連休、閉会式の前後が3連休となる法律が参議院本会議で可決・成立しました。

 成立した法律では、東京オリンピックが開催される2020年に限って、7月第3月曜日の「海の日」を開会式前日の7月23日に、10月第2月曜日の「体育の日」を開会式当日の7月24日に、8月11日の「山の日」を閉会式翌日の8月10日に、それぞれ移動させるとしています。

 これによって、2020年は7月24日のオリンピックの開会式を挟んで4連休に、8月の閉会式を挟んで3連休になり、交通機関の混雑緩和につながるとしています。

 法律は13日の参議院本会議で採決が行われ、共産党などを除く各党の賛成多数で可決・成立しました。

 また、東京オリンピック・パラリンピックを機に、2020年から「体育の日」の名称を「スポーツの日」に、「国民体育大会」を「国民スポーツ大会」に改める改正スポーツ基本法なども可決・成立しました。

◇「連休使って見に行く」「東京なのになぜ全国休み」
 東京・新橋ではさまざまな声が聞かれました。

 30代の会社員の男性は、「オリンピックは楽しみにしているイベントなので、連休は助かります。連休を使って会場に見に行きたい」と話していました。

 50代の会社員の男性は、「通勤する人が多いとオリンピックを見に来た人が困ると思うので、連休になってよかったです。家でゆっくり観戦したいです」と話していました。

 60代の事務員の女性は、「連休はうれしいが、オリンピックのためになぜそこまでする必要があるのかと疑問です。連休になってもみんなが休めるとは限らないし、オリンピックは国ではなく東京都が誘致したものなのに、日本すべてを休みにするのはおかしいと思います」と話していました。

◇森会長「喜ばしい」
 東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会の森会長は、「われわれにとってだけでなく、東京都や国民の日常生活にとっても喜ばしいことだと思う。大会にまつわる輸送は心配なこともあるが、これで準備はできた。大事なのはこれからだ」と述べました。

 組織委員会は、国内外の要人や観光客の移動が集中すると見込まれる開会式の前日と当日、閉会式の翌日の3日について、通勤や通学などを抑えて交通機関の混雑を緩和しようと超党派の国会議員でつくる議員連盟に祝日にすることを要望していました。

 また、スポーツ選手のドーピングの検査体制を充実させることなどを盛り込んだ「ドーピング防止活動推進法」が可決・成立したことについて、森会長は、「ドーピング対策の法整備の必要性を訴えてきた中、東京大会の開催が後押しになったと思う。これで日本は世界の水準に追いつけるのではないか」と話していました。
| 政策 | 03:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
世紀の会談 失敗だったのか
 中身が無い等と批判する専門家もいますが、初めの大きな第一歩と捉えるべきで、会談は失敗であったとみるべきではないと思います。

◎完全な非核化へ具体策なし「世紀の会談」は失敗だったのか?
 (6月13日 THE PAGE)

 史上初めてアメリカと北朝鮮の指導者が対面した「世紀の会談」。6月12日、両国の旗の前でがっちり握手した両首脳は、最初こそ固さが見られたものの、次第に打ち解けた雰囲気を演出。二人そろって主に4項目からなる共同声明に署名しました。「完全かつ検証可能で不可逆的な核廃棄」(CVID)やいわゆる「体制保証」などが焦点となった会談の成果をどう評価するか。元外交官で日朝国交正常化交渉の日本政府代表も務めた美根慶樹氏に寄稿してもらいました。

◇アジアの冷戦
 アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談は、最終段階まで世界中の人をハラハラさせましたが、予定通り6月12日、シンガポールで開催されました。

 今回の会談の最大の注目点は、北朝鮮の「完全な非核化」でした。両首脳の共同声明はその具体的な内容に踏み込みませんでしたが、会談は失敗であったとみるべきではありません。米朝両国の首脳が初めて会談し、今後、米朝間で新しい関係を築いていくことと、朝鮮半島で永続的、かつ安定した平和の体制を構築していくために米朝両国が協力していくことなど重要なことが合意されたからです。

 この合意により、1950年以来の南北朝鮮、及びそれぞれの背後にある自由主義諸国と共産主義勢力の激しい対立は解消され、「冷戦」は終わることになります。そして永続的な平和を実現する道が開かれました。今後、両国は非核化という最終目標に向かってこの道を歩んでいくことになります。

 さらに、トランプ・金会談へ至る過程で朝鮮半島をめぐる緊張が緩和されたことも見逃せません。昨年までの異常な危険状態はすでに去っていますが、今後、米朝両国がこの道を進むにつれ、さらなる緊張緩和につながることが期待されます。

◇非核化の意思
 最大の懸案である「完全な非核化」の具体的詰めは今後の協議に委ねられましたが、これはやむを得ないことでした。金委員長の非核化に関する意思が動揺したとは思いません。非核化は複雑なプロセスであり、多くの問題を一つひとつ解決しなければならず、それには時間がかかるからです。主要な問題としては、核兵器廃棄の期限を明確にすることと効果的な検証の仕組みを作ることが挙げられます。

 核兵器廃棄の期限を明確にするのは、廃棄にはどうしても一定の時間が必要だからです。しかし、期限は遠くなればなるほど合意内容がぼやけてくるので、できるだけ近い時点に期限を設定しなければなりません。具体的にいつを期限とするかは今後の交渉次第です。期限を設定しない合意などは論外でしょう。

 期限を設定しないと、1994年の「米朝枠組み合意」や2005年の「6者協議」での共同声明のように失敗に終わる危険があります。

 また、北朝鮮は段階的な廃棄を主張するかもしれませんが、設定した期限を守ることが重要であり、その範囲内であればどのように処理するかは北朝鮮の問題かもしれません。

 もう一つの効果的な検証システムを構築するのはきわめて技術的、専門的なことなので、ある意味もっと難しいですが、重要なのは、「いつでも、どこでも」査察ができるようにすることです。「軍事施設」を理由に査察を拒否することや、隠ぺいの危険があるからです。

 さらに、北朝鮮の核不拡散条約(NPT)への復帰も必要です。これが実現すると、北朝鮮は査察を受けることが法的な義務となります。

◇体制保証
 一方、米国が北朝鮮に与えるのは「国家承認」です。朝鮮戦争の休戦協定を「平和条約」に転換することとか、「不可侵協定」、「攻撃しないとの保証」などで表現されることもあります。

 一部には、「体制保証」という表現を使う傾向がみられますが、「保証」は与える側が責任を持つことであり、「北朝鮮の体制」については、金一家体制であれ、共産主義体制であれ、あるいはその他の体制であれ、米国が「保証」することはあり得ません。

 米国はこの問題について「体制保証」に相当する言葉を使っていません。1994年の枠組み合意や2005年9月の6者協議共同声明が用いたのは、「米国が北朝鮮を攻撃しない」ということでした。今回の合意ではsecurity guaranteeであり、これは「安全の保証」と訳すべきでしょう。なお、トランプ大統領は「安全PROTECTION」と表現したこともあります。

 トランプ・金会談では、朝鮮戦争の終結宣言を行うとの観測が流れましたが、これはありませんでした。これだけを特に取り出すべきではなく、平和条約締結の中で処理されるべきだと考えられたのだと思われます。

◇中国の影
 中国については、金委員長が米朝会談の前に2回訪中し、習近平主席と会談しました。中国の影響力の大きさをあらためて示す一事でした。

 中国は、そもそも朝鮮戦争の時から朝鮮半島の安全に深くか関わっており、米国との交渉経験は豊富です。初めて米国の大統領と会談する金委員長にさまざまなアドバイスを与えたものと推測されます。ただ、今回の会談では第三者としての立場であり、金委員長一行のシンガポールへの渡航のため中国の航空機を提供しましたが、基本的には側面から協力する姿勢でした。

 平和条約が締結されることになれば、中国は南北朝鮮及び米国と並んで当事国となります。先の南北首脳会談の板門店宣言では、「南北米3者、または南北米中4者」と記されるなど、中国が不可欠ではないという意味にも解される言及がありましたが、中国は当事国であり、不可欠です。

◇拉致問題
 日本の拉致問題については、トランプ大統領は今次会談で金委員長に提起しましたが、結論は得られなかったようです。これも今後の協議の中でさらに話し合われることになりました。

 米朝首脳会談に先立つ7日、安倍首相はトランプ大統領との会談後の記者会見で「拉致問題を早期に解決するため、私は北朝鮮と直接向き合い、話し合いたい。あらゆる手段を尽くしていく決意だ」と発言しました。いままで「圧力」一辺倒であったが、今般このような姿勢を打ち出したことは評価できます。

 今後、日本政府は安倍首相の発言通り、北朝鮮と話し合い、あらゆる手段を講じて解決を図るべきです。北朝鮮は、拉致問題は解決済みと主張しており、ストックホルムで合意された特別調査はすでに完了したとの立場です。一方、日本政府は、調査が続けられるものとの認識です。この矛盾を解消することがまず必要です。

※美根慶樹(みね・よしき)
 平和外交研究所代表。1968年外務省入省。中国関係、北朝鮮関係、国連、軍縮などの分野が多く、在ユーゴスラビア連邦大使、地球環境問題担当大使、アフガニスタン支援担当大使、軍縮代表部大使、日朝国交正常化交渉日本政府代表などを務めた。2009年退官。2014年までキヤノングローバル戦略研究所研究主幹
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